38話
「では、こちらの服に着替えてください」
俺たちは男の人に連れられて服屋さんに入った。聞くところによると今回のテーマは『安くておしゃれ!?真夏のファッション特集』らしい。本当に俺なんかで良いのかな?まあどうせちっちゃな1部分にしか載らないと思うし誰も気づかないだろ。俺はそんなことを考えながら俺と綾崎が別々の試着室の中に入れられかけたがその時だった。
「ちょっと待ってください!」
さっき店の前で合流した女の人が声を上げた。多分関係者なのだろう。待ってってことは多分俺じゃあダメなんだろうな。まあ当たり前か。
「どうしたんですかデザイナーさん?」
「この服はさっきまでのモデル専用で見繕ったものですのでこの方々に合う服を選びなおした方がいいと思います。こんなにすごい人材を2人も見つけれたのですからこのままだともったいないです」
あー、なるほどそういう感じね。ってどういうことやねん!?意味不過ぎて心の中の関西魂があふれ出てしまったぜ。俺、関西人じゃないけどね。とにかくファッションについて疎い俺が口出しできるような問題じゃないということは分かった。
「確かに、この二人に合う服を着てもらった方がよさそうだな。では早速何着か見繕ってきてくれ。二人には申し訳ないがもう少し時間がかかりそうだ。お金は経費で落とすから向かいのカフェででデートの続きでもしてきてくれないか」
「「俺(私)達付き合っていませんから!!」」
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でもお金は払ってくれるというし結局俺たちはカフェに入った。特にほかにしたいことがあるわけでもないしな。どうせ経費で落としてくれるんだったら豪遊してやるぜ!!
「夜見君、いくら経費で落としてくれるといっても買いすぎはよくないですからね」
「ごめんなさい」
綾崎が俺の心を読みやがった!!まさかこいつは超能力者だったのか!?っていうか心読むとか普通にすげえな。俺はフルーツクリームフラペチーノ、綾崎はミルクティーを注文して席に座る。
「こんなこと実際にあるんだな。流石は綾崎様って感じだな」
「モデルをお願いされたのは夜見君も同じじゃないですか」
何言ってるんだこいつ?
「綾崎がいなかったら俺なんか声かけられてねえよ。ついでだよ。ついで」
俺がそういうと綾崎は深くため息をついた。
「本当に夜見君は気付いていないのですね?」
急に何!?怖い怖い!!
「何のこと?」
「だから、夜見君は......やっぱり何でもないです」
「何のこと!?」
今絶対何か言おうとしてたよね!?そういえばしつこすぎると女の子に嫌われるって何かで聞いた気がする。聞くのもここまでにしとくか。まあ元からクズ演じてるだけあって女の子からは嫌われてるんですけどね。
「それよりも________」
俺たちは20分ぐらいカフェで雑談をしているとファッション雑誌の男の人がやってきた。
「待たせてすいませんでした。準備が終わりました。俺が会計しておくから先に店に戻っててください」
「「わかりました」」
人生初の撮影が始まるのか。ちょっと緊張するな。




