これからよろしくお願いします
これから私はどうしよう。
それをグレンさんと話しあっていた。
「ユーキは何故あそこにいたのか分らないのか?」
何故あそこにいたのかと私の前に座っているグレンさんは私に聞いてきた
何故いたのかわからない。
でもきっと故郷からは遠く離れていると思う。
帰り道も分らないし、知り合いもいない。
「私は何処にも行くところがないのです」
そう言ってじっとグレンさんの言葉を待った。
可能なら此処においていただきたいが、それは余りにも迷惑をかけすぎるだろう。
でも、この世界には私は行くところが無いのだ。
「そうか・・では此処に住んだらどうだ?」
「・・・いいんですか?」
思いがけないグレンさんの提案に聞思わず聞き返す。
「俺が拾ったのだから最後まで面倒をみよう」
・・・・・なんて良い人だ
「ありがとうございます・・・では私を使用人として雇っていただけませんか?」
「そんな事しなくても生活に苦労はさせんぞ?」
「いいえ、働かせて下さい。命を助けていただいた御恩、私はどう返すべきか迷っているのですが
せめて今できる事で御恩をお返ししていきたいのです。それに何もせずに此処にいる事は出来ません
だいたいの仕事は出来るので何でも申し付けて下さい。どうか働かして下さい。」
そ言ってグレンさんへと頭を下げる。
「頭を上げてくれ・・正直助かるが・・・良いのか?」
頭を上げてグレンさんの目を真っ直ぐ見て返事をする。
「はい、お願いします」
「では・・これからよろしく頼むよ。ユーキ」
「よろしくお願いします。グレンさん」
こうして私はグレンさんの使用人としてグレンさんの家で生活していく事が決まった。




