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タカちゃん
………
……
…
(翼side)
「…さ!翼!!起きろってー!」
目を覚ますと、隼人と雅紀が俺の前に居た。
ん?あぁ、俺も寝てたのか。
俺ら以外は外に出ているようだ。
「悪い、寝てた。」
「翼君〜。寝顔撮られてたよ~笑」
「は?どゆ意味?俺の顔撮るとか趣味悪すぎだろw」
「まぁまぁ落ち着け。そろそろ降りるぞ!」
「お、やっと揃ったな。」
「聞いてよ、タカちゃん~。俺、盗撮されたんだって~!」
「翼ぁ、俺のことは先生って呼べって言ってるだろー?」
「はーい!ごめんね、貴大先生♡」
「こ、こいつ…!」
「「あはははっ」」
いつものようにタカちゃんをいじると、皆が笑った。
タカちゃんは、近所に住んでいて俺が小さい頃から面倒を見てくれている。
一人っ子の俺からすると、兄のような存在だ。
中学に入ってからはお互い色々あって、会うことも少なくなっていた。
高校生になり、担任と生徒として再会できた時はめちゃくちゃ嬉しかった。
向こうもそう思ってくれてると良いけどな…。