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強面騎士団長と異世界人  作者: ヒスイ
騎士団長と異世界人
10/18

朝の出来事

ブチリ ブチリ ブチリ ブチリ ブチッ 


今私は無心で朝の習慣となった草抜きに励んでいる。

清々しい朝の空気の中、綺麗な庭へと近づけるべく草を抜く。


ブチリ ブチリ ブチッ ブチリ ・・・・・・


・・・・なかなか終わらない。

・・・・・だいたいこの庭は広すぎる。


「ふぅ・・・今日はこの辺で終わりますか」


取りあえず全体的に三分の一程しか終わっていないがきりの良い所で終わらせ朝食の準備へうつる。

今日は・・・何にしようかな?


献立を考えながら調理場へと向かう。

最初は使い慣れていなかったけど今は使いこなす事が出来る。


朝食が出来上がったらグレンさんを起こしに行く。

この屋敷は広いので起こしに行くのにもそれなりに歩かなくてはならない。


本当に無駄に広いのだから・・・・


朝食が冷めてしまわないように早足でグレンさんの部屋へと向かう。


長い廊下を進む。 進む。 進む。 進む。 ・・・まだつかないのか!?


朝食冷める!と思いながらさらに早足で進み、やっとグレンさんの部屋へと着いた。


・・・・・・・遠かった。

あっちでの家は普通に家族三人で暮らすのに丁度いい家だったからなぁ・・・。

逆に此処は二人しか住んでないのに広すぎる。

無駄です。広すぎ。移動に疲れる家って・・・・。



気を取り直してグレンさんの部屋のドアを叩く。


「グレンさん。朝ですよ、起きて下さい」


シーーーーーン


「グレンさーん?寝てるんですか?」


反応なし。


「入りますよ~?良いんですね?」


グレンさんの部屋のドアは用事があったらいつでも入っていいとの事で

鍵を開けてもらっている。


こうして起こしにくるのは二回目だ。昨日は残業があってお疲れの様だったから

きっとグッスリ眠っているに違いない。


本当はまだ出勤まで時間には余裕があるので寝かしてあげたいのだが、以前起こしにきて

気持ちよさそうに寝てたので起こさず一人で朝食を食べて、仕事をしていて時間がきたので

起こしに行こうとしたらグレンさんは既に起きていて


「朝食・・・食べたのか?」


何か凄い顔でそう聞かれた。


「はい。グレンさんの朝食は別に用意してますよ」


そう返したら、


「そう・・・か」


あれーーーー!?幻想ですか?何か・・・何か・・・・・・

グレンさんに悲しそうにペタリとふせた犬耳と尻尾が見えるーーーーーー!!


何かプルプルしてる!え?悲しかったんですか?!寂しかったんですか?!

なんて可愛いんですかっ!けしからんっ!


でも顔がちょっと反対に凄く怖くなってきてますよ!


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


いや!ちょっ!地響きがしそうな程のオーラだしてるんですけど!?

こ・・これは謝った方が良いのか!?そうなのか?どうする!?わたしっ!?


よ・・よし!謝るぞっ!・・・にしてもグレンさん無言で凝視してきてる。

メッチャ見てる。見てる。見てる。見てる・・・・何時まで見てるんです―――!?

あ・・何か悲しそうな目してる。捨てられて子犬かっ!そんな目で私を見ないで下さい!


謝る。謝るんだ。


「グレンさん・・ごめんなさい。でも・・グレンさんお疲れの様でしたから寝ていて欲しくて・・

 気を悪くされたのでしたら謝ります。すみません・・・」


そう言いながらグレンさんを見つめる。


「ん。でも・・・・朝食は一緒に食べたい。」


少し頬を染めながら(優季だから分かるのであって他の人には判別不可能)

グレンさんは呟いた。


・・・・・どんだけ私をときめかせたら気がすむんですか?

あーーーもうっ。グレンさん好きだーーーー!!

グレンさんは私の嫁!!



「そうですね・・私もグレンさんと一緒に食べたいです。今度からはできるだけ起こしますね」



「そうしてほしい」


柔らかく微笑んで(こちらも優季だから以下略)そう言って下さいました。


こんな事があってから必ず二人で朝食をとるようにしました。

グレンさんも朝食の時間に起きてない事はなくなりました。

という事は昨日は随分お疲れだったんですね。


やっぱり寝ててほしいのですけどそうすると後で不機嫌になると思うので

起こすことにします。


ガチャリとドアを開けてグレンさんの部屋へと入る。



 










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