第47話
短いですが投稿。
主人公にどっちの行動をとらせるか迷ってます。
復讐のためならルートか妹の言葉を大切にルートか……。
バットエンドかハッピーエンドか。
救いはあるのかないのか。
ラストは決まっているのですが……まだどうとでもなるんですよね。
良かったらご意見をお聞かせ下さい。
「え」
「は?」
「ええ!?」
メアの言葉に三人の驚きの声があがる。
街を壊す? いや、本当に何を言ってるんだ?
そんなことをして何の得が……?
「あら。何を驚いているの? 考えてもみてよ。この街を破壊するメリットを」
「メ、メリットなんて、そんなの」
「無いと言える? 本当に?」
俺の言葉にメアが被せる。
メリット? 得? そんなのが本当にあるのか?
姉妹に向けたメアの言葉を思い出す。
メアが姉妹にこの街に思い入れはあるかと聞いたら、二人はないと答えた。
少なくともこの街を壊すことで姉妹に不利益はない、ように思える。
貨幣については?
頑丈とか火に強いかとか、なんの意味が……そうか!
「……今俺たちには使える金が一ウェンもない」
「そう。食べるにも、泊まるにも、情報を集めるにも、生きていくには何にだってお金がかかる。それなのにあたし達にはそれがない」
「金はどこかで調達する必要がある。初めは冒険者ギルドで稼ぐことを予定していたけど……」
「そう。そんなことをする必要もない。ここには、何千、何万人分もの貯金がある」
この街にどれくらいの人数が住んでいるかは知らない。どれくらいの金が集まっているかも知らない。
でもあの山の上から見た限り、この街は相当に大きい。
もしこの街に集まっている貨幣を集めることができれば、恐らく一生お金に困ることはないだろう。復讐のために湯水のように使うことだって出来るかもしれない。
金がなくて困ることがあっても、金があって困ることはない。
「でも……」
「でも、なに? 目撃者は残さない。金は手に入る。万々歳だと思うけど?」
確かに彼女の言う通り問題はない。
全ての人間を殺せば俺達のしたことを知る人間はいなくなるし、お金のために費やす時間も無くて済む。
この街の人間を全部殺してこの街を壊すのに、それほど時間もかからないだろう。
お金を集めるのには少しばかり時間がかかりそうではあるが。
この街に来た人間も片っ端から殺していけばいい。それだけで時間も稼げる。
目撃者は残らず、金は手に入り、人々には街が壊滅したという事実だけが残る。
本当に、何も問題がないような気がする。
……でも、本当にいいのか?
そんな理由で人を殺して本当に良いのか?
利己的じゃないか? 傲慢過ぎないか?
妹が大切にしてきた命を、そんな風に摘み取っていいのか?
ダケド妹モソンナ奴ラ二殺サレタジャナイカ。
俺は……。
妹死亡ルート、姉死亡ルート、姉妹死亡ルートを回避。
メアが壊そう発言するのって家についてからの予定だったのに……そんなに出番が欲しかったのか。