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マシュマロ闘病記 ~FIP(猫伝染性腹膜炎)~  作者: 柏井猫好


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7/7

7. 治療終了とFIP完治!

 ~治療開始2か月目以降~

 マシュマロの治療は順調に進み、治療開始2か月目には元の体重である3.4kgに戻った。

 ごはんもよく食べ、相変わらずお兄ちゃんである白茶くんにニャンプロをしかけていっては猫パンチをくらっている。人の食事も強奪を試みるほど食欲旺盛で、すっかりもとのお転婆娘に戻った。

 具合の悪いときは何故か子供の部屋で寝て、決して私とは一緒に寝てくれなかったのだが、体調が良くなると毎晩私のベッドにゴロゴロと喉を鳴らしながらやってきて、足元で寝てくれるようになった。

 よく食べ、よく遊び、よく寝る。健康な1歳の成猫に戻ったことが何より嬉しい。


 そしてついに薬の服用を始めてから84日。マシュマロの猫伝染性腹膜炎の治療が終了した。

 ごはんに一日2回粉末状にされた薬を混ぜて与えていただけなのに、私は大変な仕事を無事に終えたような達成感に満ち溢れた。

 しかし、ここで安心してはいけない。いくら症状が出ていないからといって、猫コロナウイルスが陰性でないと確認できない限り、FIPが完治したとは言えないからである。


 数日後。動物病院へ行き、猫コロナウイルスを検査をするために血液を採取したのだが、どうも以前の血液検査のことがトラウマになっているらしく、キャリーに入れられてもうんともすんとも言わない肝の据わったマシュマロが、看護師さんに四肢を押さえつけられたとたん、大絶叫して暴れはじめた。


「何をするの、無礼者っ!! わたくしを誰だと思っているの、放しなさい! 下僕よ、黙ってみていないで、お前もこやつらを止めたらどうなの!?」とでも言っているのだろうか。ミャゴーン、ナオオオオン!! と大変お怒りだ。激おこぷんぷん丸だ(今はもうそんな言葉使わないのかもしれないが)。


 例の如く、看護師さんに噛みつかないようにエリザベスカラーをつけているので、以前に引き続き私の脳内マシュマロ様は、悪役令嬢とか女王様みたいな口調で激しく私を叱責している。


 結局注射を5本近く無駄にしてようやく採血を終えた後には、看護師さんも獣医師も、壁際で息を殺して見守っていただけの私もグッタリしてしまった。しかし、本当に疲れ切っていたのは巨大な生き物(人間)に押さえつけられて針をぶっ刺されたマシュマロだろう。しかも5回以上も。

「覚えていなさい、お前たち!」とばかりにそそくさとキャリーに戻っていくマシュマロさんを連れ、帰宅した。


 採血から5日後。動物病院から連絡があり、猫コロナウィルスの検査結果は陰性であったことが告げられた。

「これでFIPはの治療は無事終了しました」と言われた時、安堵が胸いっぱいに広がっていった。

 私は自分の大切な娘を守り抜くことができたのだ。これも、昨年虹の橋を渡ったキジトラくんが天国から見守ってくれていたおかげだろう。

 すぐさまキジトラくんの墓前で手を合わせ、マシュマロが無事治療を終えたことを報告し、見守ってくれたことを感謝した。


 参考のため、ここで治療開始から完了までかかった費用を発表しておきたい。

 この金額はあくまで私がかかった動物病院のものであり、病院や治療内容によって差があることをご了承いただきたい。


・モルヌピラビル: 159,500 円

・ステロイド、抗生物質: 1,900 円

・血液検査:31,150円

・点滴:6,500円

・超音波検査:4,000円

・診察費用:5,600円

――総額: 208,650 円

――通院回数:12回


 さて、思いつくまま綴ってきたマシュマロの闘病記だが、今回が最終回となる。


 コロナが流行する以前、FIPは致死率ほぼ100%の恐ろしい病気だったという。治療薬が開発されてからも約100万円と高額な治療費がかかっていたようだが、マシュマロが罹患した2025年では総額21万円ほどで治療することが可能になった。ペット保険にもよるが一部は保障対象になっているため、私が払った費用はこの三分の一程度に抑えることができたのは本当にありがたい。

 

 FIPは一旦良くなっても薬が効かなくなったりして、治療途中で命を落とす子もいると言われていた。順調に回復してくれたマシュマロは本当に幸運だったと思う。また、獣医師からは、FIPは完治しても再発する可能性もある病だと言われている。

 私は最初にマシュマロからのSOSを見逃し、無駄にあの子を苦しめることになってしまったことを非常に後悔している。次にあの子に異変が起きたら、迷わずに獣医師を受診させたいと思う。


 このエッセイが、マシュマロと同じような症状が出ている猫ちゃんたちの早期発見に繋がってくれることを祈っている。

 そして、こうしている間にもFIPと闘っているすべての猫ちゃんと保護者さんたちに、私の心からのエールを贈りたい。

 猫ちゃんたちの病気が完治しますように。完治した病が、二度と再発しませんように。

拙作を読んでくださり、ありがとうございました!

誤字脱字は見つけ次第修正していきます。また、投稿された内容は後日改訂されることがあります。

☆ブックマーク、リアクション、評価などいただけると、作者のモチベーションに繋がりますので、是非よろしくお願いします!☆


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