63話
綾崎と俺が1ポイント、二年生の先輩たちが1ポイント獲得した後数問問題が出された。俺達は追加でポイントを獲得できなかったが3年の先輩たちや友達のペアが1点ずつ獲得し全ペア1ポイントで並んだ。なんであいつらが1問正解してんだよ!!
「では、問題!正弦の加法定理を答えなさい!!」
俺は司会からこの問題が出された瞬間にボタンを押す。どうやら俺はほかのペアたちよりも押すのが早かったようだ。回答権が俺に回ってくる。これこの前習ったばっかりじゃん!!
「sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβと、sin(α–β)=sinαcosβ–cosαsinβっ!!」
俺は堂々と答えた。うわぁ文字にしてみるとやっぱりキモイな(メタ発言)拒絶反応が起こる。俺が回答した後から急に不安が押し寄せてくる。あれだけどや顔で答えておいて間違ってたら超恥ずかしいんだけど!?頼むからあっててくれ恥ずか死ぬって!!
「正解です!!」
良かったぁ。合ってた!っていうか後1問答えるだけで1万円が俺の手に!?やばい高揚が止まらない。多分アドレナリンが出まくってる。
「あれだけどや顔で言ったんだったら空気読んで間違えろや!」
「お前エンタメ知らねえのか!?」
「「ブー!!」」
俺の正解に観客が沸いている。俺のすること言うことにすべて何か言われている。これだから人気者は困るぜ。
「綾崎、夜見ペアはあと一問正解で優勝です!どのペアも頑張ってください!」
司会の人がそう言うと友達が話しかけてきた。
「お前が1万円ゲットしたら2割くれよ。俺のおかげでここまで来れたみたいなもんだろ」
「うるせえばぁか。お前こそ俺と綾崎がいなかったら一問目で脱落してただろうが!!」
「けち!」
俺と友達が話していることも気づかず、司会の人は進行を再開する。
「では、これで最終問題になるかもしれません!」
「夜見君、頑張りましょうね」
「おう!」
「問題!この学校の現在の生徒会長のフルネームは?」
来たっ!!俺と綾崎は同時にボタンを押す。そして同時に口を開いた。
「「黒野てぃあら(です)!」」
「正解でーす!!〇〇高校文化祭クイズ大会優勝はー綾崎、夜見ペアでーす!!」
よっしゃぁ優勝した!!もう文化祭とかどうでもいいわ!いっちまんえん!いっちまんえん!
「「うおぉぉぉ!!」」
「「ブー!!」」
歓声とブーイングが同時に巻き起こる。こんなことあるのか!?
「夜見君夜見君!私、とっても楽しかったです」
「俺もめっちゃ嬉しい!!」
俺と綾崎はハイタッチをする。
「「王女様!王女様!」」
そして体育館に王女様コールが鳴り響く。いや、いいんだけどさ。狙ってやってるから別にいいんだけどさ、俺嫌われすぎじゃね?1万円はゲットできたけど何だか少し悲しくなった。




