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すいませんコンビニはどこですか?ここです。

むかしむかしのはなし。

日本各地に開いた扉それは異世界への扉だった。

その世界から出てきた人々はその力で人間界の人々を屈服させ…たのではなく友好の道を選んだ。

こうして、超異文化交流国日本が誕生したのであった。

そして、今。

「いらっしゃいませー」

紫色の肌の大男がカップ麺をレジに置く。

「タバコ一つ13番で」

「かしこまりましたー」

タバコをレジにとおす。

「お会計545円です」

「はぁータバコ値上がりしたんだってな」

「はいーおかげでうちも上がったりですよ」

「ガハハッ!まぁ、タバコは人間界の代表すべき文化だからな!」

「はははっ!そうですね」

「んじゃ、どうもなー」

「ありがとございましたー」

大男が頭を低くしながら、自動ドアを出ていく。

「ふぅー。今日も平和だなー」

そうここはコンビニである。



「あぁー疲っかれたー」

首をまわすとボキボキっと音がする。

「よーし今日のシフトおわりー!さて…帰るか」

制服から私服に着替えて店を出る。

「お疲れ様でしたー」

晴れわたる青空のした金髪の頭をかきながらのんびりと歩く。

「あぁー仕事やめてー」

いまから一週間前…


「次の方どうぞー」

「失礼します」

「きみ、名前は?」

「佐々木ギルガメッシュです」

「きみ、ハーフ?」

「はい。人間界と英雄界のハーフです」

「へえー。きみ、出身は?」

「人間界です」

「生まれも育ちも?」

「人間界です」

「…合格」

「へ?」

「よし!きみは来週から店長だ!がんばー」

「は?えぇぇ⁉︎」


とかゆうやりとりがあってオレこと佐々木ギルガメッシュはコンビニの店長をしています。

「あー腹減ったー。コンビニからなんかパクってこりゃよかったかな」

「あーマジ腹へらね?」

「あーわかるわー」

前方から不良の集団接近。

めんどくせぇな…。

オレは道の端っこによる。

「てかさーこのあとバッティングセンターいかね?」

「いーねーこうカキン!と…いって!」

バッティングのマネをしていた不良がオレにぶつかる。

「おい、いてーんだよ!なんとか言えよ!あぁ?」

落ち着けギルガメッシュ。

相手はただの不良だぞ。

ここは大人の対応を…そうだ!

前になんかの本で読んだぞ!

たしか…相手の胸ぐらを掴んで

「んだとこらぁ?喧嘩売ってんのかわれぇ?」

違う違う違う!

