回らないメリーゴーランド
これは、百貨店の屋上遊園地にやってきた、ある若い男の話。
かつて、百貨店の屋上には、小さな屋上遊園地があったものだった。
今では数少なくなった屋上遊園地。
地方にあるその百貨店の屋上では、屋上遊園地がまだ存在していて、
そこに、その若い男が、恋人である若い女とともに訪れていた。
その若い男と、恋人であるその若い女は、
百貨店の屋上に上り、
そこにある小さな屋上遊園地に足を踏み入れた。
その屋上遊園地は、
設備は見るからに古めかしく、人影もまばら。
その若い女が、そんな様子を見て口を開いた。
「ずいぶんと寂れた屋上遊園地ね。
それにこの遊園地、3年くらい前に事故があったんでしょう?
久しぶりのデートなのに、
こんなところに来なきゃいけないなんて。」
そんな不満に、
その若い男は眉尻を下げて、すまなそうに返事をする。
「仕方がないよ。
うちの会社は、この百貨店と遊園地の系列会社なんだ。
事故でお客が減ったこの遊園地の、賑やかしに行けって言われたんだ。
その代わりにタダ券を貰ったんだから、それで勘弁してくれ。」
その若い男が勤める会社は、
その百貨店と屋上遊園地の系列会社だった。
ここのところずっと、
その百貨店と屋上遊園地の売上が思わしくないので、
少しでも来園者が多いように見せかけるため、足を運ぶように言われて、
デート代わりにやってきたのだった。
その屋上遊園地は、
10分もあれば園内を歩き回れる程度の規模だった。
その若い男と若い女は、
すぐに園内を歩き尽くしてしまい、
ベンチに腰を下ろすと、何をするでもなく園内を眺めていた。
園内の客はまばらで、
たまに見かける人も、どこかで見たことがあるような顔が多い気がする。
どうやら他の客も、
その若い男と同じように、系列会社の関係者が多いようだ。
そういった人たちは、遊具に乗るでもなく所在なさげにしている。
そうしていると、
園内にいる人たちのひそひそ話が聞こえてきた。
「園内は薄汚れていて、設備の保守もいい加減だな。」
「それは、事故でお客が減って、お金が無いからでしょう?」
「いやいや、事故の前からだよ。
いい加減な作業のせいで、事故が起きたんだ。」
「どんな事故だったの?」
「園内で作業をしていたクレーンが、
操作ミスか何かで、遊具にぶつかってしまったんだ。
その遊具には、小さな子供が乗っていてね。
通常、営業時間中は、
クレーンなんて動かさないはずなんだけど。
それで、
その小さな子供が、クレーンに宙吊りにされてしまって。
首を骨折したか何かで、
その子供は事故以来、ずっと意識不明らしいよ。」
「まあ怖い。」
「でもこの屋上遊園地は、
うちの会社の重役が、鳴り物入りで始めた遊園地だったからね。
閉園することもできず、無理して営業を続けてるってわけさ。」
そんな話を聞いてしまって、
その若い男と若い女は、気まずそうに顔を見合わせたのだった。
寂れた屋上遊園地のベンチに、その若い男と若い女が座っている。
その若い女が、園内の人たちの話を聞いて、
隣に座っているその若い男に話しかけた。
「今の話、聞いた?
事故があったのって、どの遊具なのかしらね。」
「どうだろうな。
僕は事故の内容までは知らなかったから、わからないよ。」
その時。
ベンチに座っているその2人の前を、
小学校低学年くらいの男の子が通りがかった。
その男の子は、
水色のパジャマのような服を着て、スリッパを履いていた。
その格好は、遊園地に来るような格好には見えない。
どこからか抜け出して来たようにも見える。
その若い男と若い女は顔を見合わせた。
「あの子、迷子かな?」
「どうかしら。
でも、パジャマを着て来るような場所じゃないわよね。
ちょっと、声をかけてみましょうか。」
その若い女が立ち上がって、その男の子に話しかけた。
「坊や、迷子?
