表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンとレンの十二の冒険  作者: くらいね
第二章 七つの罪人編
106/185

106話 八つ目のダンジョン

 結局、ニールの情報を得られなかったシン達はトレミアムから北へ数時間、砂漠を歩いていた。


「クアァァァ…」


 サレサは砂漠の暑さにやられたのかぐったりしている。


「サレサ、大丈夫?お水飲んで」


 そう言い、自分の水を分け与える。


「クア」


 サレサが水を飲むと少し元気になる。


「そろそろダンジョンが見つかってもいいと思うんだが」


「サレサ、どう?何か分かる?」


 レンがそう言うとサレサは鼻をピクピクと動かし匂いで探る。


「クア…」


 が、首を横に振った。


「そっか。困ったね」


「この暑さの中歩くのは骨が折れるな」


 何もない砂の地面。

 太陽の光で砂が熱され地面がモヤに掛かったように見える。

 どこを見渡しても何もない砂の山。

 ここにダンジョンがあるという話を聞いていなければ早く離れたい場所だ。


「もう少し北に行ってみようか」


「そうだな。サレサ、行けるか?」


「クア…」


 サレサは仕方がないと言った感じで返事をした。




 それから三人は小一時間歩き、ご飯を食べる為に岩陰で休憩をした。


「さてと、これからもう少し歩こうと思うがどうだ?」


「暑すぎるよ…」


「サレサは地面に近いからね。もしよかったら私の方に乗ってもいいよ」


「本当?!暑くて大変だったから助かるよ。ありがとうレンお姉ちゃん!」


「おおっ」


 サレサはレンへ抱き付く。


「にしても、こんなところにダンジョンがあるのかね」


「う〜ん」


 周りを見ながらそんなことを口にする二人。


「ん?」


 サレサが顔を上げ、不思議そうな顔をする。


「どうかした?」


 それを不思議に思ったレンが聞く。


「なんか音がする」


「音?」


 シンは耳を澄ませる。

 が、聞こえるのは自分の耳を撫でる風の音だけ。


「何も聞こえないけど…」


「私も…」


「ここから少し離れたところかな」


 そう言うとネックレスが光り、魔物の姿へと返信した。


「クア」


「じゃあ、行くか」


「うん」


 それからサレサが先頭となり砂漠を進んでいく。


「クア!」


 少し歩いたところでサレサが合図を出した。


「ここら辺なのか?」


 シンは辺りを見る。

 が、今までと変わったところは見つけられない。


「何もないね」


「ああ。本当にここら辺なのか?」


「クア!」


「「……」」


 サレサの自信満々の反応にシンとレンは顔を合わせる。


「しばらくここで待ってみるか?」


「う〜ん…聞いた話だと多分ここら辺だし、サレサもここに何かあるって言ってるわけだし…そうだね、少しここら辺を歩いてみようか」


「分かった。サレサ、そういうことだ」


「クア」


 そして、三人はこの辺りをしばらく歩いてみることにした。

 半径二キロメートル程の範囲を行ったり来たりする。

 どこに何があるのか分からない為広めに歩いてみた。

 が、何も見つからない。


「見つからないな」


「うん」


 もう少しで日が落ちそうになっており、空が少し薄暗くなっていた。

 昼間のような灼熱の暑さはなくなり、風が吹き、程よい気温といった感じになっている。


「あまり長いもできないからな。今日はここに泊まって様子をみてみて、明日になったら一度シエスタのところに戻って何かここら辺にないか聞いてみよう」


「分かった。シエスタなら空からここら辺の様子が見えるかもしれないしね」


「そういうこと」


「クア!」


 と、二人が話しているとサレサがいきなり声を上げた。


「どうした?」


 シンがそう言うと何かゴオォォォという大きな音がした。


「なんだ?!」


「サレサ、私の肩に」


「クア」


 サレサがレンの肩に乗る。

 すると、更に音が大きくなり、今度は地面が揺れ始めた。


「おおっ?!今度はなんだ?!」


 と、三人から少し離れたところから何かが姿を現した。

 それは徐々に姿を現し、やがてその全貌が見えると同時に揺れと音が止んだ。


「やっと収まったか」


「あれがダンジョン…」


 三人の前には石で造られたであろう三角錐のダンジョンがあった。


「地面に埋もれて隠れてたってわけか。道理で見つけられないわけだ」


「聞いてたダンジョンの特徴的にここで間違いなさそうだね」


「ああ。にしても、少し小さめか?いや、下にいくにつれて大きくなっているのか?だとしたら、下にいくのが正しい道か?」


 全長は今までのダンジョンの中では一回り小さめだった。


「とにかく、行ってみよう」


「ああ。そうだな」


「クア」


 サレサがレンの肩から降りて先頭を歩く。


「案内してくれるのか」


「クア」


「頼りにしてるね」


「クア!」


 サレサは任せろと言わんばかりの反応を見せる。


 それから三人はサレサの先導の元、ダンジョンへ近づく。

 入り口は開いており、ここから入れと言っているような感じがする。


「ここが入り口ってことでいいんだよな」


「多分ね」


「ふう…じゃあ、入るぞ」


「うん」


「クア」


 シンの言葉にレンとサレサが返事をする。

 と、その時、再び地面が揺れ始めた。


「また地震?!」


 レンがそう言った瞬間、少し離れた場所から砂がどんどん下の方へ吸い込まれていく。

 それがダンジョンを囲むように発生すると、どんどん穴になっていき、やがてそれは溝のように横つながりになっていく。


「これ戻れなくなるんじゃない!?」


「まずいな…でも、もう遅かったみたいだ…」


 最初は飛び越えられるほどの幅しかなかった溝がどんどん大きく広がっていき、今もどんどんそれが続いている。

 そして、少しすると、人間ではどうすることもできない地形へと変わった。

 ダンジョンは孤立し、周りは砂が下の方へと吸い込まれ巨大なクレーターのようになり、砂が四方八方から下へ流れ落ちていく。


「これじゃあ、戻れない…」


「俺達はシエスタがいるからルネイリアに戻れる筈だ。大丈夫。それにダンジョンを攻略すればここも元通りになる筈だ」


「そう、だね。うん。行こう」


「クア!」


 三人はそんな会話をしてダンジョンの中へと入った。


 中は外の素材と同じ素材で造られており、石のような素材でできていた。


「今回のダンジョンはどんな場所か…二人とも気を付けていこう」


「うん」


「クア」


 すると、三人は開けた場所に着いた。


「これは…」


 シンが見たのは一人でに動く石の床。

 それが空中に浮き、こちらとあちらを行ったり来たり、規則正しい動きをしている。

 しかもそれが上の方まで至る所にあった。


「上に向かうダンジョンなのか。ここが一番下の階か…あ?」


 シンはドサッという音が聞こえて横を見る。

 すると、そこには青い顔をしたレンが三角座りをしていた。


「む、む、むむむ無理無理。私、帰る…」


 レンにとってここは最悪のダンジョンだった。

見てくれてありがとうございます。

気軽に感想や評価、ブックマーク等をして下さい。嬉しいので。

週1〜3投稿予定。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