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第4話 食事改革宣言!

よければ評価、ブクマお願い致します。



ハンセン公爵領は四方にさまざまな資源を持っているため比較的豊かな土地である。


南に行けば海があり魚がとれる。

また広大な土地があるため小麦の栽培も盛んである。


つまり食料は豊富にあるのだ。

例え小麦がとれなくても魚がとれる、逆に魚がとれなくても小麦は取れるから飢饉はそうそう起こらないらしい。



家では、マルロという料理人が専属料理人として毎日食事を作ってくれている。

しかし、なんというか食事が不味いのだ。

恐らくこの世界の中では腕もいいほうなのだろう。


この世界の料理のレベルが低すぎるのだ。


パンにしても硬い上に喉を通りにくくバターという存在がないのだ。

また魚にしても基本は塩をふって焼いて食べるというだけだ。

煮付けとか刺し身とかが存在しない。


ならまずは醤油から作ってみようかな。

理科の実験でやったことを思い出してみる。


要となるのはこうじを作ることである。

これは発酵食品の基本となる。


「マルロ〜、どっかに米とかない??」

そう言いつつ俺はこの家の調理場のドアを開ける。

そこには昼飯を作っているらしいマルロが立っていた。


「プレか!玄米なら確か少量だが買い込んでいたはずだ。確か下の引き出しの一番右だったと思うぞ」


「お〜、これこれ。貰ってもいい〜?」


「全然構わんが何をするつもりなんだ?そのままでは食べれるものではないぞ。」


「ちょっと実験〜、調理場の端かりるね!」


「おう!またなんか要るものあったら言ってくれ!俺は昼飯作っているから!」

マルロを横目に手に入れた玄米を使って麹を作っていく。


(まずは、精米からか。小さい風刃を起こしてやるか)

(風刃カッター)

魔法を使い、いとも簡単に精米していく。

(米を洗って、、、井戸に汲みに行くの面倒くさいしこれも魔法でやろう)

(ついでに米に水を染み込ませる)


ここまで5分もかからないペースでどんどん作業を進めていく。

器用な魔法操作も慣れたものである。

(毎日部屋の中で細々した魔法の練習してたからね。。。後は水を切って高圧をかけるだけっと)


次は小麦と大豆が必要だな。


「マルロ、小麦と大豆ある??」


「おう!小麦ならその辺に大量にあるはずだぜ。大豆は玄米の隣の扉だ」


「ちょっとだけもらうね〜」

といいつつ小麦と大豆は大量にもらっていく。

マルロは忙しそうだし大丈夫だろう。


まずは大豆を水にひたしつつ小麦を炒める。

小麦が膨れたら炒めるのをやめ細かく砕いていく。

この砕いた小麦に麹を加える。

そこに茹でておいた大豆を加えてあとは布をかぶせて菌を培養させる。

さらに塩水を入れてかき混ぜてもう一度培養させてあとは絞り出したら

醤油の完成だ。


(菌の培養とか時間かかるしな……細胞が分裂を繰り返すイメージで魔法をかけたらなんとかならないかな)


結論から言うとなんとかなった。細胞が分裂し繁殖する。これが培養でありカビの原因でもある。


(この時代の人は細胞とかの概念がないから単に時間を早送りしたように見えるだろうな)


そうしているうちにマルロも昼飯を作り終えたらしい。

今日の昼飯は黒パンと魚を焼いたものらしい。


「マルロ、ちょうど良かった。よければこれを味見してくれないか」


「なんだこの黒い液体は?毒物の類じゃないだろうな」


「まさか、そんなわけないよ。ほら!」

と言い俺が指につけて舐めてみる。


マルロもそれにならい指に醤油をつけ舐める

「なんじゃこりゃ! 辛いがどこかその中に甘味を感じる。普通の塩水とは全然違うものだな!」


「これは醤油と言って、様々な料理に使える調味料さ。本にあったのを実験してみたのさ」


「よく3歳でこんなことをやろうと思ったな!しかしこれは使えるぞ!」

マルロは醤油の味にハマったようであった。


「焼き魚あるんだったら何匹か魚あまってない?醤油の中に魚を入れて煮てくれない?」


「おう!後で俺がこっそり食べようと思っていた魚ならあるぞ。煮る時間ならそんな掛からないからちょっとまっとけ。」

(自分だけいつも多めに食べてるのかよ……)


「なら炊けたら食卓に持ってきて!俺は先にテーブルについとくから!それまで味見禁止な!」

そう言って俺は食卓で待っているであろう母さんとレイの所にむかう。


「あら、プレ?いつもより遅かったじゃない?それに食事が出てくるのもちょっと遅いし何かあったの?」


「うん!ちょっと調理場で実験してたんだ!」


「いったい何をしてたの?いたずらしてマルロに怒られてないでしょうね?」


「大丈夫だよ!それより今から美味しい料理がくるはずだから」


そう言うとタイミングを図ったようにマルロ筆頭に使用人たちが料理を運びこんでくる。


「今日のメニューは黒パンに焼き魚に……これは何かしら。マルロこれは何?」


「へい、それは坊っちゃんが開発した調味料を使って煮た魚でございます」

マルロは母さんの前だときちんと礼儀ただしいが俺に対して坊主扱いだ。


「プレ!こんなもの作っていたの?ちゃんと食べれるの??」


「調味料は味見しているから死にはしないはずだよ」


そう言っていただきますをして食事を始める。

最初は敬遠していた煮魚に母さんが手をつける。

マルロも手をのばす。


「うまい!!!」

二人の声がかぶった。そんなに美味かったのだろうか。気に入ってもらえてよかった。

目的は自分自身の為なんだけどね。


「いつもは魚は焼いてばっかりで身がパサパサしてたり食べにくかったりしたけど、こうやって煮ると身は簡単にとれるしパサパサしてないしとても美味しいわ。」


「坊っちゃん、これは売れますぜ」


レイは無反応だが箸は煮魚しか突いてないようだ。

こうして本日の昼食は普段よりも豪華となった。


「プレ、あとでこれの作り方聞いてもいいか?」

母さんがいなくなるとマルロは俺のことを坊っちゃんとは呼ばない。


「ああ、全然いいよ。発酵させたりするのに時間がかかるが醤油を使った料理のレパートリーが増えると俺も嬉しい」


「発酵ってあれか?パンとか作る時の時間置くやつだろ。どうやってあの一瞬で作ったんだ?」


「まぁそれは魔法でちょちょちょいっと・・・」

(あまり魔法に頼るのも良くないな。魔法の力に関してはできるだけ伏せておきたいし。)


「魔法って便利なものだな。今度パンを作るときに手伝ってくれよ!」


「時間があったらね」



ハンセン家の食卓はこの後マルロの努力により豪華となった。


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