どこから来たの?」
話しかけられたその男の子は、
最初ちょっとびっくりして、それからにこやかに応えた。
「ううん。
ぼく、迷子じゃないよ。
この遊園地に遊びに来たの。」
「君、親御さんは一緒じゃないのかい?」
横から、その若い男がしゃがんで話しかけた。
その男の子は、首を横に振る。
「パパとママは病院だよ。
ぼく、病院から遊びに来たんだ。」
なんだか要領を得ない応えだが、どうやら親が一緒ではないらしい。
その若い女が、若い男に目配せをして話す。
「病院から抜け出してきたのかしら。
一応、迷子として届けたほうがいいかしらね。」
「ああ、そうだね。」
その若い男と若い女が相談していると、その男の子が話しかけてきた。
「それよりも、お姉さんたち、
せっかく遊園地に来たのに、遊ばないの?」
その若い女が、相談を中断して応える。
「うん、そうよ。
私たちは、このお兄さんのお仕事で来ただけなの。」
「そうなんだ。
向こうにね、面白いものがあるよ。」
「面白いもの?」
「うん。
向こうに、回らないメリーゴーランドがあるんだよ。」
「回らないメリーゴーランド?」
その若い男と若い女が、口を揃えて聞き返した。
その2人の興味が惹けて、その男の子は嬉しそうに応える。
「そうだよ。
回らないメリーゴーランドはね、
お馬さんに乗って周りを見ても、景色が動かないんだよ。
だから、回らないメリーゴーランドなんだ。」
その若い男は、
話に興味を惹かれたようで、
その若い女に向かって言った。
「へぇ~。
回らないメリーゴーランドかぁ。
それは面白そうだね。
会社に報告もしなきゃいけないし、乗ってみようか。」
「そうねぇ。
せっかく遊園地に来たのに、何もしないのも勿体ないし。
その回らないメリーゴーランドに乗ってみましょうか。」
「よし。
じゃあ、その回らないメリーゴーランドに乗ってみよう。
それって、向こうにあるのかい?」
その若い男と若い女が、その男の子の方に向き直った。
しかしそこには、その男の子の姿は無くなっていた。
「・・・あれ?
今までそこにいたのに。
気が付かないうちに、どこかに行ってしまったのかな。」
「急にいなくなってしまったわね。
迷子の届け出をしようと思ったのだけれど。」
「先に、回らないメリーゴーランドの方に行ったのかもね。」
「そうだね。
じゃあ、回らないメリーゴーランドに行ってみようか。」
そうして、その若い男と若い女は、
回らないメリーゴーランドがあるという方へ向かって歩いていった。
男の子と話していた場所から歩き始めてすぐ。
その若い男と若い女の前に、メリーゴーランドが見えてきた。
その若い女が、メリーゴーランドを指差す。
「あれが、回らないメリーゴーランドかしら。」
しかし、そのメリーゴーランドは、
聞いていた話とは違って、
少ないながらも客を乗せて、楽しげな音楽とともに回転していた。
それを眺めて、その若い男が言う。
「・・・普通のメリーゴーランドだな。
ちゃんと回ってるし。」
「そうねぇ。
看板にも、ただのメリーゴーランドとしか書いてないわ。
ここじゃないのかしら。」
辺りを見渡してみる。
広くもないその屋上遊園地には、他にメリーゴーランドは見当たらない。
そうしていると、
そのメリーゴーランドのすぐ横で、
クレーンを使って作業員が何かをしているのが見えた。
やる気がなさそうな若い作業員が、クレーンの操縦席で操作をしていて、
その近くでは、監督役らしい中年の作業員が指示を出していた。
「おい!
クレーンの操作はもっと気をつけろと言ってるだろう!
