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放課後

(眠かった・・・。)


お昼ご飯が終わった後の授業は俺は拷問にしか思えない。

いつも眠ってしまっている。


それに、11月という寒くはなってきたが、教室の中には暖房があり、

ちょうど布団の中にいるぐらいの温度を保ってくれる。

ありがたいことだ。

しかし、受験する身としては寝ててはいけないんだが・・・。


(そういえば、三上先生に呼ばれてたっけな)

忘れ物に思い当たるものは何もないが。


俺は、3階にある自分の教室から、保健室のある1階に降りていった。

保健室は一階の一番奥、職員室とは反対側の廊下の端にある。


トントン

「失礼します。三上先生、神月です。」

中に入ると、そこには誰もいなかった。

電気も消してあり、人の気配もない。

(鍵、閉め忘れて帰ったのかな・・・?)


ガタン

その時、隅のほうで何かが倒れる音がした。

「・・・先生?」

恐る恐る音がしたほうに近づいていくと、そこには苦しそうな息遣いをして、仰向けに倒れている三上先生がいた。

「先生!大丈夫ですか?しっかりしてください。」

俺は抱き上げて呼びかける。

「神月か。神月・・・。すまん!」

その瞬間、今まできつそうだった先生が急に起き上った。

そうしてしゃがんでいる俺を、床に押し倒してきた。

俺は何が起こったのかよくわからなかった。

先生のあらい息遣いが聞こえる。

「先・・・・せ・・・い?」

何とかひねり出した声は蚊の泣くような声だった。

先生は俺に噛みつくようにキスをしてきた。

俺が何とか抵抗しようとすると頭上で両手を俺の私服のネクタイで固定された。


ただでさえ硬直してる俺の体は先生の力には勝てなかった。


「ふっ・・・せ・・・んせい・・・。やめ・・・。やめろ!」

俺はそうはいっても先生の耳には聞こえてないらしく、

俺の上着を手慣れた様子で脱がすとシャツの中に手を入れてきた。


「い、いやだ・・・・!やめてくれ・・・せん・・・せ・・い。」


先生の手がだんだん下に降りていき、俺が絶望を覚悟しようとした時、

突然保健室の扉があいた。

「りょう!」

「たす・・・け・て・・。」

それはクラスで一番の友達である吉井 かず(よしい かず)だった。

幼いころから仲が良く、去年まで同じ部活だった。幼馴染である。

高3になり部活もなくなり、クラスも別になり最近話していなかった。

「りょうから離れろ!三上!」

そう言って俺の上に乗っていた先生を突き飛ばすと、

「大丈夫・・・じゃないよな。待ってろ。」

そういうと、突き飛ばされて床に転がっていた先生の胸ぐらをつかみ上げ、

ガッ

頬を殴りつけた。

「俺の幼馴染に・・・。なんてことをするんだ、お前は最悪だ。」

そういうと、俺のほうに向きなおり、俺の手のネクタイをほどいてくれた。

そうして抱きしめると、

「今日、久しぶりにお前のところに行ったんだ、そうしたら保健室に行ったっていうから体調悪いのかと思ってな。もう少し早く来ればよかったな。」

そう言ってまだ震えている俺を立たせると、

「今度こんな事したら覚えてろ。」

そう、床座り込んでいる先生にセリフを吐き、俺を連れて保健室から出た。

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