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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第一章 捜索編
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22話 レジアル到着

 ニーテル村の件から数日経った頃、二人は森を抜けて、レジアルの町まで後少しというところまで来ていた。ニーテル村の事は、後から来た兵士達に説明してその後の事は任せた。それからはというと、レンは気を落としていたが徐々に元の調子を取り戻して、今はもういつものレンに戻っていた。


「もう少しでレジアルです。着いたらまず、エルナ方面に行く船があるかを聞いてみましょう。どうするかはそれを聞いてからですね。」


「了解だ。」


 シンがレンからこれからの予定を聞いてから少しして、太陽の光を反射して青く輝く海に、遠くからでも船が見えるレジアルの町並みが見えてきた。


「あれが港町、レジアルか。それに海を初めて見た。」


「へ〜、そうなんだ。」


 シンが初めて見る海や町並みに感動していると、レンが意外といった顔をしていた。


「川とかは見た事はあるけど、海ってなると遠くてこれなかったからな。」


 二人がそんな会話をしているとレジアルの町に着いた。


「あんた達、気をつけて旅して下さいね。」


「ありがとうございます。」


 二人は馬車を操ってくれ男に礼を言うとエルナ方面行きの客船があるかを聞きに船着き場の方に向かった。港町ということもあって今揚がったばかりの生きのいい魚や色んな所から来たであろう見たことのない果物も売っている店など色々な店が立ち並んでおり、活気に溢れていた。二人は客船の有無を聞きに近くにあった案内所のようなところに行った。そして、中に入ると女性の店員がカウンターに立っていた。


「エルナ方面行きの船に乗りたいんですけど、ありますか?」


「それでしたら、明日の昼頃に出ますの、その頃に船着き場に来て頂くと乗る事が出来るはずですよ。」


「ありがとうございます。」


 レンの質問に丁寧に答えてくれた女性の定員が笑顔で話しかけてきたのでレンも笑顔で返した。案内所を後にした二人はお昼を過ぎていた為、昼食を食べることにした。昼食は港町という事もあり、新鮮な魚を使った料理を食べた。焼き魚を始め、カルパッチョや刺身など港町ならではの料理を満喫した。その後、二人は今日泊まる宿を探しに町中を歩いた。この町の家は白の壁をしたものがほとんどだったが、海がすぐ側にあるこの町の雰囲気に合っていた。少し歩くと二人は宿を見つけ、今日の宿を決めた。部屋に入ると中にはベッドとテーブル、椅子が二つあり、窓からは海が見えていた。


「景色がいいですね。」


「ああ、そうだな。」


 レンは入って早速、窓を開けた。すると、海からの潮風が部屋に入ってきて、レンの髪を優しく靡かせた。


「ん〜、気持ちいいですね〜。」


 レンが髪を靡かせながら体を伸ばした。


「これからどうするんだ?」


「少し休憩したら、もうちょっとこの町を歩いてみましょう。」


「そうだな。」


 二人は部屋で少し休憩を取った後、宿を出た。宿を出た時には日が落ちかけていて赤い夕陽が町を包んでいた。二人は昼間に通った店で何かないか見に行く事にした。昼間の通りに行くと、人の数が昼に来た時より多かった。


「すごい人の数だな。」


「夕飯時ですからね。」


 二人はそんな会話をした後、人混みの中を進んで行った。


「こんなに人が居ると少しでも離れたら何処に行ったか分からなくなるので気をつけて下さいね、シン。」


 レンはそう言って後ろを向くとシンはいなかった。周りも見渡してみたが何処にもいなかった。


「ええ〜、どこ行ったの〜?」


 レンが困っている頃、シンは人混みに流されて、店などがある道から少し離れた場所に居た。


「参ったな、とりあえず、宿まで戻ってみるか?」


「ごめんなさい!」


 シンが迷っていると女の子の謝る声が聞こえた。


「なんだ?」


 シンは気になり、声のした方に行ってみると男二人が茶髪でボブヘアーの女の子に絡んでいた。


「おいおい、ぶつかって来てんじゃね〜よ。」


「ちゃんと前見ろよガキ。」


「ごめんなさい!」


 男二人が喧嘩口調で話していて、女の子は今にも泣き出してしまいそうだった。


「おい、可哀想だろう!」


「ああ?なんだてめぇ?」


 シンが話しかけると、男がシンに向かって鋭い視線を飛ばしてきた。


「もう大丈夫だぞ。」


 シンはそう言って女の子の頭を撫でた。


「偽善者気取りかよ!」


 そういうと、男がシンに向かって殴りかかってきた。シンはそれを躱して、男を突っ張り、後ろに飛ばした。


「こいつ、舐めやがって。」


 そういうともう一人の男がナイフを取り出した。


「マナ、こんなところに居ましたか。だから、気をつけなさいとあれほど言ったのに。」


「おじいちゃん!!」


 女の子がおじいちゃんと言うその人は、白髪で白い口髭を生やした、黒いバーテンダーの服装をした五十歳を超えたぐらいの男性だった。


「なんだジジイ?」


「私の孫がお世話になったようですね。申し訳ない。」


「それだけで済むと思ってんのか?他にすることがあるだろう。」


「悪い事は言わないから逃げなさい。」


 おじいちゃんと呼ばれている人が男たちに忠告をした。


「舐めやがってジジイが!」


 そう言うと、男がおじいちゃんに向かって切りかかる。おじいちゃんはそれを軽々しく躱して、男を蹴り飛ばした。すると、勝てないと察したのか男たちは何か叫びながら早々と逃げて行った。


「まったく、あれ程離れるなと言ったのに…」


「ごめんなさい。」


 おじいちゃんが呆れた顔をしていると、マナと呼ばれていた女の子が謝った。すると、おじいちゃんはマナの頭を撫でた。


「あなたにも迷惑をかけたみたいで、申し訳ない。お礼にこの近くに私の店があるので何か奢らせて下さい。」


「いえ、そんな、お気になさらず。」


「まあそう言わずに。」


 シンは遠慮したが、マナのおじいちゃんに勧められて、この近くにあるという店に行く事になった。


次回、酒場の店主

のんびり書いていきたい。

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