ベルマ村から
タムリンとマルスの生き方が始まりました。
その壱
この惑星には318もの国と700を超える
種族が混在している、
惑星の赤道を一周すると
約7万7千㌔m 北極と南極を
一周すると、約7万9千㌔m、
かなりの大きさの惑星である
名を「テリオン」惑星テリオンと
呼ばれている、
このテリオンのある太陽系には
恒星が1つあり、惑星が16個ある、
大きな星団である、
そしてテリオンの周りには
衛星が3個、周回している
テリオンは地表の3分の2を海水で
覆われ残りを大陸や島が顔を
覗かせている、
テリオンは自然豊かな
水惑星なのである...
そんなテリオンに「バッド・ランド」
と呼ばれる大陸がある、戦いと暴力が
支配し力に重きを置く、戦闘国家が
割拠する地、
強者に従属するか死ぬかだ...
非常にシンプルで解りやすい
ルールの中にいる...
バッド・ランドには大小合わせて
39もの国がひしめき合っている
その中で大きな力を持ち
領土も広い大国が7国あり、
その中の
3国がバッド・ランドの重大国
{エルシア帝国、ブーマルク共和国、
ミ・ランダルシア王国 } の
三か国なのである...
バッド・ランドの中の国は
例外国が6ヵ国あるのだが、
その他の国はこの三か国の中の
一つのグループに所属している、
力が支配している現状では、
何処かの力あるグループに所属して
おかないと
直ぐに滅ぼされてしまうのだ...
そんな中、
中間国家のムルタイド王国と
ブーマルク共和国との国境付近
「アーメタル砦」にブーマルク共和国
ジャハルダム自治領軍、1500名が
進軍して来たのだ、大部隊である...
「ムルタイド王国」バット・ランドの
北西に位置し、周囲を野山、湖 山岳で
守られている自然の恵みも
豊かな立地で、首都ラーカイムと
商業都市ウォルリッシュの2大都市と
都市の周りに12の村々を抱えている、
中間国家ながらも豊かな国家だ!
その中の一つ、タムリンやマルス達
の村、ベルマ村は首都ラーカイムから
東に110キロ離れている
農業が主産業の村だ!
ブーマルク共和国ジャハルダム
自治領は、ベルマ村から東へ
230キロ離れた所に
ジャハルダム自治領第3都市
「モンベルグ」がある
ブーマルク共和国とムルタイド王国の
国境は、ホイル村から、
東に75キロの所だ、当然、お互い
国境付近には砦を構えている
アーメタル砦には120名程が常時、
駐留していた、今までの
小競り合い程度の戦闘では、
何の問題も無かったのだ、
しかし、戦況は行き成り
あっけなく崩された...
ジャハルダム軍が一気に
10倍の戦力を行使して来たのだ!
幾ら自然の立地に恵まれた
難航不落の砦と言えども
10倍の数の兵力を行使されれば、
それほど時間も掛けずにアーメタル
砦は落とされたのだった...
タムリンとマルスはベルマ村の
自警団に所属している、
今日の役割は、
村から北東方面の道の偵察だ、
村に来る行商人や旅人の警護も
担って居る、だが あくまでメインの
仕事は偵察だ!
いち早く情報をもたらす事だ...
そんな中、村から30キロ程の所で
道の先を見張っていると、
慌てている様な行商人の
馬車が迫って来ていた...
二人は何事かと思い、道の前で
携帯している、剣を振り上げ、
止まれ!止まれ!と合図を送ったのだ...
二人は馬車の両側から、
馬車を操作する
御者に向け言葉を発した...
"タムリン"
「私達はベルマ村の 自警団だが、
どうしたのですか?
そんなに慌てて...」
すると御者が言った...
"御者"
「 へい、この先のホイル村が、
ジャハルダムの軍によって
焼き払われているんです、
あー 恐ろしい...
私達は丁度、出発する所だったので、
慌てて逃げてきているんです、
早くラーカイムへ逃げないと!
