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7話

「で、学年1の陽キャ様が俺に何の用事?」




初対面なのに用事とは何なのだろう。俺が教室の入り口に行くと不破は不安そうに自分の髪の毛先を指でクルクルと弄りながら尋ねてきた。気のせいか顔がちょっと赤い気がする。




「唯桜っち、今日放課後空いてたりする?」




俺は脳内で今日のスケジュールを組み立てる。放課後はクレープを食べる予定だったがまあまた今度でも大丈夫だろ。




「空けようと思えば全然開けれるけど...どうした?」




「じゃあ放課後体育館裏来てね!絶対ね!?それじゃあ!!」




不破は俺に近付いてそう忠告すると逃げるように自分のクラスへと帰って行った。




「まじかよ」




俺は絶望した。絶対これお前最近調子乗ってるなって言われて周りに隠れてたゴリゴリのムキムキマッチョが出て来て袋叩きにされるやつじゃん!




「夜見おつかれー。葬式には出てやんよ」




「ざまあみやがれ!俺も一緒にボコしたい所だが放課後はクラブがあるんだよな。くそっ!」




「最近お前調子乗ってたからな。王女様と仲良くさせてもらっていたことに後悔するといい!!」




クラスメイトが話し掛けてくる。クズキャラは友達はいっぱい出来るんだけど友情は豆腐よりも簡単に崩れるところが難点だ。




「お前ら糞どもも巻き込んでやろうか?」




俺はどうしようかと考える。何か対策は無いのだろうか?でも武器とかは持っていけないし運動神経はそこそこ良い位だしそれこそ運動神経抜群だったりしたらよかったんだけどな。






夜見が悩んでる一方で女子たちは盛り上がりを見せていた。




「不破さんって夜見の事が好きなのかな?そんな感じの顔してなかった?」




「してたしてた!それに気付かない男子も馬鹿だよね~。にしてもさ最近夜見君モテモテじゃない?」




「綾崎さんは他の人と余り関わったりしないのに夜見君だけとは喋ってるし不破ちゃんは色んな人と仲が良いけど確実に夜見の事が好きだし」




「何であのクズと仲がいいのかな?案外優しかったりして?」




「ないないそれは無いって!だってこの前綾崎さんからの勉強のお誘い秒で断ってたじゃん」




「確かにそれもそうか」




「「「あはは!!」」」





勿論、夜見がその会話に気付くことは無かった。






―――――――


あっという間に放課後になってしまった。授業なんて受ける気にもならずずっと対策を考えていた。そして1つの答えを導き出した。そうガンダッシュ作戦だ。もしムキムキマッチョに囲まれたとしてもその中でも1番弱そうなマッチョに笑いながらちょっとゆっくり走っていき、相手がビビったところで本気で走って逃げ切る。ファー!!甘い甘い!こんなの余裕だぜ。因みに零にも相談したが多分心配しないで良いよって笑いながら言われた。ふざけんな。




俺は周囲を確認しながら体育館裏に行く。するともう不破はそこに立っていた。


ここで逃げるとか漢ではない。ここで逃げるとか漢ではない。自分にそう言い聞かせる。よし自分は漢だ。行こう!!




勇気を振り絞って俺は不破の前に行く。勿論警戒は怠らない。




「良かった!来てくれて。あのさ、早速本題に入るね?」




「ああ」




もし逃げれなかったらどうしよう。ヤバイヤバイヤバイヤバイちょっとだけ足が震えてきた。




「その、よかったら何だけどさ私と付き合ってくれないかな?」




「は?」




俺は混乱する。俺と付き合いたい?何だそれ?俺は何が起こったのか一瞬で情報を整理した。そして1つの結論にたどり着いた。そうこれは...




「えっと...嘘告?」




「違うよガチだよ」




嘘をついているようには見えない。大体目の動きなどでわかるのだが嘘を付いている動きがなにも無かった。そして俺は告白をされたのだと認識する。




えっ!!?どういうこと?意味わからん。




「俺の噂、聞いたことない?」




もしそうなのであったとしてもみたいな感じだが一応聞いておく。




「いっぱい聞いてるよ。夜見唯桜っていうクズの人がいるって」 




「じゃあ何で!?」




「...引かない?」




俺は反射的に答えてしまう。




「うん」




「私ね、クズのイケメンが好きなんだ。めちゃ罵倒されたい!!私じゃだめ?」




あーそういうタイプの人だったのか。ルックスはめちゃ可愛い。別に俺はそういうのは気にしないけど最大の問題点がある。別に本物のクズじゃないという点だ。流石にこれでは付き合えない。




「せっかく告白してくれたんだがすまないが断らせてくれないか?」




「もしかして夜見君もMだった!!?私、Sも結構イケるけど...」




「そんなんじゃねえから!!」




これでMだと思われてみんなに言いふらされたら学校生活が終わる。




「とにかくごめん。不破とは付き合えない」




しっかり断っておく。外見はめちゃ可愛いから良いんだけどな。俺、偽物のクズだしな。




「そっか.....いきなりごめんね唯桜っち?でも私、絶対に諦めないから。じゃあまずは友達からだね?Lainn交換しよう!!」




「お、おう」




陽キャのコミュ力に圧倒される。これが本物の陽キャか。零と同じ雰囲気な気がする。このままじゃ一生陽キャにはなれないな。



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