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転生したようなので好き放題やります。  作者: Rairo
第1章 ルミナス王国誕生

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6/20

第6話_下準備は大事だよね。

――正直に言おう。


この赤ん坊の体は、不便すぎる。


抱えられる。

運ばれる。

勝手に守られる。


悪くはないが、主としては話にならない。


俺はため息をつき、フィオナを見上げた。


「なあ。これ、どうにかならないかな?」


「……何を、でしょう?」


「この体だ。主として動くには小さすぎる」


一瞬きょとんとしたフィオナは、すぐに目を見開いた。


「まさか……成長、ですか?」


「そうだよ……とりあえず普通に生活する分には困らない程度にっと」


《創造:成長促進》


次の瞬間。


周囲の魔力が、俺に集束する。


温かい流れが四肢を包み、視界が一瞬だけ歪んだ。


骨が軋む痛みはない。

ただ、内側から“形が合わさる”感覚。


服が、ふわりと大きくなった。


地面が、少しだけ遠くなる。


「……おお」


自分の声が、ちゃんと“少年”のものになっている。


手を見る。

指は細いが、赤ん坊の丸みは消えていた。


銀色の髪が肩に落ち、視界の端で揺れる。


「主様……」


フィオナの声が、微かに震えた。


「お美しい……」


真正面から、そう言われた。


彼女は精霊王だ。

美醜の基準は人間とは違うはずなのに、目を逸らさない。


「銀色の髪……整った目鼻立ち……。

今はまだ幼いですが……これは将来、とんでもない……」


「やめろ。恥ずかしい」


俺は咳払いして話を切り替えた。


「で。次だ」


空気が、引き締まる。


「待たせるのは性に合わない。

早速今から行く――王がいる場所へ」


フィオナは即座に跪いた。


「……承知しました。王の玉座は、禁域の最奥。

そこには――」


一拍。


「王と、残る二人の領主がいます」


なるほど。

幹部が揃っているわけだ。


「ちょうどいい」


俺が前を向くと同時に――霧が割れた。


森が、俺たちを拒まない。

むしろ、歓迎するように道を整えていく。


――――


道中、いろんな魔物が森の異物を取り除こうと襲ってきたが、

もちろん全員返り討ちにしてやった。


深層に入りさらに歩みを進めるうちに突然、空気が変わった。


重い。

澱んだ魔力が、肌にまとわりつく。


天井はないが神殿のような空間。

根と石で組まれた、歪な玉座。


そこに――王が座っていた。


そして、その左右。


異なる気配を持つ二つの影。


「……来たか」


王が、嗤う。


「新しい“主”とやらが」


俺は一歩、前に出た。


七歳の体。

だが、退かない。


「会いに来たよ」


その言葉に、二人の領主が少し眉を歪めた。


値踏みする視線。

敵意と、興味。


フィオナが、俺の半歩後ろで囁く。


「主様……」


「分かってる」


俺は小さく笑った。


(さて)


これからどうなるかな。

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