第6話 守るモノ攻めるモノ
さらに飛来してきたモノ達…まずすべきことは…
その時着地音が更に二つ。嫌なエナジーをひしひしと感じる。アヤ=βの呪法で飛んできたようだ。
「みなさん大丈夫ですかー?めーしゅどのー?」
クニ中に思念波で呼びかける。それを聞き方々から安堵の念が漏れ出てくる。
(よし、大丈夫ですー。)
「…ゼットンさん!すばらしく速い帰還、良きです笑」
「めーしゅどの、みんな、大丈夫みたいで良かったですよーw」
「ヤブさん、戻られました?」
アネラスがそう聞いてきた。腰をさすりながらゼットンの背後からヤブが現れた。
「てて、アレ着地時斥力放出魔法、組み込めないか?」
「それは後ほどハカセと検証してみて下さいw 今はアレをしないとです」
「了解。この治療池室を完全隔離。アレか。」
「ハイ。ご一緒願います」
ヤブは取り巻きのガーディアンガールズの力を全解放させ各方位に拡散させていく。
それを確認したアネラスは例の女騎士へ変化しエナジーと共にスピリットも込めていく。
「97%…よし、完全起動。」
「了解です。では行きます。皇帝級最高防御壁!」
アネラスがそう唱えると共にドーム状の半透明なバリアが張られていく。
「これでこの中にいれば大丈夫です。ただしこちらからも攻撃できません。腕に自信のある方だけ外へ出られて下さい!」
先の大呪法で消耗しきったユーリ達は中に残り、紅丸、毘沙門天、焼鳥、
みーくんが参戦する事に。
「私とヤブさんはバリア維持で動けません。みなさんよろしくです!」
「どこまで持たせられるかだな。」
「やれるところまで頑張りましょう!」
「ヤブさん、頑張ってね♡」
逢花が投げキッスで応援する。
「オレはヤるときはヤる男だぜ?見ときな!」
「めーしゅ…大丈夫かな?」
「ワカメ、姉さんもいるから大丈夫!」
「二人とも側に来ると良きです笑 他の皆も集まって下さい」
そう言うめーしゅに皆が寄り添うように集まると、優しい波動で緩やかにすべてを包み込んでいく。
「外でウシさんヤブさんが頑張っていますから大丈夫!これは念のためです笑」
めーしゅは女王特有のスキルを使いその場の者全てを更にガードした。
(ゼットンさん、みなさん、頑張って下さい…)
「打撃に長けたみーくんと毘沙門天さんはこちらへ!特殊能力のある紅丸さんとカオ・ジーさんはア=ナーゴさんの方へ!」
「アヤ=βの動けない内に残りの二人を倒しますよー!」
「グロゥンに僕らが、シェイブドアイスへア=ナーゴさん達よろしくですー!」
「toraさんは破壊の女王になってアヤ=βを見張っていて下さい!」
各人配置に付き応戦する。相手の方が力は上だが相性と特性を最大限に利用し立ち回る。
「くらえ!結界爆炎獄!」
紅丸が叫ぶとシェイブドアイスの足下よりドーム状の空間が広がりその中で炎が暴れ狂う!
「ぐぎゃぎゃ!オレを温めるんじゃネェ~!」
「鳳凰火炎突撃!」
カオ・ジーは全身に炎を纏いし鳳に変貌して上空に舞い上がり、急降下して貫く!
見事に大穴を開けられシェイブドは倒れ込む。
「いっでぇ~~!な~にしやがるんだコノー!」
そう言うやいなや瞬時に大穴が塞がり起きあがる。
「!」
「氷のくせに炎が効かないだと…!?」
「イヤ、効いています!しかしコイツの膨大なエナジーが超速再生を促しています!」
「再生できないほどダメージを与えれば、か」
「粉々にして行動不能にするのが手っ取り早いさ!」
ア=ナーゴは海龍王になりシェイブドに巻き付き、挽き裂く竜巻を発動する。
粉雪が降り積もり氷の山が出来上がる。
「これで良し!グロゥンの方へ向かおう!」
「…オッス…オッスオッス…オッスオッスオッスゥー!」
氷片が強烈に巻きあがり小さな竜巻と化す。
「テメェのおかげで出来たヤツwひゃひゃ~!破砕氷結竜巻猛吹雪!」
高速回転しているそれからものすごい勢いで氷塊がマシンガンのように飛んでくる。
三人とも間一髪飛び去って直撃をかわす。かすった紅丸の衣がズタズタに。
(こ、これはかすっただけでも致命的!ヤバすぎる!)
紅丸の表情に戦慄が走る。
「炎もダメ、粉々もダメ…どうしたら良いんだ?」
「温度が低かったかも…。溶かして蒸発するまで燃やし尽くせば…」
(倒せなくともせめて行動不能に出来ないだろうか…?)
ア=ナーゴはそう思案する…。(そ、そうか!ヨシ!)
キッと竜巻状のシェイブドアイスを睨み、二人へ離れるように伝える。
同時に極限まで身体を伸ばしていく…。
伸びきった直後飛翔して上方よりシェイブドめがけ突撃。
「オッスオッスw バカがそんなの効くワケねーってのw」
上方に向かってブリザードを放つがすでにア=ナーゴの姿はない。
「ん?ドコだ?なんか目の前が暗くなってきたよーな…?」
極限まで伸ばした身体で回転しながら竜巻全てを覆い尽くしていく…。
「テ、テメー何しやがる!くらえ!」
全く同じ速度で回転し速度を完全に相殺している為大したダメージにならない。
「…このバカはこうやって閉じこめておくから他のヤツらを!」
二人はその場を後にし他の戦地へ向かう。
「んぐぐ…!んぐ!(オマエ等じゃナい!アイツはドコダぁ!)」
無数の刃を生やした両手を振り回しながらグロゥンは攻めてくる。
みーくんはふりかかる暴威を完全脱力した自らの腕で受け流しながらグロゥンを死に体に崩した上で強烈な飛び回し蹴りを入れる!
「刀狼流去竜巻蹴!」
ガクッと崩れ膝をつくも、すぐさまエナジーが吹き上がり回復していき、再び三人相手に暴れまわる。
「強いですねー♪本気になった僕とどっこいです♪」
半分嬉しそうにゼットンは言いながら攻撃を捌き続けている。
「アリ・ナリ・トナリ・アナロ・ナビ・クナビ!」
毘沙門天は破邪の呪文を唱えながら手に携えた宝塔をグロゥン上方へ投げると瞬時に籠状のエナジーが放射されその内部にグロゥンを閉じこめ、宝棒を投擲しグロゥンの動きを止める。
「ゼットンさん!今です!」
「…右にジャック左にゴールデン…ぉぉおお~!」
「圧壊貫通撃!!」
ゴールデン宿りし左腕の一撃でグロゥンの装甲全てが吹っ飛び、前回彼女の半身を奪った一撃が振り下ろされる!
「んぐぐ!(ミツけた!)」
着弾直前で振動音と共にグロゥンは飛び去り、ゼットンの右腕は空を切り辺りに爆風と衝撃波を撒き散らす。
グロゥンの向かう先は…!
「治療池のみんなが危ないです!行きましょうー!」
全員ゼットンの掛け声と共に高速疾走で向かう。
切れたら大変な半透明のドーム状の…
バリアやシールドと皆さんが呼んでいるアレのお話でした(^-^;
※中国語読みで… 焼鳥らしいです(^-^;
※毘沙門天さまの呪文は…本物です(笑)
次のお話がアレです…
ここからエンディングまで飛ぶのもありです。
僕も…辛いです…でも書きます…!