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知識チートと解析スキルで無人島を『理想の都市』に創り上げる  作者: 佐藤 凛


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15/23

新たな住民

洞窟での一件を終え、ヴェルセリアに戻ったアレンたちが最初に向き合うことになったのは、新たな住民であるガランを筆頭とした護衛隊員たちが暮らすための生活基盤づくりだった。


島の人口が増える以上、住居も食料も圧倒的に不足する。急ぎ環境を整える必要があった。アレンは朝に島へ到着すると同時に素材加工のスキルを発動し、住居に必要な資材を大量に生成した。


ガランたちは手際よくそれを運び、寝床の前に広がる平地へと次々に建てていく。

その間にもアレンは他の隊員を連れて魔窟方面へ向かい、新たな農地を確保するための拡大作業を進めた。

やがて昼前には住宅地の骨組みが整い、日が傾く頃には魔窟周辺に新しい農地の帯が一面に広がっていた。


突然の移住だったにもかかわらず、住居と畑がほぼ一日で完成した光景に、護衛隊員たちは驚嘆と安堵の声を漏らした。

 そのとき――

《レベルアップを報告します、それに伴いステータスポイントの付与とスキル『鑑定』を取得しました》


ステラが不思議そうに首を傾げた。

「どうかしたの?」

アレンは新たに得たスキルの詳細を確認し、獲得済みのスキルと合わせてステラとガラン、ミランへ説明した。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

・集団統率

特定の協力関係にある人物に指定した役割において能力が引き出され作業効率が上昇し、連携が向上します。なお、指定した役割と適性が一致してない場合には効果は発動しません。


・地下変動

周囲の地形を「あり得る範囲」で整形できるスキル。創造や破壊は行なえず、大規模になるほど魔力消費が大きくなります。


・鑑定

相手のステータス表を表示することができる。

2/2

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ミランが驚いた表情で尋ねた

「どうしてアレンそんなにスキル持ってるんすか!?」

「そんなに珍しいことなのか?」

ガランが興味深そうに頷いた。

「それにこの鑑定のスキルは転移者であるアレン殿やステラ殿のように、自分のステータスを直接見られる者はこの世界では非常に稀で普通は鑑定士を通すか、特別な道具を使わなければ確認できず非常に有用なスキルと言えるでしょう。それに……ステータス配分を自ら選べる者など、聞いたことがありません」


つまり、鑑定を含むこれらのスキルはこの世界でも極めて特異で貴重な力だった。

アレンは試しにガランへ向けて鑑定を発動した。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


[名前] ガラン

[年齢] 42

[レベル] 34

[職業] 護衛隊隊長

[スキル] 剣技 統率 瞬歩

[魔力] 18/18

[体力] 34/34

[攻撃力] 25

[防御力] 11

[素早さ] 21

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

続いてミラン。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


[名前] ミラン

[年齢] 26

[レベル] 28

[職業] 護衛隊副隊長

[スキル] 剣技 気配察知

[魔力] 11/11

[体力] 18/18

[攻撃力] 15

[防御力] 11

[素早さ] 16

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「……強いな。想像以上だ」

アレンが思わず息を漏らすと、ガランは照れくさそうに肩をすくめた。

「しかし、交渉力、政治力、洞察力の3つの項目がない?」

アレンは小さな声でつぶやいた。


ステータス確認を終えると、アレンは住宅や農地作成のための素材加工を終えるとミドロア王国への遠征する前に植えておいた作物の収穫に向かった


そこには、植えていたニンジンやサツマイモが驚くほど立派に育っていた。

それに加えて、地上に群生していたキノコも集め住宅のほうに向かった

「うわっ、きれいに育ってる……これ、全部使っていい?」

ステラが目を輝かせる。


アレンが頷くと、ステラはスキル『料理生成』を発動した。

米や具材が光に包まれ、湯気と共に甘く香ばしい匂いが島中に広がっていく。

炊き上がった炊き込みご飯を隊員たちに配ると、疲労の色が一気に消えた。


「な、なんという旨さだ……!」

「サツマイモが甘い……これは王都の料理より上では……?」

「なぁ、これ本当に今日採ったやつなんだよな?」

魔力豊富な土壌で育った食材の味に、驚嘆の声が次々と上がった。


ステラは照れたように笑いながらアレンに小声で囁く。

「やっぱりこの島、特別だよ」

夕食を終えた隊員たちは、それぞれ割り当てられた部屋に向かった。


ヴェルセリア独自素材で造られたベッドに横たわると、次々に驚きの声が上がる。

「柔らかい……のに沈みすぎない?」

「これは……寝落ちするぞ」

その言葉通り、彼らはそのまま深い眠りへと落ちていった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


翌朝。

アレンが外へ出ると、すでにガランやミラン、隊員たちが集まり、今日の作業を待っていた。

「今日は訓練場を作ります。素材は私が用意しますので、組み立ては皆さんにお願いします」


アレンの言葉に隊員たちは背筋を伸ばし、活気に満ちた声が響いた。

素材加工で木材や杭、訓練用の人形を次々と生成し、隊員たちが慣れた動作で組み上げていく。


みるみるうちに立派な訓練場が完成していった。

そして、その訓練が始まったとき――アレンの視界が思わず止まる。

中央で槍を軽やかに扱い、鋭い動きを見せる若い女性隊員。

アレンが鑑定を使うと、そのステータスは他の隊員とは一線を画していた。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


[名前] ケリー

[年齢] 21

[レベル] 16

[職業] 護衛隊隊員

[スキル] 槍技 潜伏 千里眼

[魔力] 4/4

[体力] 12/12

[攻撃力] 13

[防御力] 8

[素早さ] 16

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「……三つスキルを持ってる?」

ガラン、ミランに続き、ケリーもまた三スキル持ちだった。

他の隊員が一つしかスキルを持たない中、彼女の存在は際立っている。

「この人……ただ者じゃないな」

アレンが呟くと、隣でステラも同じように彼女を見つめていた。

「うん……動きが違うよね」


訓練が終わり一息ついていると、アレンから次の予定について伝える

「次は魔窟の下層に向かい、魔鉱の採掘を行う。そこには狂暴な魔物が巣窟していると思われる心してかかるように」

そうして、アレン達は十分な休息を取ったうえで魔窟へと向かったのであった。


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