第二話
あさは、いつもへやのかぎを開けるところから始まる。
自分のくびにかかった鍵のついたネックレスをにぎる。それから、その鍵をへやのかぎあなにさしこむ。
――ガチャ。
「おはよう、みお」
わたしはベッドでしずかに寝ているみおにいった。
みおは、少しおくれて目をあける。ねおきのぼんやりした目で、わたしをみる。
「みく⋯おはよう」
ちゃんと、名前よんでくれた。よかった。
カーテンを少しだけあけて、ひかりを確認する。
今日はくもり。みおの好きな雨はふってない。
「みお、眩しかった?」
「ううん、大丈夫」
よかった。みおは光によわいから、気をつけないと。
朝ごはんを食べさせたあと、みおを部屋にもどす。
「みおは今日はなにを着たい?」
「■■■■が」
みおの声がよくきこえなかった。かなしい。でも、だいじょうぶ。
心はつながってるからみおのことは何でもわかるよ。
「ワンピースだね」
「⋯⋯」
いやがってないし、きっとそう言いたかったんだよね。
鍵のかかったクローゼットには、ワンピースがいっぱい入ってる。
みおはワンピースが好きだから。
その中から、しろいワンピースをえらんでみおに見せる。
「みお、これでいい?」
「うん。可愛いね」
ちがう。
「みおが着るから、かわいいんだよ」
ワンピースをみおにきせる。そでを通して、ボタンをとめて、シワができないように。
「みお、きょうはえほんを読もう」
ほんだなから、みおの好きなえほんを取る。みおがおもしろいと言ったえほん。
えほんを持って、みおの方をふりかえった。
「――未来」




