67話 青髮の女の子
「お久しぶりですね。」
「ああ。」
台座の後ろが光ると、フロリアがいつもの調子で挨拶をしてきたのでシンは簡単に返事を返した。
「あら?」
「どうかしたか?」
「いえ、懐かしい顔が居ると思いまして。」
「何の事だ?」
「いえいえ。何でもないです。」
フロリアが何かに気づいた様な反応をしていたのでシンが気になって聞くと、フロリアは返事を渋った。
「実はフロリアに聞きたいことがあるの。」
「何でしょう?この間話していたグラートなる者の件ですか?」
レンがフロリアにそう言うと、フロリアは前回会った時に話したグラートの事を話しに出した。
「いいえ。グラートとはリネオスで無事に会えたから大丈夫です。」
「そうでしたか。それは良かったではありませんか。では、聞きたい事とは何でしょうか?」
レンの話を聞いたフロリアが本当にそう思っているのか分からない返事をして聞いてきた。
「むぅ……今私たちはオルターベルンという町にいたという青髮の女の子を探しているんです。それで、目撃者の話によるとその女の子はこのダンジョンの方角に向かってオルターベルンから出たと言っていたんですけど、何かその青髮の女の子について何か知っている事はありませんか?」
レンはフロリアのそっけない返事に目を細めて不満そうにしていたが、いつもの調子に戻り、フロリアに聞きたかった謎の青髮の女の子の事について聞いた。
「青髮の女の子ですか?確か……ふふふ……そういう事ですか……」
「ちょっと!真剣に聞いてるんんですけど!?」
レンの話しを聞いたフロリアが何かを思い出していた様だった。フロリアが少し考えていると、何かを思い出したのか、嘲笑にも似た笑い方をすると自分だけ解決して納得している様だった。そんなフロリアの反応にレンは少し怒った口調で言った。
「ごめんなさい。何というか、あなた達はついているのかいないのか、どっちなんでしょうね?」
「どういう意味だ?」
フロリアの言葉を聞いたシンが疑問に思って聞いた。
「青髮の女の子ですよね?あなた達の話を聞いただけでは同じ人物とは限りませんが、場所的に同一人物でしょうね。」
「何か知っているんですね?」
フロリアが何か意味深な言い方をすると、それを聞いたレンが真剣な表情でフロリアに聞いた。
「ええ。何も言わなかったのね。でも、あなた達も知っているはずですよ?」
「ん?」
フロリアは自己解決すると、二人に対してそんな事を言ってきた。二人はそんなフロリアに不思議そうな表情を浮かべていた。
「青髮の女の子とは恐らく、あなたの肩に乗っているその魔物の事だと思いますよ。」
「あなたの肩って……この子の事ですか!?」
「クア。」
「どういう事だ!?」
フロリアの話を聞いた二人は驚きを隠せずにいた。
「もう数十年も前になりますかね。私はいつもの様にダンジョンを攻略した者の元に現れた時のことです。そこにはあなた達と同じぐらいの歳の女の子と魔物が一緒に居たのです。それを見た私が珍しいと思っていると、その魔物は姿を変えて人間の姿へと変化したのです。そして、その時の魔物こそ、あなたの肩に乗っているその魔物です。」
「この子が?」
「クア。」
フロリアの話を聞いたレンが魔物の方を見て不思議そうにしていた。すると、魔物はレンの肩から下りた。そして、次の瞬間、魔物の首元に付けていたネックレスの紫色のハートのアクセサリーが紫色に光り出すと、辺りはその光りに染まった。
「何だ!?」
シンもレンも突然の紫色の光りに両手で目を隠した。そして、光が収まり、二人が目を開けると、さっきまで魔物のいた場所に髪色が空の様な明るい青色で毛先がパーマにかかった様にふわっとしている髪の毛が胸ぐらいの位置まであるロングヘアーの女の子が立っていた。身長は百五十センチぐらいで、身長の割に大きな胸をしている為か、レンに引けをとらないぐらいスタイルの良い体をしていた。瞳は髪色よりも濃い青をしていて、丸みを帯びた優しそうな目をしている。服装は白のキャミソールワンピースを着ていて、首元からは魔物の姿の時にも付けていた紫色のハートのアクセサリーの付いたネックレスを付けていた。
「もぉ〜、せっかく変身して驚かせようと思ったのに〜、フロリアひど〜い!」
「これは一体、どうなっているんだ……?」
「……分かんない…」
子供の様な無邪気な声で話す女の子の様子を見て二人は戸惑っていた。
「私は聞かれた事に応えただけです。」
「もぉ〜〜」
フロリアの話しを聞いた女の子が頰をぷくっと膨らませて不服そうに言った。
「まっ、もう良いけどね。私はレイリライトクール・ウィーズル・サレサって言うの!よろしくお願いします!」
「は、はいっ!よろしくお願いします。」
「お、おう。」
サレサと名乗る女の子が丁寧に元気よく挨拶すると、それを聞いた二人は面を食らっていた。
「ところで二人のお名前は?」
「俺はシンだ。」
「私はレンよ。よろしくね。」
「シンお兄ちゃんに、レンお姉ちゃんね?よろしく!」
サレサの質問に二人が答えると、サレサは名前を聞いて満足そうな笑顔で言った。
次回、ニールの行方とオリフレットシーフの能力
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