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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第一章 捜索編
52/185

52話 恩人の幼馴染

 二人は家の中に入ると、正面にはカウンターがあり、その奥には家の廊下に繋がっている出入口があった。店主は四十歳ぐらいの顎髭の生やした男でカウンターに立っていた。中を見渡すと、カウンターに向かって左の方にはテーブルとイスが置かれていて、如何にもお店という感じがしていた。


「いらっしゃい。」


「あの〜、リネオスまでの馬車があるか聞きたいんですけど、ありますか?」


「リネオスか、ちょっと待ってな。」


 レンが店主に尋ねると、カウンターに置いてあった名簿のような物を見て確認していた。


「明日の朝ならあるけど、どうする?」


「明日か……まあ、良いんじゃないか?」


「そうだね、じゃあそれでお願いします。」


 店主からそう言われた二人は顔を合わせて、明日にこの村を出るという馬車に乗る事を決めた。


「じゃあ、明日になったらまた来てくれ。」


 店主がそう言うと、カウンターの奥から七歳ぐらいの黒髮でショートヘアーの女の子が出てきた。


「お客さん?」


「ああ、リアナか。」


 子供に気づいた店主がそう言った。


「こんにちは〜」


「こんにちは。」


 リアナと呼ばれていた女の子に挨拶をされた二人は挨拶を返した。


「二人は何処まで行くの?」


「リネオスまでだ。」


「リネオス!?」


 リアナの質問にシンが答えると、それを聞いたリアナが驚いた顔をして言った。


「そ、そうだけど……」


 リアナの驚いた様子にシンは不思議に思いながら言った。


「じゃあ、二人もグラートお兄ちゃんと一緒だね。」


「グラートを知ってるの?」


 リアナの話を聞いたレンが質問をした。


「うん。この村が山賊に襲われた時に、私が助けを呼びに村を出て森を走っていたら、たまたまグラートお兄ちゃんと会って、事情を話したら案内してくれって言われたの。それから、村まで案内したらグラートお兄ちゃんが山賊を倒してくれたんだ。」


「そうだったんだ。私はグラートと幼馴染なの。それで今はグラートに会うために旅をしてるんだ。」


 リアナからグラートの事を聞いたレンがそんな事を話した。


「へ〜そうだったんだ!」


 レンの話を聞いたリアナが驚いた顔をしながら言った。


「なるほど、それでリネオスまでの馬車を聞いたのか。」


「ええ。」


 レンの話を聞いた店主が納得したように言った。


「君たち泊まるところはあるのかい?」


「いいえ、無いですけど……」


「じゃあ、うちに泊まっていくかい?」


「良いんですか?」


 店主の提案にレンが眉を八の字にして言った。


「うちは全然大丈夫だよ。寧ろ、恩人の友人を泊まらせて貰えるなんて無いからね。」


「二人とも泊まっていってよ!」


「悪いな。」


「じゃあ、お言葉に甘えて、お邪魔します。」


 こうして、二人は店主の家に泊まる事になった。二人はそれから中に入り、リアナに二人が寝る部屋まで案内してもらった。部屋にはベッドが二つと、テーブルとイスがある寝室だった。


「二人はここを使ってね。」


「ありがとう。」


 リアナが笑顔で言ったのでレンも笑顔で返した。それから、二人は部屋に荷物を置くと、リアナに案内されてリビングに移動した。リビングはテーブルとイス、その少し離れた所に青のソファーが置かれていた。二人はイスに座ると、その向かえにリアナが座った。すると、リビングの奥の方からリアナによく似た黒髮のショートヘアーの女性がお茶の入ったコップをお盆に乗せて持ってきた。


「こんにちは。私はリアナの母のモナと言います。大したおもてなしが出来なくてごめんなさいね。」


「いえいえ、そんな事ないです。泊まらせて頂いてありがとうございます。」


 モナがそう言うと、レンは泊まらせてくれた事にお礼を言った。


「ゆっくりして下さいね。」


「はい、ありがとうございます。」


 二人はそれからリアナとモナとお茶を飲みながら雑談をした。少しして、シンとレンはリビングでリアナとモナと一緒に雑談をしていると、店主がリビングに入ってきた。


「そういえば、自己紹介がまだだったね、私はリアナの父でタークと言う。よろしくね。」


「はい、こちらこそ。私はレンです。」


「俺はシンだ、よろしく。」


 タークが簡単な挨拶をすると、二人もそれに挨拶を返した。


「二人も知っているとは思うけど、ここ最近、山賊に村が襲われてね、お客もなかなか来なくて暇してるんだ。」


「こればっかりはどうしようも出来ないですからね。」


 タークがそう言うと、モナが困った顔をしてタークに言った。


「そうだったんですか……」


 二人の会話を聞いたレンが同情してそう言った。


「でも、これからきっと元通りになるよ!」


「そうだな。」


 リアナはみんなの暗い雰囲気をなんとなく感じ取ったのか、元気に言うと雰囲気が明るくなった。タークはそんなリアナの頭を撫でて微笑んだ。タークに頭を撫でられたリアナも微笑んでいた。そんな親子の様子を見ていたシンとレン、モナも自然と笑みが溢れた。


次回、シンが旅する理由


見てくれてありがとうございます。

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