固有魔法
「………イマ、ナントオッシャイマシタカ?」
思考回路停止中。
「第一皇女ルイエーネよ」
思考回路停止中。
「………イマナントオッシャイマシタカ?」
思考回路停止中。
「第一皇女ルイエーネよ」
「………イマナント……」
「―――いい加減に現実を見なさい」
「…………」
えー、あの仮面はめたどう考えても怪しい人が?
「―――アテナ……本当にこいつは賊じゃないのか?」
敵を…ルイエーネを指差し、聞いてみる。
「残念なことにね」
「こら、こちらこそ聞きたい。こいつは本当に賊じゃないのか?」
今度はルイエーネが聞く。
「ええ、もちろん」
「何か対応が違わないか!?」
ツッコミが実の姉からされても、全く表情を変えること無いアテネに少し恐怖を感じた。
「まあ、いいか……。
―――とりあえず……こいつの魔法は何だ?あの目は?それに……」
「少し黙ってていただけますか?お姉さま」
前言撤回、少しどころじゃない。
「で、刈谷何したの?」
「何したって……魔法で剣作って、斬りあっただけだよ」
強いて言えばあと真眼も使っていたかな。
「―――剣って…光の大剣みたいな?」
「いや、あっちでの伝説上における武器」
「……そんなのできるの?」
「魔力さえあれば」
嘘は言ってない。
これは自分の固有魔法の性質の予想だが、
1 僕の知っているものしか出せない。また、できないと思っているものも出せない。
2 伝承を知っていればその通りの力を出せる。しかし、あくまでも人の魔法なのでできないものはできない。
3 そのものの細部まで知らなくても出せる。また、威力などは僕の思っている威力になる。
4 あくまでも魔法なので、重さなどは無い。切れ味の悪い大剣などを出しても威力は出ない。
5 基本武器のための魔法なので、楯なども出せなくは無いが、他に比べてかなり魔力を使う。
―――このぐらいだろうと予想している。
「―――どう考えても多対一の魔法だと思ってたんだけどね」
「僕もそう思ってましたよ」
しかし、さっきからあの仮面の女が何も言わないな。
「………アテナ……」
「駄目よ」
何があったんだろうか。
「―――あっ!」
しまった。魔力が無いの忘れてた。
「どうしたの?」
何時の間に来たのか、レオナが来ている。
「悪い。ちょっと……倒れ…る」
ゆっくりと落ちていく僕の意識。
「うん、分かった。適当に運んどく」
レオナは察してくれたようだ。
「あり…が……」
意識を失う。無理していたからだがレオナの方に倒れていく。
魔力切れだ。刈谷の魔力量はかなり多い。しかし、刈谷の固有魔法は相当な量の魔力を持っていく。しかも、作り出すのでも使うが、維持するのにも使う。マシンガンを乱射し、聖剣を作って戦えば、簡単に魔力なんてなくなってしまうのだ。
「ん?刈谷はどうしたんだ?」
気になったのか、五藤が聞く。
「寝た」
刈谷を抱きとめた形のレオナは答える。
「どうするんだ?」
「ここだとうるさいから、保健室まで運ぶ」
「手伝おうか?」
「お願い」
皇女たちの話し合いをうるさいからと言うレオナはすごいのかもしれない。
「……39…………40…」
「何やってんだ?」
「天井のしみを数えてる」
「……そうか………皇女様たちが呼んでるから起きろ」
「了解」
さて、どうなることやら……。




