表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したようなので好き放題やります。  作者: Rairo
第1章 ルミナス王国誕生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/23

第10話_国を作るって、何をすればいいんだ?

国を作る。


口に出してみると、ずいぶん大それたことを言った気がする。


「……で?」


玉座に座ったまま、俺は素直な疑問を口にした。


「国って、何すりゃいいんだ?」


一瞬の沈黙。


フィオナは目を瞬かせ、

ノクス・ガルムはゆっくりと首を傾げた。


「……主様?」


「いや、ほら。勢いで言ったけどさ。

国って言われても、正直ピンと来てないんだよね」


前世は一般人だ。


「王になる=偉い、くらいの認識しかない」


我ながら酷い。


だが、ノクスは不思議そうにしつつも、真剣な表情で答えた。


「国とは……主を中心に、人と土地と法が集まる場所です」


「ふむ」


「守るべき領域があり、従う者がいて、

主が“ここに在る”と宣言する。それだけでも、国は成立します」


意外とシンプルだった。


フィオナも一歩前に出る。


「アルト様には、もう全部ありますよ」


「そうなの?」


「はい。

拠点はルミナス大要塞。

土地は禁域の森全域。

従う者は……」


彼女はノクスを見る。


ノクスは胸に手を当て、静かに頭を下げた。


「この身、この森、この魔物たち。

すべて、主様の意思ひとつで動きます」


……あれ?


もしかして俺、

もうとっくに国を作る準備できてる?


「じゃあさ」


俺は少し考えてから言った。


「足りないのって、名前くらいじゃない?」


二人の視線が集まる。


「国の名前」


ああ、やっぱり。

一番大事なところだ。


「……うーん、どうしようかぁ」


悩んでいると、ノクスが一歩踏み出した。


「主様。

もし差し支えなければ、提案がございます」


「どうぞ」


「この国は、主様の力によって生まれました。

主様による守護と統治の国。

であれば――」


ノクスは一瞬だけ目を伏せ、そして告げた。


「《ルミナス》の名を冠するのはいかがでしょうか」


確かに要塞の名でもある。

統一感はあるな。


「ルミナス王国、とか?」


口にしてみる。


悪くない。

むしろ、かなりいい。


「うん。採用」


即決だった。


フィオナが目を丸くする。


「即決ですか!?」


「名前って、悩みすぎるとろくなことにならないから」


前世の経験談だ。


「じゃあ宣言しようか」


俺は玉座に深く座り直した。


背筋を伸ばし、視線を前へ。


「ここに、ルミナス王国の成立を宣言する」


言葉にした瞬間。

玉座の間が、静かに震えた。


魔力の流れが変わり、

要塞全体が“理解した”ような感触が伝わってくる。


「……おお」


ノクスが息を呑む。


「主様の言葉が、世界に刻まれました」


「マジで?」


どうやら、ただの宣言じゃなかったらしい。


フィオナが小さく笑った。


「もう後戻りできませんね、アルト様」


「望むところだよ」


どうせ好き放題やるんだ。

だったら、最後までやる。


「ノクス」


「はっ」


「最初の仕事だ。

この森にいる連中に伝えてくれ」


俺は笑って言った。


「国ができたってさ。

それと――」


一拍置いて、続ける。


「ここは、安心して暮らせる場所になるって」


ノクスは深く頭を下げた。


「必ず」


ルミナス大要塞の最下層。

玉座の間で。


俺は確かに、王として一歩を踏み出した。


――好き放題やる。

でもそれは、

誰かの居場所を壊すためじゃない。


守るための、好き放題だ。

10話到達!!


ここまで読んでいただきありがとうございます。

よろしければブックマーク・評価をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