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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第一章 捜索編
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37話 レイナの考え

 二階に上がると一直線の廊下にドアが三つあった。廊下の奥に行くまでの右手にドアが二つあり、奥の突き当たりに一つドアがある。シンとレイナはレンが酔ってしまったので、レンの寝る部屋である廊下の一番手前にあるレイナの部屋の前まで連れてきた。シンは村長夫婦と会話をしていた時に家の中の事について聞いていたのでレイナの部屋が一番手前の部屋だという事を知っていた。因みに、シンの寝る部屋はレンの部屋でレイナの部屋の隣だった。突き当たりのドアはというと、中はトイレになっているらしい。


「おいおい、レン。大丈夫か〜?」


「ありがろ〜、らいじょうぶ。」


 シンが呆れた顔をしながらも心配してレンに話しかけると、レンは大丈夫じゃない口調で返事をしてきた。


「早くお姉ちゃんをベッドに寝かせてあげないと。」


 レイナは困った顔をしながらそう言うと、レイナの部屋のドアを開けた。部屋の中は正面に窓があり、月明かりが部屋に射し込んでいた。ベッドは部屋の左奥にあるが、レイナとレンが一緒に寝るらしいので、それにしては少し小さい気がするぐらいの大きさだった。真ん中には木製でできたローテーブルが置かれており、下には桃色のカーペットが敷かれていた。部屋の右奥は木製のクローゼットが置かれており、他には何も無く、女の子の部屋にしては意外とシンプルな部屋をしていた。


「なんか色々無くなってる気がするんだけど……まあ、いっか……」


 中に入ると、レイナがそんな事を言ったので、恐らく、いくつか捨てられたので色々無くなっていて、部屋がシンプルになっているようだった。レンをベッドの所まで連れて行き、レンを寝かせた。すると、レンはスヤスヤと眠りに就いた。


「はぁ〜、ゴメンね。うちのお姉ちゃんが……」


「全然、大丈夫だよ。」


 レイナがレンをここまで連れてきた疲れなのか、レンに呆れてなのか分からない溜め息をついて申し訳なさそうに謝ってきたので、シンは気にしてない事を伝えた。


「ありがとう。お礼と言っちゃなんだけど、お姉ちゃんの部屋の事少し教えるよ。」


「ああ。ありがと。」


 レイナがレンの部屋の事を教えてくれるらしいので、シンは有り難く説明してもらう事にした。二人はレイナの部屋を出て、隣のレンの部屋に入った。レンの部屋も作りは同じようで、正面に窓があり、月明かりが射し込んでいた。ベッドは部屋の右奥にあり、左奥には白の木製で出来た机と椅子が置かれていた。机の横には隙間が無く本が並べられている本棚があり、更にその横には白のクローゼットがあった。


「部屋の明かりは入り口のボタンを押せば明るくなるから。とりあえず、なんか分からない事があったら言ってちょうだい。」


「ああ、ありがとう。」


 親切にしてくれたレイナにシンはお礼を言った。すると、レイナが何も言わずシンに近づいてきた。シンは何かまだ伝えたい事でもあるのかと不思議に思っていると、レイナはシンの腕に胸を押し当て、抱きついてきた。


「……ッ!!??」


 突然の事にシンは頰を赤らめて、驚きを隠せない表情をしていた。


「ねえ、シンさん。今だったら誰も来ないから邪魔されないよ?」


「な……ッ!?」


 すると、レイナは更に胸をシンに押し当ててきながらそう言った。シンはレイナが何を言っているのか何となくだが分かったが、シンは今のこの状況を早く何とかしないといけないという考えで一杯だった。

 だが、レイナはその状態を止めずに背伸びをして、顔をシンの耳元にまで近づけてきた。すると、今まで月明かりが射し込んでいて明るかった部屋が暗くなった。


「私といい事しませんか?」


 レイナは背伸びをして、シンの耳元で吐息交じりの小さな声でそう言ってきた。シンはただでさえ逃げ出したい状況だったが、更にレイナがそう言ってきて、益々状況は悪化してきた。シンは本格的に如何にかしてこの状況を逃げ出す策を考える。だが、この状況の所為かまともに考えられなかった。すると、背伸びをしていたレイナが元に戻り、シンの顔を見た。それと同時に月明かりが射し込んで、レイナの顔を明るく映した。すると、レイナは頰を赤らめているが、その瞳は何処か真剣な眼差しをしているようにシンには思えた。シンは冷静に考えて、レイナの顔を見た。


「そういう事はもっと大事な人とだけするんだ。いいな?」


 シンにはこれが、今考えられる最善の考えだった。すると、レイナは目を閉じて、そっとシンから体を離した。


「冗談です。あなたがどんな人なのか知りたかったの。試すような真似をしてごめんなさい。」


 レイナはそう言って謝ると、ドアを開けて部屋から出ていった。シンは冗談だったと言われて安心したが、もし自分が止めなかったらどうするつもりだったんだろうと思った。


「はぁ〜……疲れた〜……」


 シンは咄嗟の出来事に緊張が解けて、溜め息をした。今日一日で色々な事があった。シンは疲れからかベッドに横になると、直ぐに眠りについた。


次回、レンの幼馴染


見てくれてありがとうございます。

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