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◆1-17:フリードマン 最後の放送
『──現在、このベルゲンは外部との連絡が完全に絶たれた孤立状態にある。離艦後は速やかに救難信号を発信し、味方船団に状況を報せることに努めて欲しい。
本艦が見舞われている幾多の設備故障の真因は不明。だが、不明であるが故に、敵は我々が通称〈見えざる者〉と呼び表す存在と同一であると推定される。40年前に、こことは全く異なる別の宙域で、リョウザンパク艦隊が会敵したと思しき敵だ。
残念ながら明確な根拠はない。今のこれが敵の攻撃だとする証拠は何も掴めていない。エネルギー炉をはじめとする艦の基幹部については、侵入した敵が直接破壊活動を行っているとの見方も出ている。目撃情報がある者は必ず名乗り出て報告すること。
本艦からの脱出においてはマニュアル操作が前提となる。
〈オラクル〉は使えない。統括AIも含め、敵の論理ウイルスに侵されている可能性が極めて高いからだ。
発進の手順と離脱後の指針、それに現在我々が手にしている情報の全ては各避難艇に送信済みだ。非常に困難なミッションが予想されるが健闘を祈る。
君らの生存が全てに優先する。生きて我らが同胞に情報を持ち帰れ。生き残ることが、探査船団の乗員としての本懐を遂げることとなると心得よ。
以上だ。生きて再び諸君らとまみえることを願う』




