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龍は死してなお死なず  作者: とんかつ
27/69

第27話

短いです。本当にすみません。

自分に戦闘描写の才能がないことを痛感しました。

しかもやりすぎな気もします。


スランプって奴なのでしょうか。何も浮かびません。そのせいか、モチベーションもあがりません。


次話から戦闘の描写を薄くしようと思います。


ご意見ご感想をお待ちしています。

肉の爆ぜる音だけが支配する世界で、再び思考の海に潜る。

鎖を廻す手が、焼けるように熱い。

奴を倒すにはどうすればいい?

あの超高速再生にどう対応すればいい?


頭の中を情報が駆け巡る。

どうすればいい? 再生できないような状態にすればいい。

どうやって? 潰せばいい。

それが無理なら? 


再生が追いつかないような速さで、破壊し尽くせばいい。


「お、うおおおおおおおおお!!!!」


鎖を持つ腕に力を込める。

もっと強く。もっと速く。

可能な限りの力を持って、鉄球を廻す。


俺が疲れるのを待っているのか。ヒドラは攻撃を加えることを止めようとしない。

頭が吹き飛ばされようと、無知蒙昧の徒の如く、鎖を目掛けて飛び込んでくる。


少しでも力になれば良いと全身を魔力で包む。熱かった手が更に熱くなった。

再生した瞬間に頭部を弾き飛ばす。

再生する途中の頭部を粉砕する。

もっと速く。もっと速く。


「おおおおおおおおおおお!!!!!!」


初めに感じたのは風。

周りの木々がザワザワと、こちらに向かって揺れている。頬を撫でるように、風が自分に向かって吹いていた。


今まで無風を保ってきたこの三階層に、自分が一つ鉄球を廻すたびに風が巻き起こっている。

それを知覚した瞬間、手に更に力が籠る。鎖と、それを持つ手がひどく熱い。

見てみると、熱を持ったように赤みを帯びた鎖が目に映った。


次に聞こえたのは音。

パリッと乾いたような音。

そんな音が連続して、更には徐々に音を大きくさせながら響き始めた。


鉄球を廻す度に全てが大きくなっていく。

風も、熱も、音も。


「らあああああああああ!!!!」


バチバチと音を立てて、光を纏った風が形を帯びる。

摩擦された空気が、視覚化されるほどの電気となったのだ。


自分を中心に、雷と風が吹き荒れている。

まるで自分が竜巻になったような感覚。

ヒドラの頭が、消し飛んだ瞬間から蒸発したように消えて行く。

電熱によって細胞が死滅したのか、再生が行われる様子は見られない。


自分に向かって吹く風によって、木々は横薙ぎになり、近いものから折れては鉄球によって消えて行く。


どれくらいの時間が経ったのか。

ふいに鉄球を持つ腕に疲れを感じた。

継続して流していた魔力は途切れ、体が重くなる。

思わず鉄球を持つ力を緩めると、竜巻のような風もゆっくりと消えて行った。


鉄球を地面に落とす。音の無くなったような静寂。

気が付けば、自分を中心に森に穴が開いたように、樹木が掻き消えていた。

見渡せるほどに広くなった空間……そこにあるのは鎖を握った一人の龍と、一つの首しかなくなったヒドラ、そしてヒドラを守るように包むラドンの姿だけだった。


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