あなた達も早くしないと、
ベルマ村にも直ぐにやって来ますぞ!!
どうします? あなた達も
ベルマ村まで乗っていきますか?」
"タムリン"
「それは助かる、是非 乗せてくれ!」
俺達は有難く馬車に乗せてもらった、
「俺達自警団は、馬も無く徒歩での
偵察なので...」
馬車はまた、精一杯の力で走り始めて
50分ほどでベルマ村まで辿り着けた!
かなりの時間短縮だ、本当に
助かった、馬車から降り、俺達二人は
御者 へ 深くお辞儀し
"タムリン マルス" 「ありがとう!!!」
"御者
「いえいえ お兄さん方も早く
首都ラーカイムへ逃げる事を
進めるよ、では
お互いの無事を祈ってるよ!」
馬車は、また走り出して行った、
さて俺達も折角
稼げた時間を無駄には出来ない!
直ぐに、大声で村の皆に
ジャハルダム軍が迫って来ている
事を走りながら叫んだのだ!
"タムリン"
「どうするマルス?」
"マルス"
「タムリン!
メリンダ叔母さんの所へ急ごう!
途中でフローラを拾って行くぞ!」
二人は村の自警団に所属している、
タムリンが16歳マルスも16歳になる、
今年の10月になると
ベルマ村を離れて、
ムルタイド王国兵士
見習いへ志願しに、
首都ラーカイムへ行く
事になっていたのだが!
ダッダッダッダッダッ
タムリンとマルスは走っていた、
少しでも早くと脇道を抜け、
フローラの家へと向かっていた、
フローラの家はこの突き当りの
角を曲がった所にある、もう少しだ!
フローラはタムリンとマルスの
幼馴染で髪はプラチナムブロンドの
とても美しい女の子である
年齢は一つ年下の15才だ
俺達三人は皆、幼い頃に親を
亡くしていたので、良く三人で
一日中つるんでた仲だ!!
"マルス"
「フローラ!!!」
大声を張り上げマルスは叫ぶ!
"フローラ"
「どうしたの? マルス」
窓から顔を出し
マルスの姿を確認したフローラ...
"マルス"
「フローラ、ジャハルダム軍が
迫ってきている、
直ぐに下りて来て!!」
"フローラ"
「分かったわマルス!!」
素早く大事な物だけをカバンに
詰め込みフローラが出て来た...
何も言わず黙っていたタムリンが、
せかす様に 言った..
"タムリン"
「行くぞっ」もう
待ったなし、のんびりしてたら
良くて奴隷、悪ければ死が
迫っているのだから...
俺たち3名は大急ぎで
メリンダ叔母さんの所へ駆けていた、
タムリンとフローラは
共に小さい頃から
メリンダの所で美味しい料理を
ご馳走して貰って居たので
メリンダの事を本当のお姉さん
だと思っている、マルスに
取っては死んだ母親の妹だ!
父と母を早くに亡くした
マルスは13歳まで
メリンダ叔母さんと暮らしていた
小さい頃は一緒に
お風呂に入れて貰ったり、
病気になった時には
一日中付きっ切りで看病
してくれたりと、
母親代わりをしていた
メリンダは姉と母親を足して
割った様な存在だ...
三人がメリンダの家に着くと、
マルスが叫んだ...
"マルス"
( メリンダ叔母さーん!!! )
するとメリンダが
ドアを開け外に出て来た...
"メリンダ"
「どうしたのですマルス、大声を出して、
しかも、こんな時間に三人揃って?」
"マルス"
「ジャハルダム軍が村に迫ってるんだ、
直ぐに フローラと
王国首都ラーカイムに避難して下さい!
ロバを引っ張ってきます! 」
言い残しマルスは裏手にある
ロバ小屋へと走って行った...
その間にタムリンとフローラが
近所の人達へ避難の指示を
出して回る...
メリンダは直ぐに
支度を終えた...
マルスが裏小屋からロバを
二頭引き連れ玄関の前で待っている...
タムリンとフローラも
ロバの所へと戻って来て荷物を
ロバに括りつけている...
