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転生したようなので好き放題やります。〜創造神とかいうチートを授かりました〜  作者: Rairo
第4章 ルミナス王国の確立

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第25話_ルミナス王国、想像以上に進んでいました。

挿絵(By みてみん)


ルミナス大要塞――

その最下層、玉座の間。


久しぶりに戻ってきたこの場所は、

相変わらず静かで、重くて、やたらと落ち着く。


「……それで」


玉座の肘掛けに軽く背を預け、俺は目の前の男に声をかけた。


「俺がいない間に、なにか変化はあった?」


参謀クロウは、いつも通り背筋を伸ばし、落ち着いた微笑を浮かべて一礼する。


「はい。我が主。いくつかございます」


(“いくつか”ね。

この言い方、絶対ロクでもない)


嫌な予感を覚えつつ、俺は先を促した。


「まず、他国の動向ですが――」


クロウは淡々と続ける。


「帝国以外の諸国は、概ね静観を貫いております。

軍事的行動は確認されておりません」


「まあ、だろうね」


帝国の末路を見て、軽率に動く国は少ない。


「ただし」


クロウは一拍置いた。


「リュシュート王国より、正式な使者が到着しております」


俺の眉が、わずかに動く。


「ほう?」


「目的は、ルミナス王国との国交に関する事前交渉。

そして――」


そこでクロウは、ほんの僅かに表情を和らげた。


「女王陛下ご自身が、謁見を希望されております」


一瞬、玉座の間が静まり返った。


「……女王、自ら?」


「はい。護衛を伴い、すでに出立しているとのことです」


俺は、思わず口元を緩めた。


「賢王と名高い、あの女王がね」


慎重で、理性的で、

感情ではなく“未来”を見ると評判の女王。


「わざわざ本人が来るとは……」


俺は、小さく笑った。


「なにを考えてるのか、見物だな」


敵意ではない。

だが、明確な意思表示でもある。


――ルミナス王国を、

“無視できない存在”として見ている。


「他には?」と、俺は続けた。


クロウは、次の報告を口にする。


「我が主が不在の間、

ルミナス大要塞周辺に街を建設いたしました」


「……ん?」


一瞬、意味が理解できなかった。


「……街?」


「はい。街です」


いや、待て待て。


「建設って……どのくらい?」


「現在、商業区・農業区・居住区・工房区・冒険者向け宿泊区まで整備済みです」


俺は、完全に言葉を失った。


「え……?」


クロウは、悪びれる様子もなく説明を続ける。


「道路は碁盤状に整備し、上下水道も完備しております。

魔導街灯による夜間照明も設置済みです」


「……」


「防衛面では、要塞と連動した結界を外周に配置しております」


「……」


「現在は、人口約一万二千。

主に森の魔物種族と、移住希望者です」


「……もう完成してるって、早すぎない?」


思わず、声が漏れた。


すると、クロウは少しだけ首を傾げる。


「今後、他国の商人や冒険者が行き交うことになりますので、

必要になるかと思いまして」


必要かどうかの話じゃない。


(俺は“仕事が早すぎる”って言ってるんだが……)


心の中でツッコミを入れつつ、

俺は玉座から立ち上がり、空間投影を見下ろした。


そこには――


規則正しく並ぶ建物。

活気ある市場。

農地で働く獣人たち。

工房から立ち上る白い煙。


要塞を中心に、

“国としての街”が、すでに呼吸していた。


「……本当に、やりすぎだろ」


そう呟きながらも、

笑いがこぼれてしまう。


「俺、数日留守にしただけだよ?」


「はい。その数日で整えました」


即答だった。


(分からないだろうな……

この人に“普通”を期待するのは間違いだ)


だが。


街は整い、

国は回り、

外の世界は動き始めている。


冒険者として歩いた世界。

人々の生活。

噂と恐怖と期待。


そして今――

賢王と呼ばれる女王が、

自らここへ向かってきている。


「……なるほどね」


俺は、玉座に腰を下ろし直す。


「確立、か」


ルミナス王国は、

もはや“力だけの国”じゃない。


人が集い、

物が巡り、

意思が交わる場所になった。


「クロウ」


「はい」


「盛大な歓迎の準備をしておいて」


俺は、穏やかに微笑む。


「世界がどう出るか――

そろそろ、真正面から受け止める頃合いだ」


ルミナス王国は、

静かに、しかし確実に。


“国家”としての姿を整え始めていた。

※ここまで読んでくださってありがとうございます。

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