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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第一章 捜索編
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59話 オルターベルンに向けて

 次の日の朝。朝食を済ませた後、旅の準備をしていた。すると、二人の部屋のドアがノックされた。


「どうぞ。」


 レンがそう言うと、ドアが開いた。ドアが開くとそこに居たのはエルフィンだった。


「すまんな。少し話しておきたい事があるんだ。」


「なんだ?」


 エルフィンの言葉にシンが眉を上げて聞いた。


「実はなここ最近、世界各地でよく無い出来事が多く起きている。二人も知っているかもしれないが七つの罪人と呼ばれている者達が関係している様だ。」


「七つの罪人か……」


 エルフィンの話を聞いたシンはサントリアで遭った七つの罪人の一人、サーシャ・レイオーネの事を思い出していた。


「これから旅に出る二人にはそれなりに危険が伴う事だろう。一応、そういう事が世界各地で起きていると言う事を頭に入れといてくれ。」


「ああ。」


「ありがとうございます。」


「いや、特にお礼を言われる様な事はしていない。それに、母上もライラも二人には仲良くしてもらっている様だしな。」


「いえいえ、こちらこそ仲良くしてもらって楽しかったです。」


 お礼を言ってきたエルフィンにレンは微笑んで言った。


「シン。」


「ん?」


 エルフィンに名前を呼ばれたシンは不思議そうにしていた。


「これから兄の事で大変な事が沢山あるだろう。何かあったら俺たちを頼れ。出来るだけ協力はするつもりだ。」


「ああ、ありがとう。」


 そう言ってくれたエルフィンにシンは礼を言った。


「城の前で馬車が止まっているはずだ。準備が出来たら行ってくれ。俺は見送りは出来ないが健闘を祈る。」


「ああ。」


「ありがとうございます。」


 二人がエルフィンに礼を言うと、エルフィンは頷いて、部屋を出て行った。


「じゃあ、王様達にも挨拶してから行きましょう。」


「そうだな。」


 二人はそう言うと準備を済ませ、荷物を持って部屋を後にした。それから歩いて王の間に行くと、王様がイスに座り兵士と話をしているところだった。


「では、頼んだぞ。」


「は!」


 話を終えたのか兵士が返事をした後、階段の方に歩いて行った。


「おお、そなた達、準備が出来たか。」


「はい、挨拶をしてから出発しようと思いまして。」


「うむ、左様か。シンにレンよ、そなた達には色々と手数をかけるな。」


「いや、今回は俺の家族の問題だ。兄さんを止める事が俺の責任だと思ってる。」


 王様の言った事にシンが深刻そうな顔をして言った。


「まあ、そう自分を責めるな。そなたの所為ではない。」


「……」


 王様がシンにそう言ったが、シンは相変わらず深刻そうな顔をしていた。


「シンの所為じゃないわよ。これ以上、シンのお兄さんが罪を重ねないようにする為に早く見つけ出さないとね。」


「……ああ、そうだな。」


 レンの言葉にシンは少し明るい顔をして言った。


「では、シンにレンよ。後の事は任せたぞ。」


「はい。」


「ライラとサリアが二人を見送ると言って少し前に馬車のところへ向かったはずだ。」


「サリア?」


 シンは王様が言ったサリアと言う名前に疑問を持ち聞いた。


「そういえば言ってなかったな、私はリネオス・エルフォード。サリアは私の妻の名だ。」


「王妃様の名前だったんですか。」


 王様の言ったことにレンが驚いて言った。


「なんだ、仲良かったのに知らなかったのか?」


「うん、名前で呼ぶのはちょっと抵抗あったから聞けずにいたの。」


「サリアなら喜ぶと思うがな。それでは、暫しの別れだ。気をつけてな。」


「はい。」


 二人はこうして王様との話を済ませて城を出ると、馬車が用意されている城の門の前まで行った。すると、城の門の前に数十という数の馬車が待機しており、兵士が数人ずつ分かれて乗っているようだった。そして、城の門の前にはライラとサリアが立ってシンとレンの事を待っているのが見えた。


「シン様にレンちゃん、今回の旅は大変だとは思いますが、気をつけて行って下さいね。」


「はい。ありがとうございます。」


 二人がライラとサリアに近づくと、サリアがそう言ってきたのでレンが笑顔で礼を言った。


「シン様、レン、また来て下さいね。」


「ああ、また来るよ。」


 ライラが笑顔でそう言うと、シンも微笑んで言った。


「あの、王妃様。王様から聞いたんですけど、サリアという名前なんですか?」


「ええ、そういえば言ってなかったわね。ごめんなさい。」


「いえ。それでお願いがあるんですけど……」


「どうかしたの?」


 レンが言いづらそうにしていると、サリアは不思議そうな顔をして言った。


「あの、サリアさんって呼んでも良いですか?」


 レンが心配そうな顔をして言った。


「ええ、勿論です。」


「本当ですか!?」


 サリアが笑顔で答えると、レンは頰を赤らめて言った。


「ええ、レンちゃんは短い間だけど、私の娘のように思っています。何かあったら気軽に話して下さいね。」


「はい。」


 サリアが笑顔で言うと、レンも笑顔で返事をした。すると、話していた四人の元に兵士が一人近づいてきた。


「お話中のところ申し訳ございませんが、シン様、レン様、もう出発しますので、準備をお願いします。」


「分かった。」


「それでは、二人とも気をつけて下さいね。」


「また会いましょう。」


「ああ、またな。」


「ありがとうございます。それじゃあ、ライラもサリアさんも体に気をつけて下さいね。」


「ありがとうございます。」


「はい。」


 挨拶を終えると、二人は馬車に乗り込んだ。


「それではこれより近辺の調査を始める。それぞれの場所に出発せよ!」


 兵士の一人そう言うと、馬車が一斉に動き出した。こうして、二人はリネオスを後にして、オルターベルンに向かった。


次回、花の街、オルターベルン


見てくれてありがとうございます。

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