98話 管理者
目の部分を緑色に光らせ大剣を構える番人。
「こコから先に行きタケれば、力を示セ」
「まさか話すとはな」
番人はサレサに向かって大剣を振り下ろす。
「はあ!」
それをレンがリナザクラの扇面で受け止める。
すると、番人は大剣と共に吹き飛ばされた。
「ギ、グゴゴ…」
「サレサ、大丈夫?」
「クア」
「今がチャンスだな」
シンはサニアを番人に向けて振り下ろした。
サニアの斬撃が番人に目掛けて飛んでいく。
が、その攻撃を大剣の面を使って防いだ。
「あの剣、相当頑丈だな」
「エネルギー充電開始」
「なんだ…」
番人が不穏な言葉を口にした。
「早く倒した方がいいかも」
「ああ」
「エネルギー、五パーセント」
「クア!!!」
エネルギーを溜め始めた番人にサレサが電撃で攻撃する。
と、それを大剣で防ごうとして構えたが、電気は大剣を貫通して番人へと当たった。
番人は電気によって体から黒い煙を出し、緑色の目を点滅させた。
「異常ヲ確認。分析中」
「思ったより効いてそうだな」
「もしかしたら、電気が弱点なのかも」
「だったら、ここはサレサに頑張ってもらわないとな」
「クア!」
サレサは任せておけと言わんばかりの反応をする。
と、
「分析完了。これヨリ、耐性を向上します」
「なに?!」
「自分の弱点を克服できるの?!」
「クア!!!」
番人の言葉を聞いたサレサが急いで電撃で攻撃する。
すると、番人は成す術なく電撃に当たった。
だが、先ほどよりも効いている感じがしない。
「今のうちにケリをつけよう」
「うん」
「耐性向上中。エネルギー、四十パーセント」
「クア」
そこから三人の猛攻撃が始まった。
まずは、サレサが電撃で番人を攻撃。
守る術がない番人はこれを食らう。
体からは黒い煙を出し、動きを鈍らせる。
そこにシンがサニアを振り下ろし斬撃を発生させた。
番人はサレサの電気によって動きが鈍くなっていた為、その攻撃を食らった。
すると、番人の左腕が床へと重そうな音を立てて落ちた。
が、それで終わらずシンはイニルで更に追撃した。
イニルの斬撃は番人へと向かっていく。
しかし、今度は右手の大剣を使ってその攻撃を防いだ。
「耐性を獲得しました。エネルギー、六十八パーセント」
「クソ…間に合わなかったか…」
「サレサの攻撃はもう効かないかも」
「そうだな…」
「クア…」
「エネルギー、七十パーセント。こレヨり、リミッターを解除しまス」
そう言うと、番人は体から白い煙を出した。
「注意しろ、何してくるか分からないぞ」
「うん」
「クア」
警戒する三人。
すると、番人はシンに向かって物凄い速さで接近した。
「速い!銃弾かよ!?」
シンはサニアとイニルを構える。
そこに番人は大剣を振り下ろした。
お互いの武器が打つかった瞬間、火花が散った。
「まずい…!?」
シンは力に負け、後ろの階段の下の方まで吹き飛ばされた。
「シン!!!」
レンがシンに声を掛ける。
が、シンは飛ばされた勢いそのままに階段の下の方へと落ちていった。
「エネルギー、八十五パーセント」
番人がそう言うと、今度はレンに向かって猛突進し、大剣を薙ぎ払ってきた。
「くっ…?!」
その攻撃をリナザクラの扇面で受け止める。
レンは後ろへ体を飛ばされそうになりながらもリナザクラの能力を発動させることに成功した。
番人の持っていた大剣にヒビが入り、次の瞬間、目の前で砕け散った。
「武器を破損。エネルギー九十七パーセント。これより、波動砲の準備に入リマス」
と、それから番人はレン達から距離をとった。
すると、少し前屈みになる。
「なんか、まずいかも」
「クア!」
それを見たサレサが電撃で番人へ攻撃する。
が、電気への耐性を得た為か番人は何事もないように動かない。
すると、番人の目の前に青白い光の粒が集まっていく。
「!?サレサ、私の後ろへ!」
「クア!」
レンがリナザクラを構え、サレサがレンの後ろへ移動する。
と、その間にどんどん集まっている青白い粒が大きな玉ぐらいになった瞬間、
「準備完了。波動砲発射!」
番人からレンに向かって青白い光のビームが放たれた。
「?!」
レンは自分に向けられた波動砲をリナザクラを構えながら目にする。
レンはその大きさから死を覚悟した。
が、
「間に合え!!!」
その瞬間、シンの声がした。
と、同時にリナザクラに波動砲が当たった。
「うくっ…!?」
レンは波動砲のあまりの威力に吹き飛ばされそうになる。
が、それは最初の一瞬だけで終わった。
シンがイニルの能力を使って番人へ攻撃し、それによって波動砲の軌道が変わったのだ。
そして、それからリナザクラの扇面が光り、波動砲が反射して番人に風穴を開けた。
「ギゴゴゴ…修復…不可能…機能ヲ停止シマス…ス…ス……」
番人から緑色の目が消えた。
「大丈夫だったか!二人とも!」
シンが慌てて二人の方へ駆け寄る。
と、その時、サレサが人の姿へと戻った。
「レンお姉ちゃん、大丈夫だった?!凄い威力だったけど…」
サレサがレンへ話し掛ける。
すると、その時、レンは力が抜けたのかその場に座り込んでしまった。
「はあ……もう駄目かと思った…」
「二人ともケガは?」
「私は大丈夫だよ」
「そうか。レンは?」
「私もなんとか大丈夫。正直、もう駄目かと思ったよ」
「……縁起でもないこと言うなよ。ほら」
そう言うと、シンは手を差し伸べる。
「ありがとう」
レンはシンの手を取って立ち上がるとお礼を言う。
「あの機械みたいなやつ、凄かったね」
サレサが周りを見ながら言う。
周りは番人の波動砲によって黒く焦げ、酷い有様になっていた。
が、ダンジョンだからか壁に穴が空いたりすることはなかった。
「あんなの喰らったら一溜まりもないな」
「とりあえず、これでダンジョンは終わりかな…」
レンが疲れきった感じで言う。
「ああ。多分、あの扉を開けたらな」
「行こうか」
「もういいのか?」
「うん」
「そうか」
「行こう!行こう!」
それから三人は鉄製のドアの前まで移動した。
「開けるぞ」
「うん」
シンがドアを力強く押した。
すると、ゆっくり扉が開いた。
が、中は暗くてよく見えなかった。
「…中に入るぞ」
シンがそう言うと、レンとサレサが首をコクリと縦に振った。
「ここは一体…」
シンが周りを見ながらそう言うと、光が一気に付いた。
すると、部屋の中心に誰がかいるのが分かった。
「…っ!?誰だ!?」
シンがそう言うと、その人物がシンの方へ顔を上げた。
「私はこの神器を管理するシエスタと申します」
そこには銀髪の少女がいた。
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週1〜3話投稿予定。




