妹の婚約者が病気になった幼馴染を優先すると聞いて
※少しですが災害を想起させる表現があります。
「お姉様、わたくしはこの婚約を解消したいと思っています」
半年ぶりに戦場から帰ったグレンダ・ランカッターの妹であるダリア・ランカッターが申し訳なさそうにそう口にした。
久しぶりの姉妹水入らずの食事会を楽しんでいたのだが、妹が無理をしている気配を感じたため姉グレンダは、優しく悩みを話してくれるよう促した。が、どうやら事は想像以上に深刻そうであると覚悟する。
グレンダは一呼吸し平静を装うと、手にしていたティーカップをソーサーの上に置いた。
「確か、シリルとか言ったな。ソーン伯爵家の長男だったと記憶しているが、何かあったのか?」
極力声を抑えて問うと妹ダリアは悲しそうに目を伏せた。その姿にグレンダは自身が結婚ができないため、ダリアに結婚を強いてしまうことを心から申し訳なく思った。
グレンダは公爵家の当主とは名ばかりの才のない父を懸念し、女性騎士として男社会へと進出していた。そして父とは違いみるみる頭角を現していき、今では王国騎士団の団長を務めるまでに成長していた。
その後は戦死した父の跡を継いでランカッター公爵家の女当主となったのだが、ここまで順調に事が運んだわけではなかった。
まだ一介の騎士に過ぎなかった頃のことである。敵の攻撃を避けられず、顔の左側に剣を受けてしまい生涯消えない傷を負う大怪我をしてしまった。そして、左の視力を完全に失った。
才に溢れていたグレンダはそこから這い上がり今があるのだが、顔に傷のある、ましてや片側の視力を失った女など結婚はもう無理であろうと早々に諦め、国のためにこの身を捧げると誓った。
そのため妹ダリアに女性としての役割を押し付けてしまったことをずっと悔いていた。
だがダリアはいつも国のためにその身を捧げる姉を誰よりも誇りに思っていると笑って戦場へ送り出してくれた。
そんな愛しい最愛の妹にはせめて幸せな結婚をしてほしいと願っていたのだが、現実は厳しいようだ。
今この公爵家には二人の姉妹しかいない。母は早くに病死し、父は戦死している。ダリアを守れるのは姉であるグレンダだけなのだ。
しかし、残念なことにこの婚約は亡き父が決めたことだった。いくら才の無かった父が決めたとはいえ、家同士の婚約を今更どうこうするのは難しい。
そして何より今この国が抱えている大きな問題も婚約解消を難しくさせていた。
グレンダは僅かに息を吐くと苦しそうに目頭を押さえる。苦悩させてしまった姉にダリアはまた謝罪した。
「いや、いいんだ。ダリア、とにかく訳を聞かせてくれ」
「……実は、お姉様のいらっしゃらなかったこの半年間、シリル様はご病気になられたという幼馴染のご令嬢をずっと優先させてきたのです」
「……例えば?」
一言訝しんでそう問うとダリアは悲しみをこらえながらも話してくれた。
「約束していた食事会はほとんど反故にされました。ご令嬢が高熱を出されたとか、歩行困難な状況に陥ってしまったとか……。伯爵家主催のダンスパーティーではご令嬢の具合が悪くなられたと二人で控室へと行かれたため、わたくしは一人で立ち回らざるをえなくなりました」
ダンスパーティーでは悔しさと悲しさを見せず気丈に振る舞っているダリアの姿が容易に想像できてグレンダは腹が立った。
「申し訳ありません。お姉様がお国のために命がけで戦っていらっしゃるのに、このような弱音を吐いてしまって……」
苦しさを隠そうと笑顔を見せる健気な妹をグレンダは黙って見つめていたが、考えをまとめると非情な結論を告げる。
「すまないが、ダリアにはまだこの婚約を続けてもらわなければならない。この国は今、他国に少しの弱みも見せられないことは分かっているな?」
