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守りてえよ
それから僕は自分が知る情報を全て翼君に伝えた。
旅行の時から奈津美さんと千晴さんの間に変な空気が流れていたこと。
奈津美さんが嘘をついているであろうこと。
千晴さんはそれを信じてしまっていること。
もしかしたら、陰でいじめられているかもしれないこと。
(翼side)
「」
俺は言葉を失った。
…な、んだと?
そんな前から千晴は、千晴は苦しんでたっていうのか!?
俺は何も気付かずに、のんきにアイツの彼氏のフリをして、それも騙されてたんだな。
それを千晴は信じてしまって、それで、学校に…来なくなった…。
なんだよ、俺のせいじゃないか、全部、全部。
今回だって!!!
なにもできねぇくせに、大事な人を巻き込んで!!
俺はなんなんだよ、何のために生きてんだ?
誰も救えねぇのかよ。
大事な人くらい、守りてえよ…!!!
「雅紀、話してくれてありがとな。俺、行ってくる。」
「うん。翼君なら大丈夫って信じてるよ。千晴さんを助けてあげて?」




