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コーラ学園  作者: AONO
8/14

マネージャー、影を踏む。

夏の雲は足早に姿を消し、青空は、ほんのり赤みがかった空へと表情を変えた。

ミサキが俺に、大きな瞳を向けて

「なにか、あったんですか?」

「いや、何でもないよ」

 俺は力をこめて言ったつもりだが、声はたぶん死んでいた。

「アキラさん」

ミサキが地面を指さしていた。

俺は、視線の角度を下方90度に向けた。

「影が、重そうですよ」

 俺は、言葉なく公園の外に出た。

 ミサキは真顔のままだ。

「どうして、そう思うの?」

「だって、ほら。さっきより影が、ずっと黒ずんで大きくなっている」

 ミサキの感性か。

 不思議な子だ。

 俺は苦笑いをした。

「ああ、そうか、そうかもな」

 俺は、少しだけ足が軽くなった。

 「あー、そうだ、さっきコーラ飲まれちゃったんだな」

 俺は、ふっと気づいて言った。

「いいんです。もう、それは」

「あんまり飲むとノドにも悪そうだし」

 そんなもんだろうか。

 一応、そういうことにしておこう。

 俺は、自分の影を踏んだ。

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