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泣かなかった、泣けなかった
それから、お通夜や葬式が行われた。
皆が泣いていた。
おじさんもおばさんも泣いていた。
俺は泣かなかった。
泣けなかった。
そして、俺はおじさんの家に引き取られた。
小学校にはほとんど行かなかった。
どんな顔でみんなと話したら良いのか分からなかったから。
おじさんたちには中学校を卒業するまでお世話になった。
おじさんの家は実家から車で20分ほどの距離だからさほど変わらない。
だけど、元々考えていた近くの中学校ではなく、おじさんの家から通える中学校に行くことになった。
事故の日以来、何度も死にたくなった。
自分という存在が分からなかった。
自分をタチの悪い疫病神としか思えなかった。
何度か自殺を試みたが、自殺未遂に終わって、おじさんたちに迷惑を掛けた。
ほぼ無気力状態だったが、学校にだけは行こうと決めていた。




