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10話 能力強化

 シャネル·ネージュさん。あの娘は凄い。あんな短時間であんなに覚えるなんて僕には出来ない。そもそも魔法の才能がない恵まれてこなかった所為か、二年前の適性検査の結果、適性率2%と診断されたのだから。


 親を恨もうと言う気持ちは、何故だか生まれてこなかった。


 普通は恨むのが当然なのだろう。


 結果が結果なだけに、友達を作ることすら叶わなかった。


 それどころか全ての学科に適してない僕は、非魔法学科へと辿り着く。


 そこには一人の少女が居た。


 その少女は、魔法が使えない訳ではないがあえて魔法以外の学科に触れて見たいと言うことで講義を受けて居たようだ。


 その少女とは、授業で偶に話す程度でそこ迄仲良くなることも出来ず。


 一年経つも友達になろうとする兆しはなく。


 ──そんなある時、新たに非学に後輩が入って来て…


 三人も増え一気に教室が賑やかになる。


 するとそれ迄偶に話していただけだった最上級生の少女と関わりを持つようになっていく。


 その少女には三つ歳の離れた妹が居るとのこと。


 その妹もこの学園入学を目指していること。


色々と話してくれた。


次第に仲良くなっていく。


 時には部屋でお茶会をすることもあった。


 もう友達と呼んで過言ではないだろう。


 そんな楽しい日々は突然終わりを向かえた。


 何も言えずに、突如姿を消したのだから。


理由は分からない。


僕は大切な友を一人失った。


──大切な始めて出来た友を。


 だから二度と大切な友を失いたくない。


 だから何かが起きたら友達を守らないと。


──────────────


 眩しい日差しが窓の隙間から差し込む。


 窓から吹き荒れる涼しい風が、頬を伝う。


「はわぁ~」



 大きな欠伸をして、伸びをしてシャネルは起き上がった。



「シャネル、ごきげんよう」


 「ネージュさん、ごきげんよう」 


 「エステルさん、ミラさん、ごきげんよう」


 先に起きて身支度していたエステルとミラと挨拶を交わす。


「では、ご飯行きましょ」


「そうしようか」


「勿論なの」


と言うことで食堂へ向かう。


 着くと空いた席に座り、待つこと数分で運ばれてきて、ゆっくりと食事をする。


 それから部屋に戻り、歯磨きと顔を洗う。


 洗い終わると直ぐ、髪型をセットした。


そして準備を整えて、


「行こっか」


「そうしましょ」


「そうするなの」


 準備の終わった三人は、荷物を持って部屋を出る。


 途中──エステルとミラと分かれ、自分の教室へ入って行く。


「アリシア、ごきげんよう」 


「シャネル、ごきげんよう」


 何時もの席に着くと、アリシアと挨拶を交わす。


「初の学科どうだった?」


「迚分かり易い講義でしたね」


「それなら良かったじゃん」


 シャネルの返答を聞いて、一安心した。


「友達は出来そうか?」


「出来たら良いと思います」


 心配してくれたアリシアへ、思いを伝える。


 そんな話をしていると、先生が教室へ入ってきて…


 暫ししてチャイムが鳴り、ホームルームが始まった。


 ホームルームは進んで行き、あっという間に終わり授業へと入っていく。


 どんどんと時間は過ぎていく。


 お昼休みに入ると、学食に向かう。


 ビュッフェを楽しむと、非魔法学科棟の方へ向かう。


 途中昨日と同じように、木の下でシャルロットが鳥と戯れていて…


 非魔法学科棟の方を歩いてると、綺麗な花に見とれてるオリヴィアを発見。


 「オリヴィアさん、ごきげんよう」


 「シャネル·ネージュさん、ごきげんよう」


 後ろから声を描けてみると、少し驚いてそして挨拶を返す。


「花好きなんですか?」


「ああ、好きだとも」


 返答を聞くと、目を輝かせ始める。


 「私も花好きなんです。見ていて綺麗ですし癒されます」


 「分かる分かる。だよね。今迄花の話し出来る人居たなったから嬉しいよ」


 嬉しそうに話オリヴィアと意気投合してしまう。


 「私の部屋には、藤を育ててます」


 「藤良いよな。僕はハイビスカスを育ててる」


「ハイビスカス良いですね」


育ててる花で盛り上がる。


 「良ければ今度ゆっくり話そう。お茶でもしながら」


「良いですね。友達みたいで」


 「同じ趣味の仲間だから、もう友達みたいなものだよ」


友達と呼ばれ嬉しそうに喜ぶ。


 とその時──チャイムが鳴り、急いで棟の教室へ向かう。


 教室へ入ると、少しして先生も入ってきた。


「では、講義を始めます」


 マドレーヌの一言で講義が開始された。


 「能力強化について先ずやります」


やる内容を話す。


 「能力強化とは、自身に秘めたる能力を解放し、それを極限まで強化することです。能力は複数保有出来ますが、全て使えるとは限りません。あくまでも保有出来るだけです」


 ──能力とは便利そうに見えてそうでもないらしい。


 保有するのは自由だが、制限があるようだ。


 「能力は自分にあったものが、自然と目醒めることが多いです」


──私もそうなれるのかな


 シャネルは講義を聞きながら、そのように思う。


 隣の席のシャーリーの能力は、水の纏いやら、水関係らしく、話してくれた。


 シャルロットの能力は、風系や、鳥に関するものらしい。


 オリヴィアのは、風や毒、花等だ。


 残る二人は、火系や、 聖系、歌、絵等のようだ。


 「なので、ネージュさん、ゆっくりで良いので目醒めれるよう頑張りましょう」


「──はい、頑張ります」


 マドレーヌのアドバイスに、シャネルは意気込む。


続いて非魔法を応用基普通に講義を行う。


 肉体戦術は魔法より遥か昔から存在し、ロナーシェ王国の戦力の一貫であった。


 その後、科学を用いて戦うようになっていったようだ。


 謂わばロナーシェ王国は肉体戦術と科学によって成り立ったと言って過言ではないだろう。


魔法何かよりも歴史が深い。


 ──講義を聞きながら、私はふむふむと頷いた。


 その後プリントを使って講義が行われて…


時間がどんどんと過ぎて行く。


「本日の講義はここ迄」


 そう言って、授業が終わりると教室を後にした。


「では、私は帰りますね」


 「うん、また明日ね、シャネルさん」


「また明日」


「バイバイ」


「また明日なのじゃ」


 続いてシャネルの皆に挨拶をして部屋を出た。




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