男と石
男の人がいます。道を歩いています。石を見つけました。拾いました。そして飛びました。
どこにでもある一都市に、一人の男が住んでいました。彼は、ふと外にでて空を飛んでみたくなりました。その日は晴れだったので空を飛ぶには格好の日に思えました。
彼は布団をめくり、体を起こしました。彼は部屋を出てキッチンへ行き、朝ご飯を作りました。その日の朝ご飯は、茶碗に半分ほどよそった白米と昨日の残りの名前のよくわからない肉料理でした。それと緑茶です。彼は緑茶が好きでした。緑茶はもちろんコップの中に入っていました。
朝ご飯を食べ終えた後、彼は服を着替え靴を履き替えて家の外に出ました。鍵を閉めたか確認して、彼は歩き始めました。歩いて歩いて少し疲れを感じ始めたころ、彼は石を見つけました。普通の石でした。少し楕円形で、ぽつぽつとへこんでいて、白い線の走っている、河原にあるような黒っぽい灰色の石でした。
彼はひらめきました。もしかしたらこの石を使えば空を飛べるのではないかと。石を手に取るのはためらわれました。石を手に取った瞬間空を飛ぶことになるかもしれないからです。彼はパラシュートをいつも持っている人間ではなかったので、そんな危険を冒すことはできません。
彼はまず石を観察することにしました。前から見て後ろから見て横から見て上から見ました。よく見ると少し欠けていました。彼は不思議に思いました。なぜ欠けているのかと。石はほかにたくさんあります。その中には欠けているものも少なからずあります。しかし、空を飛べる石が欠けているなんて聞いたことがありません。彼は疑念を覚えました。普通過ぎると。本当に空を飛べる石ならばもっと、こう神聖さあふれるような、今まで見てきたことのないような石であるべきだと。
彼は考えました。もしかしたら、これはただの石かもしれない。こんな道端に空を飛べるいしがあるわけないと。しかし彼はこの石が空を飛べる石である可能性を捨てきれませんでした。もしこの石が本当に空を飛べる石だとすると彼は空を飛ぶチャンスをみすみす逃すことになるからです。彼は迷いました。これから電車に乗って飛行場まで行って、高いお金を払って飛行機に乗るべきか。それとも、もう少しこの石を観察するか。
彼はもう少し石を観察することにしました。飛行機がなくなる可能性は低いですが、空を飛べる石が目をそらしたすきに消える可能性は高いからです。彼は石がどこから来たのかを考えることにしました。石が突然現れたのでもなければ、石はどこかから来たはずだからです。
彼は周りを見渡しました。似たような石がたくさんありました。
彼は石を拾いました。彼は飛びました。
本をよく読むには物語を書いてみるのもいいと聞いたので書いてみました。書いてみて、何を書いたらいいかわからないこと、改行や句読点についても考えなくてはいけないこと、詳しくしようと思ったら調べることがたくさんあることがわかりました。また書いてみようと思いました。