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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第一章 捜索編
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83話 剣と槍の正体

 空中に浮いている剣はシンが困惑しているのも御構い無しに攻撃をしてきた。剣はシンに向かって振り下ろすと、シンはその攻撃を右手に持っていたサニアで受け止めた。すると、剣は空中に浮いているだけにも関わらず、力強くシンを徐々に徐々に後ろに後退させた。


「ただの剣の筈なのに何でこんなに力があるんだよ!?」


 シンは剣に押されながらそう言った。すると、今度は槍がシンの隙を見計らったかのようにシンを目掛けて飛んできた。それを見たシンは左手に持っていたイニルで槍の攻撃を受け流した。そして、その後、シンは剣をサニアとイニルを使って後方に弾いた。


「これじゃあ、キリが無いな……」


 シンはそう言うと、サニアを剣に向かって薙ぎ払った。サニアの斬撃が剣に向かって飛んでいくと、斬撃は剣に当たり、この空間が狭い所為、その後ろの壁にあった松明にまで斬撃が飛んでいき、松明の火が消えた。


「効果は無しか……」


 シンは剣を壊せないかと期待したが、そう簡単には行かず、空中にはほぼ無傷の剣が浮いていた。


「ん?何だあれ?」


 シンはよく見ると、剣の持ち手の部分に今までは見えていなかった薄っすらと白い透明な何かが見えた。すると、剣はシンに向かってまた攻撃を仕掛けてきた。剣はシンに向かって振り下ろすと、それを左手に持っていたイニルで受け止めた。そして、その時、シンは剣をよく見ると、さっき持ち手の部分に見えていた白い透明な何かは無かった。


「気のせいだったのか?」


 シンはイニルで剣の攻撃を受け止めながらそう言った。すると、さっきのサニアの攻撃で消えた松明の火がボッという音を立てて火が点き、松明の辺りを明るくした。


(そういえば、俺がサニアで攻撃した時、松明の火が消えて周りは少し薄暗くなっていた。それに、この部屋には松明がズラッと並んでいる。それに加えて、消えたはずの松明が一人でに火が灯った。)


「もしかしたら!」


 シンはそう言うと、剣を弾き、サニアで松明に向かって薙ぎ払った。サニアの斬撃は松明に当たり、松明によって明るさを保っていた部分が暗くなった。すると、そこには白のカーテンのような外見に黄色の丸い目があるだけのオバケを連想させる魔物がいた。暗い部分ではよりはっきりとその姿を見る事ができ、腕が無く、剣と槍を手だけで持っているような状態でその場に留まっていた。


「こいつが剣と槍の正体か!」


 シンは空中に浮いていた剣と槍の謎を知って驚いていた。すると、正体を見破られたオバケの魔物がシンから身を隠すようにまだ火の点いている松明のほうへ逃げようとした。


「そうはさせるか!」


 魔物の動きを見たシンがそう言ってサニアを薙ぎ払って松明の火を消した。サニアの斬撃によって松明の火が消えると、魔物の白のカーテンのような体が更にはっきりと分かるぐらい見えた。


「これで逃げれないだろう。」


 シンはしてやったぜ顔をしながら言うと、魔物は逃げられないと腹を括ったのかシンに向かって剣と槍を構えた。そして、魔物は剣をシンに向けて振り下ろした。シンはそれをサニアを薙ぎ払い、斬撃で攻撃すると、魔物の剣を持っていた手が切れて剣を落とした。


「なるほど、見える状態で攻撃すると、実体を捉えて攻撃を当てる事が出来るのか。」


 シンが魔物の能力を考えていると、魔物が槍をシンに向けて突き刺した。それをシンはさっきと同じ要領でサニアを薙ぎ払って攻撃すると、槍を持っていた手が切れて剣と同様、槍を床に落とした。


「これで終わりだ。」


 シンはそう言ってサニアを振り下ろした。

 すると、サニアの斬撃は魔物の白のカーテンのような体を切り、縦に真っ二つにすると、左右に揺ら揺らと揺れながら床に落ちた。魔物の様子を見ると、ただのカーテンのようになっていて、まるで元からそこに落ちていたかのようになっていた。


「これで先に進めるな。」


 そう言うと、サニアの斬撃で消えていた松明に火が点き、辺りを元の明るさに戻した。すると、魔物の姿は見えなくなった。それからシンは先に進み、ドアの前まで行った。


「流石に疲れていたな……。いつまでこんな事を続けなきゃならないんだ……」


 シンはそう言いながらドアにあった窪みに手を嵌めると、今までと同様、青い光がシンの触れている部分からドア全体へと広がっていき、次の瞬間、シンを青い光が飲み込んだ。


次回、盾の魔物


見てくれてありがとうございます。

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