ダリアは静かに、だが悲しそうに頷いた。
この国は現在混乱期の真っただ中と言ってもよい程危うい状況に立たされていた。
一年前、強固な関係で結ばれている最大の同盟国が突然の災害によって大打撃を受けたため、それをカバーするためにも自国は余裕ある立ち回りを余儀なくされている。
王国騎士団の団長を務めるグレンダは休む暇もなく戦場を駆け回り続け、この度ようやく妹の元へ一時的に帰れるほど状況が改善したとはいえまだ気を抜けないことに変わりはなかった。
「今、我が国の高位貴族、ましてや国一の戦力を誇るランカッター公爵家の婚約に亀裂が入ったと知られてはまずい。醜いスキャンダルを流され内情を揺さぶられるなどの策を講じられて他国に付け込まれるようなことがあったら陛下に示しがつかん」
ため息を吐くグレンダにダリアは再度申し訳なさそうに顔を伏せた。
「それに、ダリア。大切なお前の経歴に婚約解消などという傷がつくなどこの私がさせん」
「……! お姉様……っ」
ダリアがハッと顔を上げると愛情に満ちている瞳を向けられていたことに気づいて今度こそ泣きそうになった。
「ダリア、今だけだ。今だけ耐えてくれ。決して他の奴に弱みを見せず、今まで通り何食わぬ顔で振る舞え。私が必ず助けてやる。信じてくれるか?」
ダリアは揺るぎない強く頼もしい視線が嬉しくて耐えていた涙が一粒ぽろりと零れ落ちた。
「……はい、お姉様。ダリアはいつだってお姉様を信じておりますわ」
グレンダは立ち上がると妹の側まで行き、静かにその体を抱き寄せた。ダリアはその温かな姉の体に身を預け静かに泣き続けるのだった。
◇
グレンダは自室に戻ると一人考えていた。
シリルという男は何を考えているのか貴族として見当もつかないことに頭を悩ませる。そしてダリアの話をもとに思考を巡らせた。
ダリアが伯爵家主催のダンスパーティーで一人にさせられたという噂はもう広く伝わっているだろう。本来ならば少しの噂も立ってはならないのだが、これに関してはもうどうしようもない。
となれば、まずはソーン伯爵家に話をしに行かなければとグレンダはペンを走らせた。
数日後、ソーン伯爵家から手紙の返事を受けグレンダはすぐさま単身で伯爵邸へと足を運ぶ。才の無かった父と旧知の仲だというだけで決まったこの婚約にもともと不満のあったグレンダは隙あらば強く抗議をしてやるつもりであった。
だが出迎えた伯爵夫妻の開口一番は謝罪だった。
「愚息がご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」
客室のソファーに腰かけ深々と頭を下げる夫妻にグレンダは出鼻をくじかれた。どうやら夫妻はまだまともではあるらしい。だがここで甘い顔を見せることはしない。
「……謝罪をするということは、貴殿らの子息はダリアを軽んじていると受け取ってもよいのだな?」
夫妻は頭を上げずに再度震える声で謝罪を繰り返した。グレンダは怒りを見せる様に口にしていたティーカップを大きな音を立てながらソーサーの上に乱暴に置く。
その音に夫妻の体が僅かに跳ねた。
「いくら亡き父との仲とはいえ、伯爵家如きが誇り高き我がランカッター家を愚弄するとは万死に値する」
殺気を放つと周囲で控えていた従者達から小さな悲鳴が上がり、妻のアビゲイルは全身を恐怖で震わせた。
いくつかの戦場を父と共にした伯爵家当主のエイベルだけは震える体を奮い立たせグレンダの側で跪くと許しを乞う。
「誠に申し訳ございません! 愚息にはきつく言い聞かせてはいるのですが、恥ずかしながら言うことを聞かず……」
「なぜ私に報せなかった? 手紙くらい届けられただろう」
「……戦場にいらっしゃるグレンダ閣下の御手を煩わせるわけには……」
