94話 七つ目のダンジョン
前に書いていたものです。
三人は奥の方まで一直線に続く廊下を進んでいくと、左側の壁に時々、木製で出来た扉があった。
「この扉一つ一つになにかしらの罠とかあるのかな?」
「どうだろうな?試しに開けてみるか?」
「いや、自分たちから態態開ける必要はないでしょ!?」
「お、おう」
シンが言った事にレンは眉を寄せながら、怒った口調で言った。シンはその様子を見て驚いていた。
それからも三人は廊下の奥へと進んでいくと突き当たりに差しかかった。左の道も右の道も造りが一緒だった為、三人は立ち止まった。
「突き当たりか……」
「どっちに行く?」
「う〜ん」
「クア!」
どっちの道を行くか二人が迷っていると、サレサが左の道の方に首を振ってそっちの道に行く様に誘導している様だった。
「なんか理由でもあるのか?」
シンがサレサにそう聞くと、サレサは首を横に振って否定していた。
「ふ〜ん。まあ、左の道を行ってみるか」
「うん。」
サレサにシンが理由を聞くと、特に理由は無いという事が分かってサレサの野生の勘なのだろうかと思った。
それから三人は左の道を進んだ。造りは今までと同じで長い廊下が向こうの方まで続き、左の壁に窓があり、そこから光が射し込み、右の壁には木製で作られた扉のある部屋がいくつもあった。
三人がある程度進んでいると、二階へと続く木製で出来た螺旋階段があるちょっとした空間まで来た。
「階段か」
「そういえば、この城って何階まであるんだろう?」
「さあ〜?どうだろうな?外からこの城を見た感じ結構ありそうだけどな」
「クア!」
二人がそんな事を話しているとサレサが螺旋階段の中間辺りで二人に向かって急かすかの様な口調で言ってきた。
「今行くから待ってて」
「クア!」
それから二人はサレサの後を追う様に螺旋階段を上がっていった。
二人が螺旋階段を上り終えると、そこには木製で出来た扉がある部屋が等間隔に並んでいて、廊下は右奥にずっと続いており、左は行き止まりだった。二人が二階の様子を見ていると、サレサが一つの扉の前にいた。
「何で扉の前に居るんだ?」
「クア!」
シンがサレサに聞くと、サレサは体から電気を少し出して何かを伝えようとしていた。
「この先に魔物でも居るの?」
「クア」
レンがそう聞くと、サレサが首を縦に振った。
「よくそんなの分かるな」
「クア!」
シンがサレサに感心していると、サレサが嬉しそうな顔をしていた。
「今までの経験上、魔物を倒していくと先に進む事が出来たけど、このダンジョンはどうなんだろう?」
「ん〜、ダンジョンとはいってもある程度規則性はある様な気はするから、多分このダンジョンもそうなんじゃないか?」
「う〜ん……」
レンは眉を顰め、両腕を体の前で組みながらどうするか悩んでいた。
「私が扉を開けるから、シンとサレサは私の後ろについて来て。シンは戦えないから私とサレサで何とかしてみる」
「分かった。二人とも頼む。俺は状況把握しつつ、何か分かったら直ぐに伝える」
「うん」
「クア」
シンの言った事に二人が首を縦に振ると、レンが先頭に立ちリナザクラを持ってドアノブに手を掛けた。
「開けるよ!」
「ああ」
「クア」
レンはそう言って、ドアを開いた。
すると、ドアの先には一つの小さな部屋では無く、床に赤い絨毯を敷いた、大ホールぐらいの物が何一つ無い部屋だった。しかし、そこの部屋の真ん中に人ぐらいの大きさで顔が無く、耳がコウモリの様な形をした猿に似た見た目をした魔物がいた。その魔物の全身は、まるで返り血を浴び様なぐらい赤く、手と足の爪が鋭く尖った鶴嘴の様な見た目をしていた。
「あれが魔物?」
「クア!」
レンが思った事を言うと、サレサは首を縦に振った。
「……行くよ」
レンがリナザクラを構えてそう言うと、シンとサレサはコクリと頷いた。
それから、三人はレンを先頭に部屋の中へと入った。すると、全員が部屋の中に入った瞬間、魔物が耳をピクつかせた。その魔物の動きに三人が警戒しながら見ていると、魔物は一瞬にして視界から消えた。
「どこに行った?!」
全員が見ていた筈の魔物の姿が一瞬にして消えた事に三人が全員驚いていた。それから三人が周りを見渡してみるが、魔物の姿は無かった。だが、シンがふと後ろを振り向いた瞬間、その魔物はシンの後ろでただジッとその場に留まっていた。
次の話から書いていたデータが消えてしまったので数年越しに書いています。
読み直しもしたので辻褄が合わないみたい部分は少ないと思いますが、ミスがあってもできるだけ温かい目で見てもらえると助かります。




