episode3 常識が食い違っているみたいです
ギルドに戻った俺は、早速失敗に気づいた。
あの狼たちの【鑑定】を忘れていたのだ。
「まあ、結構危なかったからしょうがないか。」
そんなことを言いながらギルドカウンターへ向かうと、受付嬢が目を見開いてこちらを見ていた。
「ん?どうしたんだ?なんか事件でもあったか?」
と俺が聞くと、
「もう…依頼…終わられたんですか…?」
と、最初とは違う青ざめた顔で聞いてくる。
「おう、まあな、俺は依頼が終わらなきゃ戻ってこないぞ?」
と、当たり前のことを俺が言うと、
「こんな…時間で…」
と言うのでギルドに備え付けてある時計を見ると、大体出発してから1時間がかかっていた。
「まあでも、三匹…ですからね。」
などと言うので
「三匹じゃ物足りないし、十数匹倒してきたが?」
と言い、討伐証明部位の角を全てカウンターに出す。
「…………え?」
と言い、受付嬢が気絶してしまったので数分待った。
起きるまでに詳しい話を聞くところ、ホーンラビットはFランクの魔物とはいえ、ソロで三匹討伐するには、立て続けに出会ったとして、少なくとも2日はかかるらしい。
そして、10匹倒したのはこの国発の勇者のパーティーだということ、
それと、この草原は魔物が激減しているらしいということだ。
それも、草食系の魔物に限るという。
すると受付嬢が起きたので、追加であの狼たちの毛皮をカウンターに出して、
「これの鑑定を頼めるか?」
と聞く。
するとまた受付嬢が気絶しそうになったので、習得したばかりの風魔法で優しく受け止める。
そして、目が覚めた後にありえないといった様子で話し始めた。
「その魔物の名前はウィンドウルフです。ここ最近の魔物の激減の元凶です。Cランクの魔物に分類されるんですが、いったい何頭倒したんですか?」
と聞かれたので、
「3頭だ。」
と答える。
すると
「はぁ、まああなたの実力は分かりました。これがFランクのギルドカードです。これからはこちらが身分証となります。明日から活動が可能ですので、今日はどうかしっかり体を休めてください。」
と言われ、ギルドカードを渡された。
その裏に書いてあるステータスを見ると、名前と年齢、レベルが書いてあった。
そのレベルの欄には、しっかりと、28と書かれていた。
そのままギルドカードを仕舞い、俺は受付嬢にいい武器屋はないかと聞く。
あの狼たちとの戦いで、ナイフが刃こぼれしてしまったのだ。
すると受付嬢は、《鍛冶屋 エルハイム》という店を紹介してくれた。
なんでもそこの店主は、気に入った人物の依頼しか受けないという。だが、その腕前は一級品だという。
俺は今日は宿屋に泊まり、後日その鍛冶屋とやらに行ってみることにした。




