110話 仲間探しへ
魔物を倒したところまで戻ってきた三人。
サレサは自分の指に着けている神器を見ていた。
「サレサ、そんなに見てどうしたんだ?」
「どんな神器なのか気になって」
「まあ、それは分かるけどな。ここはダンジョンなんだから少しは警戒して…」
シンがサレサと話していると床がゆっくり降下し始めた。
「ひっ…落ちないよね…」
「流石に大丈夫だろ」
不安そうなレンとは対照的なシンとサレサ。
二人は落ち着いており動じない。
「……早く下に戻りたい」
レンがそんな言葉を漏らした。
それから三人はゆっくりと降下する床の上で下に着くのをじっと待った。
警戒は主にシンが担当した。
理由はサレサが神器を気にしており、レンは高さから動きが鈍く不安が残るからだ。
が、シンの警戒は無駄に終わった。
特に魔物が現れることもなく、一番下まで一気に降りることができたからだ。
何故か上へ行くときに使った動く床はシン達がいる床の邪魔をしないように動かなくなり、打つかる心配も無かった。
「帰りが楽なのはいいな」
シンはそう言いながら地面へ降りる。
「ほら、レン」
そう言ってレンへ手を伸ばす。
「ありがとう」
レンはその手をとって地面へと降りる。
「サレサも行くぞ」
「うん」
それから三人はダンジョンの外へと出た。
すると、入る時にできた溝は元に戻りつつあった。
「これもダンジョンの影響だったってことだよな」
「そうだね」
「シエスタに来てもらった方が早そうだな」
「ここでも転移できるかな」
「さあな。やってみれば分かるだろう」
そう言うと、シンはシエスタを心の中で呼んだ。
少しすると、三人が白く光だした。
「お帰りなさいませ」
「ああ、ただいま」
気が付くと転移の塔まで戻ってきていた。
「どうでしたか?」
それから管理室まで戻りながら今まであったことをシエスタへ話した。
「では、サレサが先ほどからずっと気にしているあの指輪が新たに手に入れた神器ですか」
「ああ」
「結局、ニールの情報は手に入らず……もしかしたら、見つからない為に何か対策をしていたのかもしれませんね。兵士を殺したことによって自分が追われることは分かりきっているわけですし」
「…そうだな」
「次の目的地はどうなさいますか?」
そう言って管理室のドアを開けるシエスタ。
「次の目的地はレジアルだろうな。七つの罪人と戦う為の戦力が必要だ」
「分かりました。では、レジアルへ向かいます」
「ああ、頼む」
部屋に入ると、シエスタが早速機械を弄った。
「レジアルまではどのぐらい掛かりそう?」
「そうですね、一日と半日ほどでしょうか」
「そっか…じゃあ、その間どうしようか?」
「どうもこうも、俺達にできることは特にないだろ。強いて言うならその神器がどんな能力なのかを試すぐらいだな」
「そうね。後で少し試してみようか。ね、サレサ?」
「うん。それより、私お腹空いたよ」
「では、ご飯を用意します」
「うん!」
「少し時間が掛かりますので各々好きに時間を過ごしてください。私が呼びに行きます」
「分かった」
「うん」
「は〜い」
それからシンは自分の部屋へ。
レンはサレサを連れて浴場へと向かった。
「はあ…」
シンは自分のベッドへどさりと倒れ込んだ。
ダンジョンを攻略した疲れが遅れて一気にきたのだろう。
が、理由はそれだけでは無かった。
「世界を救うか…」
シンは石像とフロリアの会話を思い返していた。
意味不明な質問をしてきた石像。
その後の意味深なフロリアとの会話。
何も分からなかったが、何かが起ころうとしている。
シンが分かったのはそれだけだった。
「世界が死ぬって…全く……少し疲れた…」
シンは目を瞑った。
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週1〜3投稿予定。




