職場訪問☆城に到着
「でかい・・」
これは城にようやく到着した私の言葉である。
長い道のりをへて到着した私はこれから門へと行きグレンさんの職場へとむかう
つもりだ。時間も丁度いいくらいになっているはず。
にしても城は立派だとしみじみ思う。あちらにいた頃はこんな城本かテレビでしか見た
ことが無かったからかもしれないが。
「・・はやく入ろう」
城を眺めるのを止め門へと近づく。
門番と思わしき人が二人、門の左右に立っている。
胸ポケットからグレンさんに書いて頂いた入門状を取り出す。
入門状にはグレンさんのサインと消印、そして入門理由が書いてある。
・・・・う~ん・・不審人物かと思われたのかなんなのか門番のお兄さんの視線が痛い。
早くこれを渡して入らせてもらおう。
「すみません」
右にいた門番さんに声をかける。
「ん・・あ!ああ・・何かご用でも?」
私を凝視していたというのにいざ話しかけるとどもられた。
警戒されているのかな・・・?う~ん?
「はい。グレン様の使用人をさせていただいておりますユーキと申します。
グレン様への用事があって来させていただきました。こちらはグレン様から
預かった入門状です。ご確認ください。」
そう言いながら入門状を渡すと面白いぐらいに門番さんの顔色が変わった。
何故か赤かった顔がさっと青へと変わり蒼白になっていく。
「も・・申し訳ありませんでした!どうぞお入りください!」
腰を90度に曲げて頭を下げられた。
いやいやいやいや、何でですか!?頭を上げてください。
ああ左の門番さんがこちらを見ている・・・助けてくださぃいいいい。
助けを求める視線を投げかけてみる。
ヘルプ ミーーー
おお!気づいてくれました!
さあ 助けて下さい!
左の門番さんが近づいてきてくれました。
「おーい、おい。いくら美人だからっ・・・て・・え!こ・・この入門状は」
はじめは普通だった左の門番さんも、同じように蒼白になっていき
頭を下げられました。
は・・早く入りたいです。
埒があかない・・・。
「もう・・・入ってもよろしいですか?」
さすがに苛々してきたので早めに通してもらいたいものだ。
「「も・・もちろんです!どうぞお入り下さい」」
二人して息ぴったりに叫ばれた。
じゃ・・じゃあ入りますよ?入っちゃいますよ。いいんですよね・・・。
城への入口へと足を進める。
やはり大きいなぁ・・・。 と思った所で頭に浮かんだ疑問。
・・・・グレンさんの職場へはどうやって行けばいいんんでしょう?