最後にメリンダがリックを背負い
玄関の外へと出て来た...
"マルス"
「メリンダ叔母さん、フローラを
頼みます、少し遅れても
必ずラーカイムへ行きますから、
先に行って居場所を作って
おいて下さい!!」
"タムリン"
「フローラ、
メリンダさんを頼んだよ」
フローラはタムリンとマルスに向け
ピースのサインを出して見せた...
"メリンダ"
「マルス タムリン、決して無茶は
しないでね、絶対よ!」
メリンダはマルスの目を見、
次にタムリンの目をじっと見る、
マルスをお願いと
祈る様な感覚をタムリンは感じた...
二人を送り出し、タムリンと
マルスは村の自警団の詰め所へと、
急いで行った...
辿り着いたが、其処には
ドワーフの叔父さん
一人だけしか居なかった!
皆、自分の家族、親戚を先に逃がす為
に労力を使っている様だ、
俺達二人はいち早く
ジャハルダム軍の情報を知る事が
出来た幸運で大事な人を素早く
逃がす事が出来た、
勿論、
無事に首都ラーカイムへと
辿り着けるかどうか何て、
今はまだ分からないのだが...
"タムリン"
「ドワーフの叔父さん、
これからどうしますか?」
タムリンはこのドワーフに
何をすれば良いのかを
聞いてみたのだ!
するとドワーフは言い始めた..
"ドワーフ"
「なんじゃ小僧!
そんな事も解らんのか?!!
もう直ぐ戦闘になるんだぞ!
さっさと準備せんか!!」
ジロっと二人の恰好を見て
ドワーフは言った...
「その腰にぶら下げて居る物は、
ロングソードじゃな、
そっちの若いのはショートソード...
敵の先発は大抵が騎兵じゃ、
よって長槍が有効なんじゃ、
武器庫へ行って長槍を取ってこんか!」
言われて、タムリンとマルスの
二人は慌てて武器が置かれている
倉庫へと入って行った...
村の自警団の武器庫なので、
実際の所は武器庫と言うより物置と
言った所だ、それほど大した武器
は置いていない...
二人は倉庫に入ると、
壁に掛けてある槍を
三本取り出し詰所へ戻って行った...
"ドワーフ"
「戻って来たか!
ああいい忘れていたが、わしの名前は、
『ルゴル・バ・ヒィーシャル』
ルゴルで良いぞ!」
"マルス"
「それで、ルゴルさん、
自警団は全部で53名ですよね、
それだけの人数で村が守れると
思いますか?」
"ルゴル"
「そうじゃな若いの、無理じゃな!!」
どひゃ! タムリンとマルスは
ズッコケてしまった!!
"マルス" 「
「それじゃ どうしたら
良いのですかぁ?」
マルスとタムリンはどうして
良いのか解らず困った顔をしていた。
"ルゴル"
「落ち着け! 敵はアーメタル砦を
落として王国領に侵入して来て
おるのじゃ、アーメタルを
落とすには、少なくとも500名は
必要じゃろう!
もしかしたら1000名
以上かも知れん...」
"タムリン"
「ひぇー!! 500名...
もしかすると1000名って...
たった53名で何が出来るんだ?」
タムリンとマルスは、
ますますどうして良いのか
解らなくなった。
"ルゴル"
「そうじゃな、儂達も、
そろそろ逃げるとしようか!!
この時間に成っても誰も来ないって
事は、皆も逃げた筈じゃ!」
ルゴルは戦うと思い込んで
いた二人に、逃げると言う
選択肢 を与えたのだ、
基本 戦いと言うのは、
戦う前に既に勝負が
付いている事が多く、
今回の場合は既に負けているのである、
今回は確実に「死」が待っていると
誰でも解るじゃろ!!
その選択肢を貰い、表情の
明るく成った二人は
直ぐに行動を開始した...
"マルス"
「ルゴルさん、逃げましょう!! 」
今 台風が近づいて来ていて段々と風が強くなって来ている