まったく、あの若い奴は。
ここで事故を起こしたことがあるのに、ちゃんと反省をしてるんだろうか。」
そんな愚痴をこぼしているその中年の作業員に、
その若い男が話しかけた。
「すみません。
ちょっと聞きたいんですが、
回らないメリーゴーランドって、これのことですか?」
話しかけられた中年の作業員が、きょとんとした顔で応える。
「回らないメリーゴーランド?
このメリーゴーランドは、普通のメリーゴーランドですよ。」
「他にメリーゴーランドは?」
「ありません。」
素っ気なくそう言われて、
その若い男と若い女は顔を見合わせた。
「普通のメリーゴーランドみたいね。」
「他にメリーゴーランドは無いし、
回らないメリーゴーランドは、あの男の子の間違いかな。」
周りを見渡すが、
やはり先程の男の子の姿は見当たらなかった。
「さっきの男の子、見当たらないな。
でも、折角ここまで来たんだし、
試しにこのメリーゴーランドに乗ってみようか?」
その言葉に、その若い女は口元を抑えてヒソヒソと応えた。
「止めなさいよ。
さっきの話、聞こえなかった?
どうも事故があったのは、このメリーゴーランドなんじゃないかしら。
なんだか怖いし、私は乗りたくないわ。」
「じゃあ、
君はそこで待っていてくれよ。
僕が1人で乗ってくるから、君は乗らなくてもいいよ。
会社に報告もしなきゃいけないし、1つくらいは何か遊具を試さないと。」
「だったら、他の遊具にしましょうよ。
近くにクレーンがあるし、事故の状況に似ていて怖いわ。」
「だからいいんじゃないか。
事故に近い状況で調べられたら、参考になるだろう。」
そうしてその若い男は、
その若い女が止めるのも聞かず、
回らないメリーゴーランドだと聞いていた、その遊具に乗ることにした。
その若い男は、
メリーゴーランドの入口で料金を払うと、
1人でメリーゴーランドの中に入って、作り物の馬にまたがった。
そのまましばらく待たされる。
しかし、他に乗る客も現れず、
結局その若い男1人だけを乗せて、メリーゴーランドが動き始めた。
楽しげな音楽とともに、メリーゴーランド全体が回り始める。
その動きはだんだんと速くなり、
やがて、慣性で体を外に引っ張られる程度の速さになった。
作り物の馬の上で、その若い男は周りを見渡した。
「・・・メリーゴーランドは、ちゃんと回ってる。
もちろん、周りの風景も回って見える。
やっぱり、
さっきの男の子の話は、何かの間違いだったんだろう。」
そんなことを考えながら、メリーゴーランドの周りを見ると、
その若い女が、心配そうにこちらを見ているのに気がついた。
安心させるために手を振って見せると、その若い女も手を振り返した。
その若い男と若い女が手を振り合っていた時、
近くで作業を続けていたクレーンに、異変が起きていた。
クレーンが、ふらふらと迷うように動きながら、
メリーゴーランドの方に迫って来ていたのだ。
「あぶない!」
誰かのそんな声を聞いて、
その若い男が慌ててクレーンの方を見ると、
正に今、クレーンが自分の方に向かってくるところだった。
その若い男は、慌ててメリーゴーランドの馬から飛び降りた。
その一瞬後で、
飛び出してきたクレーンが、
その若い男が乗っていたメリーゴーランドの馬を直撃した。
もしも飛び降りるのが少しでも遅れていたら、
クレーンはその若い男に直撃していたところだった。
クレーンとメリーゴーランドの馬がぶつかる鈍い音が辺りに響き渡る。
園内にいた他の人たちが、何事かと一斉にメリーゴーランドの方を見ていた。
それからすぐに、
クレーンを監督していた中年の作業員が、飛ぶようにやってきた。
「大丈夫でしたか!?
