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第四話
部屋には、血の匂いが残っていた。
床に広がった血は既に乾きかけていた。
澪は、ベッドに寄りかかったまま、動かない。目は閉じられ、胸は上下しない。
未来は、その事を気にしていなかった。
「みお、ねむいの?」
返事はない。
それでも未来は、いつも通り澪をベッドに寝かせた。布団を澪の肩まで掛け、ベッドに腰掛ける。
「えほんよんであげるね」
返事はない。
未来は床に落ちた絵本をそっと拾った。
そして、澪を撫でながら絵本を読み始めた。
「みお、どうだった?」
返事はない。
未来は少し考えてから、頷いた。
「たのしかったね、みお」
返事はない。
未来は絵本を本棚に戻した。
「みお、またあとでね」
返事はない。




