日本合身後 51日目から60日目
書き忘れていました。42日目からは各地各部署から報告を受けた暫定総理大臣梶尾雅弘の日記帳的モノローグ風味です。
中部編のはずでしたが書き切れていないので、合身後を投稿。
51日目
四国の海岸沿いで隣接県と開通した。ほぼ同じ日だ。船だけだった連絡手段が船で渡河をする状態でも陸地で繋がるのは心強い。
52日目
現れた物資によって残存自衛隊機のほとんどが運用可能になった。護衛艦は横須賀に停泊していた艦の状態が特に悪い。車両全般は燃料とエンジンオイルの劣化があり、念のためにフラッシングオイルで洗浄後オイルフィルターを交換し新しい燃料とオイルを入れる事で稼働可能になる車両がほとんどだ。
バッテリーとタイヤも7年分の物資に入っているのでありがたい。
53日目
簡易な配管であるが、奈良県まで木津川沿いにパイプラインが出来た。ディーゼル発電機用の軽油輸送に使われる。まだ管が細く送り出し能力も低いがあるだけマシになった。自衛隊ヘリと隊員の酷使も減るだろう。
ガソリン・灯油・軽油のなかで軽油を優先したのは、発電用に使うからだ。暖房用と給湯用が主な灯油は奈良県内に現れた7年分の物資である程度は持つだろうし、ガソリンなどは7年後でも大丈夫だろう。
ルートは京都の舞鶴からJRタンク車を使い山陰本線で京都駅、京都駅から奈良線で木津駅を通過しギリギリまで県境まで運ぶ。そこに臨時のタンクとポンプ場が設置されたので荷下ろし。県境に頑張って敷設をしたパイプラインと中間ポンプ場を経由し奈良県側では佐保台西町に臨時受け入れ施設を特急で作った。そこから奈良県内にあるタンクローリーで出荷する。
毎分50リットル程度だが、これで奈良県にある多くのディーゼル発電機が動き続けるようになる。毎分50リットルでも時間にすれば60倍の3キロリットル。日量なら時間の24倍で72キロリットルにもなる。
7年分の物資の中に燃料油が有るといっても奈良県にある各種燃料油タンクはガソリンスタンドの地下タンクも含めて総量が少なく軽油は冬になる頃に無くなりそうだという報告もあった。ヘリ空輸をしてもこれだ。パイプラインが小規模といっても早期に完成して良かった。病院や上下水道施設も非常用発電機で稼働を続けるだろう。ディーゼルエンジン車も動くようになるのだろう。オイル交換などのメンテナンスの必要から運転を停止する時間があるのは我慢するしかない。
奈良県内の衛生状態が再び悪化することと物流や人流が滞ることはなくなるだろう。
ガソリンと灯油のパイプラインはまだ先だ。灯油は軽油のラインに平行して設置作業が進んでいる。軽油のパイプラインも増設か大容量化をすべく努力をしているという。ガソリンはいろいろ防爆対策を施さないといけないので時間が掛かる。
他の内陸県はというと。
群馬県・埼玉県・栃木県・岐阜県は県境となった土地に出来ている河川が大型で水深もあり瀬や落差のある急流ではないことから河川水運が可能とわかり、河川水運で当面を凌ぐことになった。急流では無いと言っても流れは大陸の河川に較べれば急流であり操船には慎重を要するようだ。
懐かしの大発を参考に特急で製作しているとある。エンジンは大型トラック用のディーゼルエンジンを乗せるそうだ。漁船用のエンジンは漁船そのものが今後製造可能になるのが何時か分からないだけに手を付けないそうだ。
山梨県と長野県は水運が可能な河川がなく、山梨県と静岡県の間にパイプラインを設置する。長野県も新潟県との間にパイプラインを設置する。静岡県は田子の浦港から、新潟県は上越港からパイプラインを延ばす計画ではある。そのパイプが無いのだが、高品質でない普通品質のパイプなら来年辺りに生産再開出来るという報告もある。ポンプ場を幾つも作らないと上越から妙高まで届かないそうだがポンプはあるのだろうか。
長野県は自衛隊のC-130で不足分を運び込んでいる。山梨県はヘリコプターに頼るしかない。
とにかく今年の冬は暖房用の灯油が確保出来ているので今までよりは暖かい冬を過ごせるかもしれない。
54日目
暫定名称ハバロフスク地方ウラジオストックに上陸していた自衛隊と韓国軍がとても幅広くなった豆満江と見られる河川で接触。暫定名称なのは地形がかなり変わっているからだ。
「そこは韓国の土地だから出て行け」と迫るが、
「そんなことしたら地球さんが怒るぞ。聞いていなかったのか」と答える。
何も言わず後退していった。それでもここに韓国軍が現れたのは驚く。まさかの北占領が成功したのか?
自衛隊の仕事が増えるかもしれない。いや確実に増える。何故なら豆満江沿いの奥地まではまだ進出していないから。次の接触は中国軍?だよなと思う。中国軍は既に無く、なんとかという名前の独立勢力なんだが。
55日目
日本政府は前日の報告を受け自衛隊機による北朝鮮偵察を実行する。韓国領空は通過しないので通告はしない。戦闘中の地域も有りまだ完全に制圧していないようだ。
56日目
政府にとって頭の痛い問題がまた現れた。
7年間の断絶である。
高等教育を受けることが出来なかった地域が大変多い。中学1年程度までの勉強は地域で教えたようだが、それ以上となると地域差が大きい。
事業の継続が行われなかった業種では技能の継承が行われずに、人材の隙間となっている。
人材の隙間はほとんどの業種であり、警察・消防・海上保安庁・自衛隊と公務員も当然入っている。
教育問題は人材の隙間をさらに酷くするものであり早急な対策が望まれる。
機能を最低限でも維持していた産業施設以外の施設は多くが手入れされなかったことによる老朽化や劣化による事故や作動不良が起こり、元の状態に戻るのは一部を除き不可能と思われた。
多くの産業では業界を集約して、新たに会社を作るように政府主導で進めるしかない。今の指導力では無理があるが、やらないと日本の生き残りも出来ないだろう。
57日目
優先してもらっていた火薬製造が軌道に乗りつつある。近隣諸国の不安定を考えると弾薬の積み増しは必要だし、狩猟用の弾薬は必須だった。
医療品の製造も徐々に増えてきている。しかし多くの医薬品と衛生用品の生産は化学産業という装置産業であり、まだ設備の安全性と製品の品質を確認している段階だ。この分野は7年分の物資が尽きる前に稼働出来いればいいと思う。
58日目
やはり半導体の再生産は期限を設ける事が出来ないほどに相当な期間で不可能という結論が出た。
他の国も同じだろう。自前で原材料全てを賄えて生産出来る国は無い。アメリカや中国なら揃うと思うが土地自体無くなっているようだし不可能だな。
7年分の物資を大切に使うしかない。
インターネットの復旧は相当な期間不可能になったようだ。
59日目
NTTから「電話網は現状の維持で精一杯。メタル回線の過去並設備は施設にNECや富士通の交換機などと他の設備が無い限り不可能」という報告を出された。
まあそうだろうな。LSIの再生産など夢のまた夢だ。誰かやってくれないかな。
60日目
ベーリング海峡と思わしき場所、ここも地形が変わり暫定名称だと。カナダ軍と接触。友好的に接触した。カナダでもここはベーリング海峡でカナダ側をアラスカと呼んでいると。ベーリング海峡はもう暫定外してもいいよな。
次回更新 12月28日 05:00
JRタンク車は幸いなことに京都府内に有ったということで。