うちの作業員が、クレーンの操作を誤ったようです。
申し訳有りません。」
中年の作業員は、血相を変えて何度も頭を下げている。
逃げる拍子に地面に転がっていたその若い男は、立ち上がって体を確認した。
手足をぶつけたりはしたが、大した怪我は無いようだった。
頭を下げ続けている中年の作業員に応える。
「怪我は無いみたいなので、大丈夫ですよ。」
本当は、文句の1つも言いたかったが、
この百貨店と遊園地は、その若い男が勤める会社の系列会社なので、
強くは言えない。
だからしかたがなく、そう応えたのだった。
「あなた、大丈夫!?」
その若い女が心配して小走りに近付いてきた。
「ああ、大丈夫だよ。」
その若い男は、安心させるように体を動かして見せた。
そんな事故があって、
その屋上遊園地は、ひとまず今日の営業を中止することになった。
事故の状況を調べたいということで、
その屋上遊園地にいた客の多くが、園内に残ることを求められ、
その若い男と若い女も、もうしばらく園内に残ることになった。
事故があって、今日の営業を中止した屋上遊園地。
それから間もなくして、
パトカーなどのサイレンの音が集まってきて、
通報を受けた警察などが園内に入ってきた。
その若い男と若い女は、
調べが終わるまで待つようにと言われて、
園内のベンチに座ってそれを待っていた。
その2人の前を、何人もの警官が忙しそうに通り過ぎていく。
それとなく聞き耳を立てていると、
警官たちが話している内容が聞こえてくる。
「またこの遊園地で事故があったのか。」
「ああ。
今回もまた、
あのメリーゴーランドにクレーンがぶつかったらしい。」
「それじゃ、3年前の事故と同じだな。
あの時は、
操作を誤ったクレーンが、
メリーゴーランドに乗っていた子供の頭を掴んで、
その子供は宙吊りにされたんだったか。
それでもメリーゴーランドが止まらなくて、
体だけが引っ張られて回り続けて、
固定された首が捻れて悲惨な光景だったな。」
そんな話を聞いて、その若い女が身震いした。
「ねえ聞いた?
3年前の事故って、
やっぱりあのメリーゴーランドで起きたんですって。
あなたが無事で良かったわ。
もうこんなところ、早く出て行きたいわ。」
「ああ、そうだね。
でも、おかげで僕は無事だよ。
まだ調べることがあるらしいから、
それが終わったらすぐにここを出よう。」
それから、
その若い男と若い女は、
遊園地の係員や警察に尋ねられるがままに事情を説明した。
そして、
念の為に病院で検査をした方が良いという申し出を、丁重にお断りした。
そんな話が終わるのを待ってから、
あのクレーンの中年の作業員と若い作業員がやってきた。
中年の作業員が、しきりに頭を下げている。
「先程は、大変ご迷惑をおかけしました。
なんでも、うちの会社の関係者の方だとか。
本当にすみませんでした。」
「・・・すいませんでしたー。」
中年の作業員が深々と頭を下げているのに比べて、
クレーンを操作していた若い作業員は、ぞんざいな態度だった。
そんな様子に腹を立てながらも、
その若い男は、中年の作業員にやさしく声をかけた。
「怪我は無かったので、大丈夫ですよ。」
改めて見ると、
恐縮しきっている中年の作業員に対し、
事故を起こしたクレーンを操作していた若い作業員の方は、
反省しているのかいないのか、やる気がなさそうな様子で、
自分が怪我をさせかけた相手を前にしても、
終始うわの空で、よそ見をしたりしていた。
事故の状況の聞き取り調査が終わって、
その若い男と若い女は、ようやく帰っても良いということになった。
他に園内に残っていた来場者たちも、
みんなまとめて一緒に屋上遊園地から出ることになった。
その前に、
園内に残っていた人たちが出入り口付近に集められ、
今後の対応などの説明を受けていた。
遊園地の係員の話を聞き流しながら、
その若い女が、その若い男に耳打ちをする。
「ねえ。
ところで、
さっきの男の子はどこに行ったのかしら。」
「さっきの男の子?
