第七節 いざ、最終日
退職される場合には筆者の「退職の心得」をご参照頂きたい。
休職の場合にも、残された人々が自分自身がくれぐれも困らぬよう。
余力を持ってスタートを切ろう。
それこそ最終日にぎちぎちにスケジュールを詰め込まぬよう、大量に説明することの無きよう。
……以前筆者が引き継ぎを受けた例を引くと、退職者が引き継ぎを不十分なまま、他の人でも出来る業務をその日慌ただしく処理をしていくために、全く質問ができないことがあった(因みにデスク周りも全てそのままで、必然、筆者が後片付けをした)。
それは避けて頂きたい。
というわけで、終業式の日に大荷物で手の塞がる小学生のようにならぬよう、自身の準備も計画的に。後任に渡すべき資料があれば事前に渡しておく。シュレッダーにかける紙があればかけておく、等など。ごみが大量に出るのは必然なので早め早めに処理をしておくこと。
退職や休職にあたり必要な書類が出揃っているのか、一週間前くらいには意識しておきたい。不備がある場合の連絡手段は。間に合わぬ場合には取りに行くべきか、郵送して貰えるのか、等など。
残された人々への挨拶も必要だ。No Returnの方には出かける前に挨拶しておく。こと復職の場合には、不快感を与えぬ程度に、そして「ご迷惑をおかけします」と頭を下げておく。度合いは抜ける人の力量いかんにせよ、負担をかけるのは事実なのだから。……決して良い慣習とは思わぬが手土産を持参する場合が多し。筆者は、自分のデスク周りを雑巾で拭くようにしている。抜き打ちで公衆の面前で挨拶をさせられる場合もあるので予め文言は考えておくこと。前例があるので察しはつくとは思うが。
職場の権力者への挨拶を先にしておくか、後回しにするかも状況次第。あくまで筆者の見た範囲では後回しにするパターンが多い。年配の人は話が長引く傾向にあり、どちらかと言えば平のほうが早めに帰宅する。
送別会も決して有難い風習ではないが、嫌な顔をせぬこと。ここでの忍耐力が、のちのあなたを育てるというものだ。
――携帯の番号? なるべく教えたくないのだが断る手段を知らない。あれば教えて頂きたい。赤外線とは時に迷惑なツールだ。
退職の場合には「お世話になりました」復職の場合には「またお世話になります」と殊勝な顔をして頭を下げること。特に裏/表のボスには。
ほか。こと転職以外の場合に要注意なのだが、出勤せぬようになってから仕事の件で連絡が行かぬよう手回しをしておくこと。抜ける者は皆口々に「どこそこに居ますのでなにか分からない点があったら携帯で連絡が取れます」とは言うものの、元職場から問い合わせが来て誰が嬉しいだろう。一銭にもならないのだから。自爆などせず言わずにおくが吉。
というわけで、そこら辺の取りこぼしが無いようにと書き上げたのが本作、「引継の心得」なのです。
限りあるあなたの未来に、幸あれ。
(2013.05.24)




