プレリュード
プ レ リ ュ ー ド
『…共に、生きよう……たとえ、それ自体が、罪なのだとしても……』
『…この世に、罪なんてあるの?』
『………』
『もし、私たちが共にいることが罪なのだとして。それを罰するのは、誰?』
『…それ、は……』
『大丈夫よ。私は、ここに居る。誰も、私たちを罰するなんて、しない。出来るはずないわ。だって、私は…………』
『 だから。』
「…っ…!」
目覚ましの音で、目が覚める。
「…また、あの、夢・・・・・・」
まっしろな、世界。
黒い翼、黒い髪、黒い服。真紅の瞳の、青年。
その真紅の瞳を、ためらいに揺らして。でも、彼は夢の私に囁くのだ。
『共に行こう』・・と。
そして、夢の中の私は、その手を取った。そこでいつも、夢は終わる。
「…にしても、何で・・・・・」
…実は、私にとっての問題は、最近見つづけているそんな夢よりも、その中に出てくる登場人物にあった。
「何で夢の中に出てくるあの人の顔が、聖夜にそっくりなのよ・・・・・」
私に手を差し伸べる、その青年の顔は何故か、幼馴染である古橋聖夜に、酷似しているのだ・・・・。
「…やっば、時間!」
考え事をしているうちに、もう時計の長針が、八時になろうとしていた。このままだと、いつも乗るバスに間に合わない。
「遅刻するー!」
誰もいない家から出て、バス停へと向かう。
五年前から、私には家族というものが存在しない。
「…アレが、われらが主か?」
「……ああ、間違いない。…だが。神としての力は、まったく感じられない・・・」
「では、やはり、あの裏切り者が・・・」
「おそらくは。」
「…ちくしょう!…どうするんだ、隊長。」
「まずは、アレを探すぞ。必ず、あの方の近くにいるはずだ。」
「…しかし、今は、彼の力も、こちらで感知することはできません。どうなさるおつもりですか?ミカエル。」
「きっと、アレは、あの方の傍にいるはずだ。目を離すなよ、ガブリエル、ウリエル。」
「「御意」」
それは、嵐のひそかな前触れ。
世界の理を敵に回した、神と魔王の、恋の物語………
えっと、初めまして、朝風ですっ
主人公の名前さえまだ判明しないまま終わりましたねプレリュードorz
最後に出てきたのは、皆さんお分かりだと思いますが、有名な三大天使様方です、はい。
ちなみに、物腰柔らかなのがガブリエル様、荒っぽい喋りなのがウリエル様、名前まで出てきてたのがミカエル様ですね。
彼らのほかにも天使様は登場する予定ですし、魔王側の悪魔たちも、登場する予定です。
まだはじめたばかりで亀の歩みもいいところになる予感いっぱいの物語ですが、どうぞ暖かい目で見守ってください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また物語のページが紐解かれるとき、お会いしましょう。