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99。  作者: ある。
12/13

11 Formidable enemy(強敵)


「終わったねー」

軽い口調だが、ココの目は深い意思をもっていた。


「・・・・帰るぞ。」



不死鳥は血に染まった道を、ザッと踏みしめて歩いた。

それに、他の者達もついて歩く。


「はい・・・!」

エラは返事をして、歩く皆の姿を追った。



「行かせないよ、・・・人造人間ちゃん。」

走るエラの肩を、何者かががしっと掴んだ。声からして男だろう。

「っ!?」

エラが驚いて振り向いた。するとそこにいたのは

朱色の髪をした男・・・いや、少年だった。

黒を帯びた黄色の目に、少し怯える自分の・・・エラの顔が映し出されている。

整った顔だち、純粋な朱の髪。

魅入ってしまうほど、綺麗な男だった。

その男は、口元に弧を描いているが、目は笑ってはいなかった。



「っ、エラ!?」

モコロが少し青い顔をして、エラをみる。

そしてすぐ戦闘態勢に入る。

他のもの達も、少し遅れて身構える。


「な・・・にこれ、」

エラは風の刃をつくり、この男に突き立てようとしたのだが──、


力が、使えなかった。


この男の接近に気付けなかったのもそれが原因のようだ。



「まあ皆さんそんな気ぃたたせんな。」

男が口を開いた。

その口元には弧が描かれ絶えることは無い。


「離せ。」

普段とは比べ物にならない、低く重い、怒りを帯びた、彼・モコロの声。

銃を男にむけて構えた。




「え・・・・・・!?」


ココの声が、静かな場に響いた。

その手から手のひらほどの大きさの機械が、するりと落ちた。



「・・・・・・どうした、ココ?」

イリヤが男から目を離すことなく、聞いた。




「その男・・・・精霊だよ!」

いつもより少し高い声は、恐怖の色を帯びていた。



「・・・・・・有名な、やつ。・・・・・・・・・」


ココは、声を絞り出す。



「・・・・朱色の髪、・・・・間違いない。」









「イフリートの・・・・・・リン。」

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