1通の手紙
初の作品となります。楽しんで頂けると幸いです。
ーある日、私のところに1通の手紙が届いた。送り主の名前も住所も書かれていない謎の手紙。誰からだろうかと不思議に思いながらも封筒を開けると、中には1枚の便箋と1枚の地図が入っていた。便箋にはこう書かれていた。
" 罪の館に来るように。そうすればお前に欠落したものを与えてやる。"
:罪の館…?そんな場所があるなんて聞いたことないけど…。それに私の欠落したものって…?
訳がわからなかった。罪の館というのももちろんだが、自分に欠落したものなどあっただろうか?「欠落」つまり、自分に欠けているもの。他の人にはあるのに
自分にはないもの。
:それって…。
私には1つだけ思い当たることがあった。私には小さい頃の記憶がない。というのも、私が小さい頃、私たち家族は不慮の事故にあい両親が亡くなった。そのショックで両親と暮らした幼少期の記憶がすっぽり抜けてしまったらしい。
:私に欠落している" もの"って記憶なの?でも、与えるってどういうこと?それに、私の両親が死んだことを知っている…?
ますます訳が分からなくなった。自分の両親が死んだことを知っていてなおかつ私の幼少期を知っている人物が居るとでも言うのだろうか。今までにそんな話は聞いたことがなかった。
:いや、ないでしょ。そんなことありえない。だって私は今までたった一人で生きてきたのだから。そんないきなり私の幼少期を知っている人が現れるなんてこと…。でも……。
少し興味がわいた。それに、悩んでいたって結論は出そうにない。
:よし!とりあえず行ってみよう。うじうじ悩んでもしょうがない。幸い地図も一緒に送られてきてるしね。
そうして私は、罪の館へ行くことを決めた。
お読みいただきありがとうございました。まだまだいたらない点も多いとは思いますが、少しずつ改良し、良い作品に近づけるよう努力していこうと思っております。
読んでくださる方が楽しめる作品を書けるよう日々精進してまいります。