「見苦しい言い訳をするな!! 斬り殺されたいのか!? 私のいない所でランカッター家は国内で侮辱され、妹ダリアは辱めを受け続けていたのだぞ!! この責任どう取るというのだ!!」
怒りをぶちまけるグレンダの迫力に圧倒され、エイベルはとうとう涙ながらに頭を深く下げた。
「私どもの教育が悪かったのです!! 公爵家と縁を結べることに舞い上がってしまい、息子にお前は次期公爵だと軽口を言ってしまいました!! それを本気にしたシリルは……!! 申し訳ございません!!」
「愚かな! 次期公爵はダリアの子だ。入婿がなれるわけなかろう!」
たとえグレンダが死んだとしても次の公爵家当主はダリアである。
「この落とし前、どうつけるつもりだ。事と次第によっては分かってるだろうな?」
ソーン伯爵家を潰すと暗に脅しをかけ鋭く睨みつけた。
容赦のないグレンダにエイベルは生き残るために必死で頭をフル回転させるが、たった一つしか思いつくことができず涙した。
◇
グレンダは城にある自身の執務室に戻ると王国騎士団の副団長でもあり、グレンダの腹心でもあるテッドに調べさせていた情報を報告させていた。
大柄な体をいつもの様にグレンダの左隣に立たせると資料を手渡す。その資料に一通り目を通すとグレンダは怒りをこらえるために目頭を押さえた。
「……どうやら、ダリアが言っていた通りのようだが。まさかもっと醜悪だとは思いもよらなかった」
「心中お察ししますよ団長。俺もこんな奴らのことも守っているかと思うと腹立だしいです」
大柄な体をさらに大きく見せる様にテッドは怒る心を表現する。
結論からいうと、病気になったという子爵家の一人娘ジュディ・ファールは仮病であると判明した。
「貴族の娘が病気を隠さないなど使えない以前の話だったな」
ジュディとやらは病気を理由にシリルの気を引こうとしていたようだ。そしてその娘の愚行を止めないどころか、あわよくばシリルと縁を結ばせ伯爵家と繋がれるかもしれないと考えた浅はかな子爵夫妻に怒りが膨れ上がっていく。
殺気が漏れ出るグレンダにテッドは臆せず問いかけた。
「陛下にはご説明されたんですよね? なんとおっしゃっていましたか?」
「国内の無能な貴族共が随一の戦力を誇る我がランカッター家を侮辱するだけでは飽き足らず、戦況も分からぬ振る舞いにお怒りではあったが、やはり今は国外へ問題がないことをアピールすることで手一杯のようだ。その代わりすべて私に一任すると仰せつかった」
打って変わって策士の顔を見せ意地悪く笑うグレンダにテッドは頼もしそうに頷いた。
「団長を敵に回すなんて、本当に馬鹿ですね」
そして可哀想にという言葉は寸でのところで吞み込むテッドであった。
◇
その日、ダリアは屋敷の大扉の前でシリルと揉めていた。
「今日は以前から昼食を共にすると約束していたではありませんか」
ダリアの言葉にシリルは整った顔をくしゃりと歪める。
「仕方ないだろう。ジュディが高熱を出して苦しんでるんだ」
「そう言って約束を反故にされるのは五度目になります。ジュディ様には専属の医師をお付けになってはいかがですか?」
至極真っ当なダリアの言葉にシリルは苛立った表情を隠さずダリアに怒りをぶつけ始めた。
「冷たい言い方だな。それに嫌味の様に約束事の回数を俺に言うなんてどういうつもりだ。ジュディは俺にとって妹の様な存在だと言ってるだろう。苦しんでいる妹を一人にしろというのか?」
「ならばさっさとその女のもとへ行ってしまえ」
「なっ……!? グ、グレンダ、閣下!」
姿勢を正し優雅だが勇ましさも見せるグレンダにシリルは顔を青くさせていった。
