第三話 見つかった同胞者
久々のこちらの更新なので牛すじ…あらすじでも♪
雑誌を見て遠路はるばる田舎へとやってきた2人。
視点は柊へと移り、広場の入り口に友を寝かせたまま周囲の探索を柊は始めたのであった。
朝焼けの森をのなかを駆ける人影が一つ。
ロープウェイを使えばすぐにでも奥地へ行くことができる。
しかし彼はそれを良しとしなかった。
もし何らかの理由でロープウェイが帰り、または行く途中で故障してしまったなら…。
そう考え始めると、友のため、元騎士見習いとしては下道を行く以外に手段がないようにすら感じていた。
言うまでもない。
彼、柊 大和である。
友を一人置き去りに周囲の安全確認のため見回りをする。
なんとも矛盾しているような気がしないでもないが、友の周りには結界をほどこしておいたので大丈夫と自分に言い聞かせ、周囲の光景と奥地までの道程を頭の中へと叩き込んでゆく。
一時間とどのくらい駆けまわっていただろうか?
気づくといつの間にかロープウェイの終着駅にまで来ていたようだ。
結果的に言えば、当たり前だが、下道には奥地までの看板が存在していた。
展望台への看板、道中の休憩所を記した看板など、過去に看板がなくてリアルに遭難者が出たのではないかと思わず勘ぐってしまうほどに分岐路のたびに細かく明示してあった。
時たまなにも書かれていない看板もあったが、隠れたスポットというか、夜中になるとアレな催しイベントでも開催されているのかもしれない。
え? 何のイベントかって?
イベントなんて言ったかなぁ…。
まぁ、そんなこんなで奥地へとたどり着いた大和は、まず周囲にどんなお店があるのかを調べ始めたのであった。
結果、何やら催しをするためと思われるそれなりの広さの空き地と一軒の露店、そして高地であるこの広場を下山の経路として活用するためと思われる出口があった。
実際にこの地のロープウェイがないと、地図上でふもとまでの経路はかなりクニャクニャした道で、何より遠回りだ。
さて、奥地にある一軒の露店でせっかくであるし楓のために焼きそばでもと思って寄ってみるとなんとも珍しいものが売っていた。
この世界の人間たちにとっては普通の…。
ちょっと違和感のある洋風な感じの焼きそばにでも見えることだろう。
しかしそこで売っていたもの、それは……。
大和が元居た異世界『グンザン』で好物としていた料理。
オムボナーラであった。
訓練の前には必ずと言っていいほどに食べた。
この世界でいうところのカルボナーラをさらに濃厚にして、特製のオムというソースをかけてあるそれは、どれほど大和が求めて、自分で作ろうとしても再現できないものであった。
死ぬことになったあの日も、生きて帰った日にはたらふく食べようと思っていて、出陣が決まったころからオムボナーラ断ちをしていた。
だからこそこの料理に強くひかれた。
だからこそこの料理を作る人に違和感を覚え、そして確信した。
このおばちゃんも大和と同じ異邦人。
異世界『グンザン』からの転生者なのだと。
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連載中の
『本当にあったかもしれない怖い話』
『突撃!魔界食堂!』
の2点もどうぞよろしくお願いします。




