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シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第二章 七つの罪人編
114/185

114話 グレイシア到着

 グレイシア上空。


「これからグレイシアか」


 ルネイリアの出入り口。

 集まっていたシンがエルナで着ていたモッズコートに手を通しながら言う。


「思ったより早く着くことになったね」


 レンは灰色のニットセーターにモッズコートを羽織り、下には動きやすそうなジーンズを穿き、首にはモフモフの白いマフラーを付けている。

 以前、二人で旅をしていた時と同じ格好だ。


「ああ」


 本来の予定であれば先にグラートを探してから向かう予定だった。

 が、グラートの行方が分からないのでは仕方がない。

 先にグレイシアへ行ってからゴウキを迎えに行ってからの方がいいだろうということになり、今こうして出発の用意している。


「グレイシアって寒いのかな」


 シンとレンに似たモッズコートを着ているサレサがそう言う。

 リネオスでレンが自分達に合わせて買った服だ。


「聞いた話だとね」


「この間まで暑いところだったのにね」


「そうだな。体調とかにも気をつけた方がいいな」


「お待たせしました」


 話していた三人にコナンとシエスタが遅れてやってきた。

 コナンは腰に神器のレイピアを持ち、今までの服に厚手の服を羽織った格好だ。


「これからゴウキを迎えに行きます」


「ええ」


「聞いた話だと変わってる人みたいなので一筋縄では行かないかもしれないですけど、来てもらえるように努力はしましょう」


「まずはどんな方か知りたいですね」


「ええ。ほとんど情報がないので街に寄ってから向かおうと思います」


「はい」


「ということだから、二人とも」


「うん」


「は〜い」


「よし。じゃあ、行こうか」


「では、街の入り口に転送します。街に入ったら城が見えるのでそこに向かうまでに情報を集めるのがいいかと」


「分かった。ここのことは任せた」


「かしこまりました」


 それからシン達は転移の塔まで移動し、グレイシアの入り口付近へ転移した。




 気が付くと雪が薄く積もっている城壁が見えた。


「あれがグレイシアか」


「ええ。私が来た時はもう少し雪が積もり寒かったので今は比較的暖かい季節なのでしょう」


「これで暖かい方なの?」


 サレサが白い息を吐きながら言う。


「サレサ、大丈夫?私のマフラー巻いてあげるね」


 レンは寒そうにしているサレサへマフラーを巻いてあげる。


「あったかい。ありがとう、レンお姉ちゃん」


「うん」


 レンはサレサの頭を撫でる。


「それじゃあ行くか」


「うん」


 それからシン達は街の門番と少し会話した後、街の中へ入った。

 周りを見ると街は木造の平屋がほとんどらしく、屋根に薄く雪が積もっている。


「これがグレイシアの街並みか」


「昔見た景色とほとんど変わりませんね」


「何か美味しいものあるかな?」


「また食べ物?」


 レンが腰に手を当てながら言う。


「食べ物といえば、ここグレイシアでは三色団子という食べ物が美味しかったですね。他にも色々美味しい食べ物が多かったように思います」


「じゅる…」


「ちょっと、サレサ?お行儀が悪いよ?」


 舌舐めずりするサレサにレンが叱る。


「まあ、どうせだから少し食べてから行くのもいいだろう。その時にゴウキについて色々聞けるだろうし」


「やった〜!」


「はぁ…分かったよ。じゃあ、行こっか」


 それからシン達は城に向かって歩き始めた。

 すると、少し歩いた時にいい匂いがした。

 それに釣られてサレサが近付いていく。


「おい、サレサ?」


「いい匂い…」


「確かにいい匂いだな」


「いらっしゃい。どうだい?脂の乗った鰻の串焼きだよ」


 いい匂いの正体は炭で焼かれていたのは食べやすい大きさの鰻の串焼きだった。


「へえ…美味しそうだね」


 レンも釣られてやってくる。


「それを四人分ください」


「まいど!」


 コナンがお金を出し、三人へ鰻の串焼きを渡す。


「いいんですか?」


「ええ。私も気になりますから」


「やった〜」


 サレサは嬉しそうに貰った鰻を口に頬張る。


「美味しい!」


 サレサは気に入ったのかどんどん食べていく。


「確かに美味いなこれ」


「うん」


「このタレがいい味を出してますね」


「うちのはタレも美味いが鰻もいい物を使ってるからな。旨みが他のとことは違うんだよ」


「へえ」


 シン達はあっという間に鰻の串焼きを食べてしまった。


「美味しかったね」


「うん!」


「少し聞きたいことがあるんだが」


「なんだい?」


「この街のゴウキって人に用があるんだけどどんな人か知りたくて」


「ゴウキさんか?どんな人ねぇ…まあ、簡単にいうとお調子者で気分屋でウチらのことを考えてくれる強い人だな」


「お調子者で」


「気分屋で」


「強い人?」


 シンとレンとサレサの頭の中には自由奔放な男が馬鹿騒ぎしている様子が浮かんだ。


「まあ、気分が良かったら会ってくれるかもな。運が良ければこの街を歩いてたりもするが…」


「へえ…」


(ゴウキってやつはやっぱり変わったやつなんだな)


「ん?」


 コナンが後ろを振り返る。


「おっ、親父!今日も美味そうなの焼いてんな!くれよ!」


「おお!噂をすればゴウキさんじゃあねえか!」


「ゴウキ!?」


 シン達は後ろへ振り返る。

 すると、そこにはひょっとこの面をした二メートルぐらい背がある男が瓢箪を片手に立っていた。


「ん?この色男の噂をしてたのか?モテる男は辛いぜ」


 そう言うと、ゴウキはひょっとこの面を付けているのにも関わらず器用に酒を飲む。


「プハァ〜!やっぱり酒は美味いな。で、あんたら俺に用か?」


 これがゴウキとの初対面だった。

見てくれてありがとうございます。

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週1〜3投稿予定。

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