「か、閣下、いらしていたのですね。……失礼いたしました。お初にお目にかかれて光栄です。シリル・ソーンと申します」
震える手で敬礼をし、額に汗を浮かび上がらせるシリルをグレンダは鼻で笑った。そのグレンダの態度にシリルはますます体を強張らせた。
「どうした? その妹とやらのもとへ行かんのか? あぁ、ダリアは私と昼食を共にするから遠慮することはない」
さっさと行けと顎で促した。するとシリルは慌てたように勝手に弁明を始めた。
「お、恐れながらジュディは私にとってたった一人の妹の様な存在なのです! 明るく元気だったジュディが病気を患い心細い思いをしているのです! 妹君がいらっしゃる閣下であればこの気持ち分かってくださいますよね!?」
本当にこの男は貴族を何と心得ているのだろうかと頭を抱えそうになった。だが無様な姿は見せられないとグレンダはダリアを自身の背に隠すと冷たく言い放つ。
「なるほど、事情はよくわかった。ではダリアとの婚約は解消させてもらう」
「お、お待ちください! 婚約解消などそんな……!」
やりすぎだと慌てるシリルをグレンダは鋭く睨みつける。その迫力にシリルは体を硬直させた。
「貴様、家同士の婚約をなんだと思っている。病弱なことを隠そうともしない使えぬ貴族の女などに現を抜かすとは恥を知れ」
「そのような言い方……!」
グレンダのあまりの言い草に腹を立てたシリルは言い返そうと拳に力を入れたが、殺気の強まったグレンダにやはり尻込みし、口を噤んだ。
「事実であろう。この国が今どういう状況かも理解できぬ愚かな貴族など必要ない。ダリアとの婚約を解消し、思う存分その妹とやらの看病でもなんでもするがいい。そのかわり、その女のもとへ行くというのなら貴様を離籍させるとソーン伯爵夫妻からは言質を取っている」
「なっ!?」
顔からさらに血の気が引いていっているであろうシリルにグレンダは畳みかける。
「当たり前だろう。貴様のその行為は他国に付け入る隙を与えているということがなぜ分からん。それとも何か? まさか子爵家と揃って我がランカッター公爵家を愚弄しているのか?」
「そ、そのようなことは決して……!」
「貴様の様な自覚のない者が我がランカッター家に婿入りなどできるとは思えんな。しかもその子どもが公爵家を継ぐなど私は安心して死ぬことができん」
呆れたように大きく息を吐くグレンダにシリルは深々と頭を下げる。
「申し訳ありません閣下! 今後は心を入れ替えダリアだけを大切にすると誓います」
「話の通じん男だな。ダリアとは縁を切らせると言っている。これは決定事項だ。お前は今後伯爵家としてしっかりしろと言っているのだ」
「そ、それはっ!!」
シリルは弾かれた様に顔を上げたが、グレンダの冷たい瞳に口篭る。視力のない濁った左目が恐ろしくて思わず目を僅かに逸らしてしまった。
その弱さにグレンダは目を細めた。
「何を驚いている。それはそうと貴様、伯爵家主催のダンスパーティーでその女を優先しダリアを一人にしたらしいな。それがどれ程我がランカッター家を侮辱しているのか本当に理解できないのか? 伯爵家如きが我が公爵家に恥をかかせたのだぞ。そのパーティーのあと伯爵夫妻がダリアに謝罪したことを知らないとは言わせんぞ」
「……っ!」
シリルは咄嗟にグレンダの後ろにいるダリアを見た。ダリアはその視線に一瞥をくれると顔を背け、姉の背に体を寄せる。
そのダリアの行動に顔を完全に白くさせ口を開閉し、声にならない声を発するシリルをダリアは無視し続けた。
「ダリア……! 本当にすまない、俺はただ……!」
この期に及んでまだ言い訳をしようとするシリルにグレンダは内心ほくそ笑んだ。
この男が婚約解消に素直に「はい」と言えないことは分かっていた。なぜならシリルは最近入団を果たした第三騎士団の仲間に公爵令嬢である婚約者は自分の言うことをよく聞くと自慢していたのだ。
