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二番目
いつも君の一番は他にいて、俺は二番目。
幼稚園のときは、隣の組のあっくん。
小学一年のときは、隣の席のかずみくん。
二年のときは、桜くん。
三年で、タカちゃん。
四年は、渚くん。
五・六年、アイドルグループのハヤト。
中学時代は、担任の松川先生。
高校一年、八尾先輩。
俺はいつも、○○くんの次に大好きよ! で。
万年二位、不動のNo.2。
だけどいつからだったろう。
毎年変わる、君の一番好きな人より。
毎年変わらない、君が二番目に好きな俺。
それのほうが、ずっとスゴいって気付いたのは?
いいよ、そのうち君も気付くだろう。
すぐに変わる、一番好きなひと。
ずっと変わらない、二番目に好きな俺。
君が二番目だという俺が、
いちばんの、『二番』なんだってことにね―――。