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これを読む頃には。

作者: nanase_
掲載日:2013/08/27

あなたに大切な人はいますか?

大切な人へ




よく君は笑っていましたね


高校生になって、なんとなく過ごしていた毎日

ふと現れた君は、とても綺麗でした


本が好きだという共通点からだんだんと仲良くなり、一緒に並んで歩くまでになりましたね


黒い髪も 白い肌も 細い腕も 優しい笑顔も


僕にとって全てが特別で、愛しいものでした


「僕と、ずっと一緒にいてくれないかな」


不器用な僕の、精一杯の言葉を君はあの笑顔で受け止めてくれましたね


たまに君は 遠くを見ていました


ずっとずっと遠くを見つめて、さらさらと髪をゆらしていましたね


そんな君の横で 二人の好きな本をゆっくりと読んでいる時間は幸せでした


大学生になり、二人はさらに惹かれていったように思います

君はいつでも笑って、大学とバイトに追われる日々を癒してくれましたね


春には桜の並木道を二人、歩きましたね

夏は僕が夏風邪をこじらせて迷惑かけたっけ

秋には君の生まれてきたあの日を静かに祝いましたね

冬には寒い寒いと、いっそう寄り添って眠りましたね


いつか、僕らの思い出を小説にしたいねと、夢をえがいたのを君はおぼえていますか?


毎日がキラキラ輝いて

このまま僕らは一緒なんだと思っていたのです



君は突然姿を消しましたね



わけがわからなかった

なぜ?どうして?

考えても考えても、答えは見つからなくて

君の存在していたモノ全てが無い部屋は

とてもとても広かったんだと気づいたんだ


動けなくて 動けなくて


ただただ時間が過ぎていきました


そこに大学の友人が家に訪ねてきました

退学届けを出す君を見かけたということ、

その後急にうずくまり血を吐いていたこと、

このことは僕に言わないで欲しいと頼まれたこと、

友人は今にも泣きそうな顔をしていました


正直あの時、頭は正常に機能していなかったと思うんだ


退学届け 吐血 僕に知られたくない


ぐるぐるまわって、うまく息ができなかったよ


とにかく、君に会わなきゃってそれだけしか考えられなくなって


走った


君を探して走って走って走った


携帯電話は繋がるわけもなく、どこにいるかなんてわかりっこなかった


1週間経って 僕は君をみつけた


ベッドで眠る君はやっぱり綺麗で


わかっていた

気づいていたんだ


認めたくなくて

また笑ってくれるような気がして





君がもう目を覚ますことはないなんて

君がもう動くことはないなんて

君がもう僕を呼ぶことはないなんて

君がもう冷たくなってるなんて

君がもう笑ってくれないなんて


信じられないんだよ




君の「存在」が「当たり前」で、その「当たり前」を失った僕は


どうやって生きていけばいいの?


君は僕に一通の手紙を遺してくれましたね


開けるのが どうしても怖かった

それ を読むことはつまり受け止めなければいけないから


君と過ごしたあの部屋で、僕は手紙をひらいた


『大切な人へ


これを読む頃にはきっと、私はいないのでしょう


まず、あなたの前から突然去ったこと、怒っていますか?


私はあなたに言わないでいた事があります。

私は高校生の頃、白血病と診断されました。

怖かった。あぁもう死んじゃうんだって。

入退院の繰り返しで学校にも馴染めず、

何もかも、自分の命でさえ投げ出していたときに、あなたと出会いました。


あなたは不思議でした。

なぜ、私に声をかけてきたのか

なぜ、こんなに楽しそうなのか


いつか、私があなたに「なぜ私に声をかけてきたの?」と問いかけたこと、おぼえていますか?

あなたは、「一人で歩く君が壊れそうで、支えなきゃってふいに思ったんだ」


この言葉で私は救われた気がするのです



なたはとても大切な人。あなたはとても優しい人。だからきっと、私の病を知れば、あなた自身を削って尽くしてくれると思ったのです。


私にはそれが辛かった。あなたには、あなたの人生を送って欲しい。だから、消えることを選んだのです。


私はあなたと出会えてよかった。ほんとうによかった。ありがとうだけじゃ足りないくらいありがとうと伝えたい。


わたしを愛してくれてありがとう。

あなたの傍にいたかった、もっと笑っていたかった


大切な人へ 愛しています 』



涙が止まらなかった。


君が僕との時間を大切にしたいと、全ての治療を断っていたこと

僕はどうして気づかなかったのだろう


僕にとって君は大切で

君にとっても僕は大切な存在だったと


二人でえがいたあの夢は、こうして手紙として完成させてしまったけれど

君に届けばいい


いつか、この手紙を一緒に読もう



これを読む頃には、もう一度二人出会っているよね







ねぇ、君は今笑っていますか?

大切な人が突然消えてしまったら。


あんまり言葉、ひろくないので表現が物足りないかな?なんても思います( '-' )


修正したほうがいいところとか、感想などあればコメントくださいっ

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