王国騎士団のトップであり、公爵家の女当主であるグレンダの妹を自分が振り回せていることが気持ちいいらしい。
このことをテッドから報告を受けた際、全身の血が沸騰してしまうのではないかという程の怒りに包まれた。
どんなに激しい戦場でも感じたことのない激情に、この男だけは婚約解消などという生ぬるい措置では許さぬと決意したのは記憶に新しい。
そしてグレンダは一生関わることのない子爵家にほんの少しだけ同情した。
だが利用していたようで実は利用されていたことに気づけぬ愚かな貴族などやはり必要ないとグレンダは内心笑った。
グレンダは未だ情けなくダリアに許しを乞うシリルに一つ救済案を提示する。
「そこまで言うのなら誠意を見せろ。貴様がダリアの夫として、公爵家に婿入りするに相応しい男だという誠意を」
その提案にシリルは罠とは知らずに嬉々として飛びついた。
「勿論証明いたします! 私も騎士の端くれとはいえ、訓練では優秀な戦績を示しているとかつて戦場で雄を振るっておられた教官からお褒めの言葉を賜っております! 近く初陣となりますので、その戦場で必ずや戦果を挙げてみせます!」
「その言葉、期待していいのだな?」
「はい!」
力強く返事をするシリルを尻目にグレンダはダリアに目配せをした。視線が交わるとダリアは小さく頷いた。
シリルはダリアの許しを得られたと安心したようにダリアに手を差し伸べたが、ダリアはその手を素通りして姉グレンダに頭を下げた。
「お姉様、わたくしはシリル様と昼食に行ってまいります」
「あぁ、行ってこい。シリル、妹を頼んだぞ」
「は、はい!」
シリルは振り向かないダリアの機嫌を取ろうと必死で話しかけていた。その二人の後ろ姿をグレンダは口の片端を上げながら見送る。
「さすが誇り高きランカッター家の女だ。ダリア、あと少しだ。あと少し耐えてくれ」
その後ダリアは婚約者にないがしろにされていたという汚名を払拭するように積極的にシリルと二人で社交の場に足を運んだ。
さすがのシリルもそれから幼馴染を優先することはなくなり、子爵令嬢も目論見が失敗に終わってしまったと見るや健康になったと触れ回っているようだ。
グレンダは妹の名誉が無事回復したことを見届けると戦場へ戻った。そして待ちに待ったテッドの報告に我慢できずに白い歯を見せる。
シリル・ソーンが戦場へ向かった。
シリルを褒めそやしたかつての戦友からの報せに、グレンダは左隣に立つ腹心に嬉しさを隠さず視線を向ける。
「シリル・ソーンは戦死し、ジュディ・ファールは完治していた病気が再発し死亡。ファール子爵家は一人娘の死に耐えられず心中した。時が来たら陛下にそう報告してくれ」
「空いた席はどうされます?」
テッドの抜け目のない問いにグレンダは満足そうに笑って答える。
「ソーン伯爵家には先の戦場で武功を挙げた青年を養子にさせることを承諾させた。元子爵領は隠居を希望していた騎士団の教官殿に与える。このことは私から陛下に進言しておこう。あぁ、そうだ、教官殿にはのんびりと領地経営に勤しんでくれとテッドから伝えておいてくれ」
「了解いたしました」
テッドは頭を下げると策を実行するために信頼できる部下へ指示を出しに行き、グレンダは静かになりつつある戦場を見下ろした。
「これで無能な貴族は根こそぎ消え、自国はますます強固となる。何より、愛しいダリアに婚約解消などという不名誉な経歴がつくことがなくなって安心だな」
もうすぐ同盟国の復興も終わる。国に帰ったら今度こそダリアに相応しい婚約者を探してやろうとグレンダは大きく伸びをした。
帝国から王国に変更しました。