「あぁ⁉︎なんだてめぇ⁉︎やっちまうぞコラァ!」

「上等だコラァ‼︎」



三時間後…

コンビニのスタッフルーム。

「いや、ほんと悪気無かったんですよ…」

「悪気無かったんですよ…で済むなら警察いらないんですよ」

あの後、不良たちと激しく熱いバトルを繰り広げ、その最中にバイトリーダーの佐藤 桜から発見されこのざまである。

「で、本当は何があったんですか?」

「いや、だからな熱いバトルを…」

「ほう…ではあなたは気を失ってる相手の胸ぐらを掴んで揺さぶることを熱いバトルとよぶんですか?」

「…はい」

「はぁ…まぁ今回の発端は相手ということで学校からの謝罪もありましたしこの件はよしとしましょう」

「あー長かったー」

「何か言いました?」

「いいえなにも」

「てことで、このあとのシフト代わってください」

「あーいいよ…は?」

「ありがとうございます。お疲れ様でした」

「おい!ちょっまっ!」

桜は後ろを振り向かずにそのまま部屋を出る。

「はぁーマジかよ…」

席を立ち本日二度目の制服に袖を通す。

オレはダラダラとスタッフルームをあとにする。

「お疲れ様です桜さ…ん?」

「あの鬼と一緒にすんな」

「あれ、店長どうしたんですか?」

いま、オレと話しているのがアルス・ホルン。

長く尖った耳に緑色の髪をもつ妖精エルフ。

それが、アルスの種族だ。

まぁ、いってしまうとバイトだ。

ちなみにこのコンビニの中でギルガメッシュを店長と呼ぶのは彼だけだ。

「それがな、かくかくしかじか…」

「そんなことがあったんですか。災難ですね」

「ホントだよ…よし、さっさと整理終わしちゃおうぜ」

「あっはい」

その時、トイレのドアが勢い良く開き店内に風が吹き荒れる。

「なっなんなんですか⁉︎」

「まさか…」

風が止んだ後、レジ前には1人の男が立っていた。

「やぁ桜さん。今日も相変わらず美しい…さぁ!私とけっこ…ん?なんだお前か」

「おいアルス警察に電話だ。お客様もうしばらくお待ちください」

「お前な…」

「ふぅ…何のようだよアーサー」

金のシャギーが入った黒髪、「きしどう」の文字が入った真っ赤なTシャツに短パン、こいつがこの店の常連客、佐藤アーサーだ。

あーめんどくせえー。

「なぁ、ギル。桜さんもとい婚約者を知らないか?」

「あぁ、あいつならシフトを俺に押し付けてデートに行ったぞ」

「なっ!バカな…ギル!ウソだと言ってくれ‼︎」

「1万円以上買い物したら言ってやるよ」

「よし、1万円だな!カゴをかせ‼︎」

「ほらよ、てかお前こんなことしてていいの?」

「ん?なぜだ?私はただ桜さんもとい婚約者への愛をぐはっ‼︎」

ピンク色の物体がアーサーの脇腹をえぐる。

「いらっしゃいませー」

「いっいらっしゃいませ!」

「うぐっ…なんなんだお前は?」

「なんなんだじゃないでしょ!毎回毎回!こっちの身にもなってよね‼︎」

はぁーまためんどくせえのが増えた…。

「はろーギル」

「はろーグネヴィア」

クルクルと巻いた金髪に「とうやこ」の文字が入った真っピンクのTシャツに短パン…まるかぶりじゃねーか。

「くっ…グネヴィアか…何の用だ?」

「何の用だ…じゃないでしょ!なんなのよ毎回毎回!」

「グネヴィア、これは浮気じゃないぞ!」

「じゃあなんなのよ‼︎」

「リア充死ね」

「店長、それただのひがみですよ」

まぁ、ようするにグネヴィアとアーサーは付き合っていて、でもアーサーは桜のファンで…ほんとリア充死ね。

「んでなんなんだよお前ら」

「あぁ、そうだ。そういえばね…」

その時、扉が爆発し黒ずくめのローブを着た男たちが店の中に押し入ってくる。

「オラァ!金だせぇ!」

「あ?」

「聞こえねぇのか!金だ…ぼはっ‼︎」

「うっせぇんだよ中二病野郎!さっきからバリバリ聞こえてるわこのボケがぁ!」

「くそっなんだこいつ…やっちまえ!」

「上等だコラァ!アルス、ペイントボールもってこい!」

「えっはい!…どうぞ!」

アルスからボールを受け取り…振りかぶって…

「勝負は…ストレートだコラァ‼︎」

オレンジの球はまっすぐ飛び…バシャッ。

「目があぁぁ!」

「よっしゃぁ!」

「あいつ…鬼だ…」

「くそっ!やっちまえ!」

「アルス!ボール全部もってこい‼︎」

「…はい」



「どうするんですか?この人たち」

「見てろよ…胸ぐらをつかんでーゆさぶってーオイコラ。誰のさしがねだコラ?」

「どういうことだギル?」

「見てみろよこいつらの服装」

男たちのローブをはがすとそこにはコンビニの制服があった。

「ん?これは…」

「あぁ、この制服は大手コンビニチェーン『ヘブン・イレブン』のもんだ」

「ヘブン・イレブンですか?」

「あっ!そういえばね昨日テレビで言ってたんだけど、このあたりに新しくヘブン・イレブンができるんだって…」

「ほぅ…だからここを潰そうとしたわけか…で、どうするんだギル?」

「決まってんだろ…本元叩き潰してやるよ」

「ちょっ、何言ってるんですか!」

「その必要はないよ」

「あ?」

元扉の方を見ると高そうなスーツを着た男が立っていた。

「誰だテメェ?そのスーツがオレンジ色になる前に帰ることをオススメします!」

「私は今度、新しくできるヘブン・イレブンの店長金田ミカエルだ」

「話し聞けよ!」

「そこで、このローソソの店長である君に話しをつけに来たのだ。どうだろう、この店売ってくれないだろうか?」

「なに言ってんだお前。300兆円払うなら売ってやるよ」

「わかった」

ミカエルが手を叩くと後ろから男がスーツケースを持ってくる。

「ほらお望みの300兆円だ」

…えっ、マジで?いやいや絶対ムリだろうなーとか思って言ってみたんだけど…マジで?てか、なんでそんな大金持ち歩いてんの?

「やっぱ今の無し!誰が売るかボケェ!」

「フッ…じゃあこういうのはどうだろう?ヘブンとローソソで売り上げ対決をすると言うのは?」

「上等だコラァ!」

「期間は一ヶ月。より、多く売り上げたほうが勝ちだ」

「絶対勝ってやるよ!」

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