回らないメリーゴーランドのことを教えてくれた子か?」
「うん、そう。
今ここには、
園内のお客さんが全員揃ってるはずなのに、
あの男の子の姿は見当たらないの。」
「どっかに紛れてるんじゃないのか?」
「あんなパジャマみたいな服装の子供なんて、目立つと思うんだけど。」
周りを見渡すが、確かにあの男の子の姿は見当たらない。
「う~ん。
それなら、事故が起こる前に、先に帰ったんじゃないかな。
でも結局、
回らないメリーゴーランドの話はよく分からなかったな。
あのメリーゴーランドは普通のメリーゴーランドだったし。」
その若い男は、腕を組んで考えながら応えた。
その若い男が言う通り、
あの男の子が話していた回らないメリーゴーランドが、
何のことだったのかは、分からず終いだった。
「そのことでね、
私、気になることがあるの。」
その若い女が、少し声を潜めて言った。
言われたその若い男も、声を潜めて聞き返す。
「気になること?」
「うん。
あの男の子は、こう言ってたわよね。
あのメリーゴーランドは、回らないメリーゴーランドだって。
その理由は、
あのメリーゴーランドに乗っても、周りの景色が回らないからだって。」
「ああ、そうだったな。」
「メリーゴーランドに乗ってるのに、
周りの景色が回って見えないのって、どんな場合だと思う?」
その若い女に尋ねられて、その若い男は考えてみた。
回るメリーゴーランドに乗っても、周りの景色が回って見えない場合。
それは、どんな場合だろうか。
しばらく考えて、そして1つの可能性を思いついた。
その若い男がそれを確認する。
「メリーゴーランドに乗ってるのに景色が回って見えない場合。
それって、
メリーゴーランドの上を、逆回転に逆走した時とか?
でも、
メリーゴーランドの上を逆回転に移動し続けるなんて、
難しいんじゃないかな。」
「そうよね、私もそう思うわ。
でも、もう1つ方法があると思うの。」
「もう1つの方法?」
「そう。
それは、
メリーゴーランドの外から、固定してしまうこと。」
「メリーゴーランドに乗っている人を、外から固定?」
「そう。
恐ろしい話だけれど。
例えば、クレーンを使って、
メリーゴーランドに乗っている人を、外から宙吊りにするとか。
宙吊りにされた人から見たら、
メリーゴーランドの周りの景色は、回っていないように見えると思うの。」
「それって、3年前の事故と同じ状況なんじゃ・・・」
そこまで話したところで。
その屋上遊園地に、大きく鈍い音が響き渡った。
それは、
何か丈夫なものがへし折れたような、そんな音だった。
園内に残っていた人たちが、一斉にその音が聞こえた方を見た。
その視線の先にあったもの。
それは、あのメリーゴーランドだった。
3年前と今日と
2回の事故が起きてしまった、あのメリーゴーランド。
それが、楽しげな音楽とともに動き出していた。
そのメリーゴーランドの上に、
クレーンを操作していた、あの若い作業員の姿があった。
その若い作業員は、
誰も操作していないクレーンに頭を掴まれ、宙吊りにされていた。
それでもメリーゴーランドは回るのを止めず、
どこかが引っかかっているのか、
体だけが引っ張られて一緒に回り続けて、
首が醜く捻られてしまっていた。
それから次の日になって。
あの屋上遊園地の事故が、新聞の記事になっていた。
新聞の記事によれば、
百貨店の屋上の小さな遊園地、
そこで事故があって、作業員が1人亡くなった。
偶然なのか、
その作業員は、その遊園地で3年前に起きた事故で、
事故の原因となったクレーンを操作していた作業員と同一人物だった。
それと時を同じくして、
その3年前の事故からずっと意識不明だった男の子が、
病院でひっそりと息を引き取っていたのだった。
終わり。
メリーゴーランドを題材に話を作ろうと思って、この物語を書きました。
頭をクレーンで固定して、体だけをメリーゴーランドで回すという表現が、
上手く伝えられるといいなと思います。
お読み頂きありがとうございました。